DELISH KITCHEN

真鰯(マイワシ)とは?栄養価や下処理の方法などについてご紹介

作成日: 2022/08/29

更新日: 2022/08/30

真鰯は、ご家庭の食卓に並ぶことも多く馴染み深い魚の1つ。様々な料理にアレンジできるのも魅力です。この記事では、真鰯の生態や旬、栄養価のほか、下処理の方法や食べ方などについてもご紹介します。

目次

  1. 真鰯(マイワシ)とは
  2. 真鰯は出世魚
  3. 真鰯の産地と旬
  4. 真鰯の栄養
    1. 主な栄養成分
    2. DHA
    3. EPA
    4. ビタミンD
    5. カルシウム
    6. カリウム
  5. 真鰯の見分け方
  6. 鰯(いわし)の下ごしらえ
    1. いわしの下処理
    2. イワシのさばき方
  7. 真鰯の食べ方
  8. 鰯を使ったDELISH KITCHENのレシピ
  9. 真鰯を様々な料理で楽しもう♪

真鰯(マイワシ)とは

真鰯は、ニシン目ニシン科マイワシ属に分類されます。鰯にはいくつかの種類がありますが、もっとも一般的な鰯という意味で「真」とつけて「真鰯(マイワシ)」とつけられたという説があります。一般的にスーパーや鮮魚店などで売られていることが多いのが真鰯になります。真鰯の特徴は体に沿って1列もしくは2列に並んだ黒い斑点があることです。ただ見えないこともあります。

味は生ではとろりとした舌触りが楽しめ、火を加えるとふっくらとした食感になります。

真鰯は出世魚

真鰯は、大きさによって呼び名が変わる出世魚でもあります。真鰯や片口鰯などを含む鰯の稚魚のことを「シラス」、10cm未満の頃を「アオコ」「ヒラゴ」「タツクチ」「カエリ」、10cm前後の頃を「コバ(小羽鰯)」、15cm前後の頃を「チュウバ(中羽鰯)」、20cm前後の頃を「オオバ(大羽鰯)」と呼びます。

なお、上記の呼び名は地域によっても違う呼び方をする場合もあります。

真鰯の産地と旬

真鰯は、沖縄を除く日本全国の沿岸に見られ、動物性や植物性のプランクトンを食べて生息しています。

旬は関東沖で5~6月にかけて、北海道釧路沖などでは8~9月頃に迎えます。また、6月の入梅の季節に最も脂が乗ることから、この時期に水揚げされた真鰯は「入梅鰯」と呼ばれます。

真鰯の栄養

真鰯の栄養価について見ていきましょう。

主な栄養成分

真鰯(生)の可食部100gあたりに含まれる、主な栄養素は以下の通りです。

エネルギー 156kcal
たんぱく質 19.2g
脂質 9.2g
食物繊維 0g
炭水化物 0.2g
ビタミンD 32.0mg
カルシウム 74mg
カリウム 270mg

DHA

イワシに含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脂質を構成する必須脂肪酸の一種です。

必須脂肪酸は体内では合成できないため、食物から摂取する必要があります。DHAは脳や神経組織のほか、網膜にも存在する成分です。そのため、神経細胞を活性化させ記憶力や学習能力向上に役立つといわれています。

EPA

イワシにはEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれています。

EPAは、IPA(イコサペンタエン酸)と呼ばれることもある成分です。DHAと同様に体内で合成できず、食物からの摂取が必要な必須脂肪酸です。体内の血液の流れをスムーズにし、動脈硬化を予防します。その結果、心筋梗塞や脳梗塞の予防効果が期待できるといわれています。

ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収促進に関わるなど、骨の成長に重要な役割を持つ脂溶性ビタミンです。
また、ビタミンDには過剰な免疫反応を抑え込み、必要な免疫反応を促すという免疫機能を調節する働きがあることが知られています。

カルシウム

人体に最も多く含まれるミネラルがカルシウムです。そのほとんどは歯や骨に存在しています。
カルシウムは歯や骨の形成に重要な成分であるため、不足すると骨が十分に成長しなかったり、骨粗鬆症の原因となったりします。また、カルシウムの不足は、高血圧や動脈硬化を引き起こす可能性のあることが分かっています。

カリウム

カリウムは人体に必要なミネラルの一種で、体内で浸透圧の調節に働きます。
体内のナトリウムの排出を手助けする作用があるため、塩分のとりすぎを調節してくれます。

真鰯の見分け方

鰯は傷みやすいので、鮮度をきちんと確認することが大切です。

新鮮な真鰯は、表面に張りがあり青く艶があります。触ると腹が固く、エラ蓋を開けるときれいな鮮紅色をしているものを選ぶようにしましょう。鮮度が落ちてくると、全体が黄色っぽくなりエラ蓋が赤く滲んでくるので、注意しましょう。

また、全体が丸みを帯びていてふっくらとしているものは、良く脂が乗っている証拠です。

鰯(いわし)の下ごしらえ

鮮度が落ちやすい鰯は、なるべく早く下ごしらえをして食べるようにしましょう。
鰯の下処理のやり方やさばき方は、以下の動画を参考にしてください。

いわしの下処理

難しい工程はなく、初心者でも簡単にできます。鰯の身を丸ごと使う、煮付けや塩焼き、南蛮漬けなどにおすすめの下処理方法です。

イワシのさばき方

蒲焼きやフライなど、開きにしたい場合の手開きの方法です。後片付けが楽になるポイントや臭みを残さないポイントなどもご紹介しています。

真鰯の食べ方

真鰯は、刺身、なめろうなどの生食のほか、塩焼き、煮付け、蒲焼き、つみれ汁、さんが焼きなど様々な料理や味付けで楽しむことができます。
叩いてつみれにするなど調理方法も豊富で、さらにおかずとしてだけでなく主食にも使えるので、食卓にも並びやすい魚の1つです。

真鰯はポルトガルや南仏、ヨーロッパなど日本以外の国でも食べられていて、真鰯を含む鰯類は英語で「サーディン」と呼ばれます。油漬の缶詰オイルサーディンも広く親しまれています。

鰯を使ったDELISH KITCHENのレシピ

真鰯は、一般的な鰯のレシピと同様に作ることができます。以下の記事では、鰯の人気レシピをたくさんご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

真鰯を様々な料理で楽しもう♪

真鰯は、通年手に入りやすく比較的ご家庭でも食卓に並びやすい魚です。刺し身だけでなく、焼いたり揚げたり、叩いてつみれにしたりと、幅広い食べ方で楽しむことができます。

刺身やなめろうなどの生の状態と火が入ったあとでは、食感や風味が異なるのも魅力の1つです。ぜひ、様々な料理や味付けで楽しんでみてくださいね。

【参考】
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』オメガ3系脂肪酸
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』ビタミンD
・厚生労働省 e-ヘルスネットeーヘルスネットカルシウム
・厚生労働省 e-ヘルスネット カリウム (2022/08/30)

【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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