芋がらとは何?食べ方や下処理方法をご紹介
作成日: 2024/04/26
芋がらは、さつまいもやじゃがいもなどのイモの皮の部分のことを指します。日本の各地で昔から食卓を彩ってきた伝統的な食材ですが、近年では健康志向の高まりから再注目されています。本記事では、芋がらについて詳しく解説し、美味しい食べ方や下処理方法をご紹介します。
芋がらとはどんな食べ物?
早速芋がらについて詳しくみていきましょう!
芋がらの定義と特徴
芋がらとは、里芋などの葉柄の芋茎と呼ばれる部分から、葉と茎の皮を取り除いて乾燥させたもののことを指す言葉です。
別名では「ずいき」とも呼ばれています。たんぱくでくせのない味わいが特徴で、食感はシャキシャキとして歯ごたえがあります。
芋がらは決して新しい食材ではありません。かつては食べ残しの少ない暮らしぶりから、芋がらも無駄なく食べられていました。栄養価の高さと味わいが評価され、現在でも愛されている食材なのです。
芋がらの栄養
芋がらは、食物繊維が豊富で、カリウムやカルシウムなどのミネラルも豊富に含まれています。また、ポリフェノールなどの抗酸化物質も多く含まれているため、健康食としても注目されています。
芋がらは何の芋?
芋がらとひとくちに言っても、実はさまざまな種類のイモから生まれる食材なのです。日本で一般的な芋についてご紹介しましょう。
芋がらの種類
里芋、さつまいも、じゃがいもなど、様々なイモから芋がらを食材として利用できます。有名なのは、里芋やさつまいもの芋がらです。
芋がらの種類ごとの特徴
里芋の芋がら
里芋の芋がらはシャキシャキとした食感で、たんぱくでくせのない味わいが特徴です。里芋の中でも特に流通量が多いのが八つ頭を使った「赤ずいき」と呼ばれるものです。他にも八つ頭などを軟白栽培した「白ずいき」、はすいもを使った「青ずいき」などがあります。
さつまいもの芋がら
さつまいもの芋がらは色が赤みを帯び、独特の風味があります。さつまいもならではの甘みも残っているのが特徴です。
美味しい芋がらの食べ方
芋がらには昔ながらの伝統的な食べ方がありますが、現代的なアレンジレシピも多数存在します。
伝統的な食べ方としては、天ぷらやお吸い物に使われてきました。特有の歯ごたえと風味を生かした素朴な味わいが人気です。
近年では、炒め物や煮物、揚げ物などのレシピも親しまれています。油で素揚げにすると香ばしい香りと軽い歯応えが楽しめます。さらに創作料理として芋がらを使ったグラタンなどもあります。
芋がらの下処理方法をご紹介
芋がらを美味しく食べるためには、しっかりとした下処理が欠かせません。芋がらには強いアクが含まれているため、アク抜きをしないと苦手な人は食べづらくなってしまいます。ここでは芋がらのアク抜き方法をご紹介します。
手順①
まず芋がらは皮をむき、食べやすい大きさに切ります。続いてボウルに芋がらが浸るくらいの水を入れ、酢(大さじ1)と芋がらを入れて1時間おきます。これでアク抜きができます。最後に水気を切っておきましょう。
手順②
次に鍋にたっぷりの湯を沸かし、芋がらを入れて2分ゆでます。茹でる際は芋がらが浮かないよう、落とし蓋などでおさえると良いでしょう。最後に水にさらして冷まし、水気を切れば下処理は完了です。
下処理のポイント
さつまいもの赤芋がらなど、芋の種類は問わず同じ下処理方法で大丈夫です。一度この手順を覚えれば、どんな芋がらでも対応できます。参考までに、下処理の様子を動画でもご覧いただけます。
芋がらアレンジレシピ
下処理した芋がらを使えば、昔ながらの素朴な味わいを楽しめるだけでなく、アレンジレシピで新しい美味しさも体験できます。DELISH KITCHENが伝授する芋がらレシピをご紹介します。
芋がらは近年再注目の食べ物!
芋がらは、長い歴史の中で生まれた食材ですが、近年の健康志向から見直されています。アクの強さに注意が必要ですが、下処理次第で私たちの食生活に新しい楽しみを加えてくれるはずです。食物繊維や抗酸化物質が豊富に含まれる栄養価の高さ、素朴でありながら奥深い風味。昔から愛されてきた理由がよくわかります。伝統の味わいと健康への新ロマンを兼ね備えた、魅力的な食材なのです。
【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参照】
eーヘルスネット:抗酸化物質(2024/04/26)