きゅうりのサンドイッチとは？英国貴族に親しまれた理由や作り方など紹介

きゅうりのサンドイッチとは

きゅうりのサンドイッチは、薄くスライスしたきゅうりをパンに挟んだシンプルな料理です。アフタヌーンティーの定番として知られ、紅茶と一緒に楽しむ軽食の一つとして親しまれています。

シンプルながらワインビネガーに漬け込んだ酸味のあるきゅうりと、バターの相性が抜群で、食べやすいあっさりとした味わいとボリュームが特徴です。

英国貴族に重宝された理由

きゅうりのサンドイッチが英国貴族に重宝された理由の一つにイギリスの気候があります。イギリスの気候はきゅうりの栽培に適している気候より冷涼なため、栽培が難しく手に入りにくい状況でした。

さらに、産業革命以降の工業化により農地が減少したことで、希少性がより高まった背景があります。その結果、きゅうりを使ったサンドイッチは、貴族の間で自身の財力やステータスを示す象徴となったことで、重宝されるに至りました。

きゅうりの栄養価

言うまでもなく、きゅうりのサンドイッチのメインの材料である“きゅうり”。その主な栄養価について確認していきましょう。

カリウム

人体に必要なミネラルの一種で、体内で浸透圧の調節に働きます。体内のナトリウムの排出を手助けする作用があるため、塩分のとりすぎを調節してくれます。

ビタミンK

ビタミンKは肝臓で血液を凝固させる因子を活性化することで血液の凝固を促進する働きがあると言われています。骨折予防や高齢者の方には意識した摂取が必要になる場合もありますが、通常の食生活ではビタミンK欠乏症は発症しないと考えられています。

ビタミンC

ビタミンCは、水溶性ビタミンのひとつで、体内でコラーゲンの生成に関与するほか、抗酸化ビタミンのひとつとしても知られています。

食物繊維

食物繊維とは、食べ物の中に含まれ、人の消化酵素で消化することのできない栄養素です。整腸作用など身体の中で有用な働きをすることが注目され、「第6の栄養素」といわれています。

きゅうりのサンドイッチの作り方

きゅうりのサンドイッチを作る際には、まずバターを常温に戻しておきましょう。次に、きゅうりの両端をカットして皮をむいたものを、包丁で薄く輪切りに、もしくはスライサーで薄くスライスします。これらのきゅうりをボウルに入れ、ひたひたになるくらいのワインビネガーを加えて漬け込みます。

15〜30分ほど経ったら、キッチンペーパーできゅうりの水分をしっかりと拭き取ります。パンにバターを塗り、水気を切ったきゅうりを2層ほどに重ねて並べます。最後に、バターを塗ったもう1枚のパンで挟み、食べやすい大きさに切り分けたら完成です。

英国の食文化を身近に楽しむ

きゅうりのサンドイッチは、シンプルながら奥深い魅力を持つ英国の伝統的な軽食です。使われる材料が少ないので、自宅でも手軽にアフタヌーンティーを楽しめます。爽やかな味わいを楽しみながら、優雅なティータイムをぜひ過ごしてみてはいかがでしょうか。


【参照】
厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
厚生労働省 日本人の食事摂取基準（2020年版）策定検討会報告書 脂溶性ビタミン
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
厚生労働省 日本人の食事摂取基準（2020年版）策定検討会報告書 脂溶性ビタミン
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html