フランとはどのようなお菓子?気になる歴史もご紹介!
作成日: 2022/08/04
プリンと似ている「フラン」とはどのようなお菓子なのでしょうか。フランの歴史は古く、ローマ時代にさかのぼります。今回はフランの歴史やプリンとの違いについてご紹介します。
フランとは
フランとは卵・砂糖・牛乳を使ってつくられるお菓子のことです。「フラン」は国によりつくり方や材料が異なり、指すお菓子に違いがあります。
フランスでは、タルト生地にカスタードクリームを流して焼くお菓子を「フラン」と言います。甘いお菓子だけでなく、食事系の味のものも呼び方が同じく「フラン」です。
一方スペインやメキシコでは、プリンやカスタードプリンを「フラン」と言います。スペインやメキシコのフランは、日本で言う「プリン」と同じく、プリン液を型に流し入れ、湯煎や蒸し焼きにしてつくるお菓子のことです。プリン液の前にカラメルソースを型に入れることで、ほろ苦さとプリンの甘さを楽しめます。
フランの由来と歴史
フランの由来と歴史についてご紹介します。
名前の由来
フランの語源はラテン語の「フラド」からきていると言われています。フラドは「丸くて平たいもの」を指し、フランの見た目を表します。
ラテン語はフランス語やスペイン語などの起源となる言語です。フランの語源から、古くから親しまれてきたお菓子とわかります。
歴史
フランは、主な材料である鶏卵の生産が始まったローマ時代に誕生したと言われています。ギリシャ人の調理方法を参考にして、鶏卵と牛乳を使った料理をローマ人が考えました。最初に生まれたのがフランの原型となる「ティロパティナム」と呼ばれるお菓子です。
ローマ時代に誕生したティロパティナムは現在のフランのような甘いお菓子以外に、魚や野菜などを使った惣菜のような味付けなどさまざまな種類がありました。中世時代に、ティロパティナムは「平たいケーキ」の意味を持つ「フラド」として広まり、現在の「フラン」につながっています。
プリンとの違い
フランとプリンは誕生の地が異なります。プリンの原型「プディング」が初めてつくられたのはイギリスです。プリンは元々お菓子ではなく、イギリスの船員が船の上で肉や野菜を加えた卵液を蒸してつくり、食事として食べられていました。
江戸時代以降になると、甘いお菓子のカスタードプリンが日本に伝わります。その後「プディング」は呼び名が「プリン」に変わり、日本で定着しました。
フランはローマ時代に誕生した歴史あるお菓子
フランは古くから親しまれてきたお菓子での1つです。ローマ時代から親しまれており、現在も多くの国で愛されています。国によって異なるつくり方の「フラン」をそれぞれ食べ比べてみてはいかがでしょうか。