はるみみかんとはどんな品種？食べ方や栄養をご紹介

はるみとは

はるみはポンカンに似た柑橘類ですが、いったいどんな品種なのでしょうか？

はるみは清見(きよみ)とポンカンの掛け合わせ

はるみとはミカン科ミカン属の柑橘で、清見（きよみ）タンゴールとポンカンを掛け合わせて誕生しました。

掛け合わせのもとになった清見タンゴールは、やわらかく果汁たっぷりですが皮がむきにくく食べづらい特徴があるのに対し、ポンカンは皮がむきやすく食べやすいですが果実の水分が少なくなる現象が起きやすいという特徴があります。
そのふたつを掛け合わせたはるみは、清見の味のよさとポンカンの食べやすさを兼ね備えた柑橘類なのです。

はるみは温州みかんよりも一回り大きく、果皮はポンカンに似た橙色でなめらかな表面をしており、甘くて果汁がたっぷりのプチプチと弾ける大粒果肉が爽やかな味わいでとても美味しい柑橘です。じょうのう部分は温州みかんのように薄く口に残りにくいので、そのまま食べることができます。

よく似た柑橘類にせとかというみかんもありますが、はるみとは違う品種なので見かけたときに食べ比べるのもおもしろいかもしれませんね。

産地と旬

はるみの主な産地は一位が愛媛県で全国の3分の1近くを生産しており、次いで広島県、静岡県と続きます。
収穫は1月中旬ごろから始まり、出回るのは3月いっぱいまでで2月から3月上旬に旬を迎えます。収穫時期が短く収穫数も少ないため、値段は高めであり贈答品にも使われます。

はるみの選び方

新鮮なはるみを選ぶには、全体の色とへたの部分に注目しましょう。まずは色が濃い橙色でへたの部分に青みが残っているものを選びます。持った時にずっしりと重みを感じるものが、果汁が多くおいしいですよ。

はるみの保存方法

次に、はるみのおいしさを保つ保存方法をご紹介します。みかんと同じ方法で保存できるため、みかんの保存方法を参考にしてください。

常温保存

みかんのおいしさをなるべく長く保つ方法です。常温保存の場合は室内の冷暗所に置き、早めに食べきってしまいましょう。保存期間の目安は状態にもよりますが、5日～1週間程度とされています。

みかんの保存方法

冷凍保存

丸ごと冷凍して冷凍みかんのように食べるのもおすすめです。給食などでも大人気の冷たくておいしい冷凍みかんを自宅でも作ってみましょう。解凍具合でいろんな食感が楽しめますよ。冷凍保存の目安は4週間とされているので、あまり長い間冷凍しすぎないように気をつけてくださいね。

シャリシャリ食感♪冷凍みかん

はるみの食べ方

はるみはなんといっても皮の薄さとジューシーな果肉が特徴です。包丁などが必要なく、そのままむいて食べるのがおすすめです。果汁がたっぷりあるので、絞ってゼリーやジュース、シャーベットなどにしてもおいしくいただけますよ。輪切りにしてケーキやヨーグルトなどに飾ってもいいですね。

はるみの基本的な栄養

はるみの基本的な栄養についてご紹介します。全て栄養価は可食部100gあたりです。

カロリーと糖質

はるみ
・カロリー　52kcal
・糖質　11.3g

同じ柑橘類のうんしゅうみかんとはっさくと比べると、

うんしゅうみかん
・カロリー　49kcal
・糖質　11g

はっさく
・カロリー　47kcal
・糖質　10g

はるみのカロリーや糖質はうんしゅうみかんやはっさくなどと同じくらいということがわかります。

はるみの代表的な栄養

次に、はるみに含まれる主な栄養についてご紹介します。

βクリプトキサンチン

はるみにはβクリプトキサンチンが含まれています。

可食部100gあたり
・βクリプトキサンチン　1100㎍

βクリプトキサンチンとは人の血液中に存在する主要カロチノイドの一つです。これまで国内外の研究により、βクリプトキサンチンがいくつかの種類のガン、糖尿病、関節リウマチ、動脈硬化等の発生リスクを低下させる可能性があることが示されてきました。

ビタミンC

はるみにはビタミンCも含まれています。

可食部100gあたり
・ビタミンC　40㎎

ビタミンCは水溶性ビタミンのひとつで、体内でコラーゲンの生成に関与するほか、抗酸化ビタミンのひとつとしても知られています。

はるみみかんのおいしさを楽しもう！

はるみみかんは、清見の味のよさとポンカンの食べやすさを兼ね備えた柑橘類です。ジューシーで食べやすいのでそのまま食べるのはもちろん、ゼリーやジュースにしても楽しむことができますよ。旬の時期に見かけたらぜひ味わってみてくださいね。

【参考】
農研機構　「ミカンとβ-クリプトキサンチン」
厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』ビタミンC(2022/08/31)

【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)