どの包丁を買うべき?包丁の種類とそれぞれの用途をご説明します!
作成日: 2024/01/05
包丁は色々なタイプのものがあることをご存知ですか?実はそれぞれ別の用途があるんです!
この記事では、包丁の種類やそれぞれの包丁の用途、選ぶ際のポイントについて解説します。
どんな包丁を買うべきか迷った場合はぜひ参考にしてみてください!
包丁の種類は何種類?
普段の料理で何気なく使っている包丁ですが、さまざまな食材を切るのに適した包丁から、特定の食材を切るのに特化した包丁まで多くの種類があります。大きく分けると包丁は洋包丁、和包丁、特殊包丁の3種類に分けることができます。
包丁を使い分けるのには、主に2つの理由があります。
1つ目は衛生的な観点です。肉や魚を切った包丁には細菌が付いています。野菜を同じ包丁で切ると野菜に細菌が付いてしまうことがあるので、食材ごとに使い分けたほうがよいのです。
2つ目は調理のしやすさによる使い分けです。包丁の形状や刃は食材の特徴に合わせて作られています。さまざまな食材を切ることができる包丁もありますが、専用の包丁を使うことで食材をきれいに切ったり、繊維を傷つけずに切ったりすることができます。食材の舌触りがよくなるので、おいしさも変わります。
まずは家庭で使っている包丁にはどのような種類があるか見てみましょう。どんな食材を切るための包丁なのか?自宅にあるか?などを想像しながらご覧ください。
洋包丁の用途
洋包丁とは、西洋料理に使われてきた包丁の総称です。元々は、肉を切るための包丁でしたが、さまざまな食材を切る包丁として使われるようになりました。食材ごとに専用の包丁がある和包丁とは異なり、包丁を使い分ける必要がありません。
洋包丁は両方に刃がついている両刃です。バランスよく力が加わるので扱いやすく、切ったり刻んだりするのに適しています。
洋包丁の柄は鋲(びょう)で固定されており、交換することはできません。三徳包丁、牛刀包丁、ペティーナイフ、パン切り包丁などがあります。
それでは洋包丁である三徳包丁、牛刀包丁、ペティーナイフ、パン切り包丁についてそれぞれ具体的な特徴をみていきましょう。
三徳包丁
三徳包丁とは、肉や魚、野菜などさまざまな食材を切ることができる包丁です。刃渡りは15〜20cm程度、形は菜切包丁と牛刀を合わせたような形で、刃先はやや丸みを帯びているのが特徴です。刃の素材は鋼やステンレス、セラミックなどが使われています。日本発祥の包丁で、文化包丁や万能包丁とも呼ばれており、押し切りが得意で野菜の千切りや根菜のカットに向いています。
三徳包丁の名前は、肉、魚、野菜の三つの用途をこなす意味で付けられました。その万能さから、家庭用包丁の定番として広く普及しています。
牛刀包丁
牛刀包丁とは、三徳包丁同様に肉や魚、野菜などさまざまな食材を切ることができる包丁です。刃渡りは20〜30cm、三徳包丁に比べて幅は狭く刃先は尖っています。刃の素材は鋼やステンレスなどが使われています。肉や魚の調理が得意で、刃渡りが長いので大きな食材もカットしやすいです。刃先を使って細かい作業を行えるので調理の幅も広がります。
この包丁で肉の塊を切るために使われていたことから、牛刀包丁と呼ばれるようになりました。西洋で使われている万能包丁で、シェフナイフとも呼ばれています。
ペティーナイフ
ペティーナイフとは、果物や野菜の皮むきなどの細かい作業に適しています。刃渡りが10〜15cmとコンパクトなサイズの包丁で、牛刀をそのまま小さくしたような形です。刃の素材は鋼やステンレス、セラミックなどが使われています。
小回りが利くのが最大のメリットで、細かな飾り切りもきれいにできます。大きな食材を切るのには適していません。ペティーとは「小さい」という意味があります。
パン切り包丁
パン切り包丁とは、パンを切るために特化した包丁です。刃渡りは15~25cm、刃は細長く、刃先は波刃になっています。刃の素材はステンレスやセラミックなどが使われています。食パンなどのやわらかいパンからバケットなどの硬いパンまで、きれいに切ることができ断面がなめらかです。
三徳包丁などでパンを切ると断面がボロボロになってしまうので、パンを切るときはパン切り包丁を使うのがおすすめです。
和包丁の用途
和包丁とは、和食に特化した包丁の総評で、包丁の片面にのみ刃がついている片刃であるのが特徴です。刃の無い方に逃げるように進むため、食材の繊維を崩すことなく切れるので美しい断面になり削ぐのが得意な包丁です。食材や用途に合わせて包丁を使い分けます。
和包丁の柄は差し込み式が一般的なので、柄を交換することができます。菜切包丁、出刃包丁、刺身包丁などがあります。
それでは和包丁である、菜切包丁、出刃包丁、刺身包丁についてそれぞれ具体的にみていきましょう。
菜切包丁
菜切包丁とは、野菜を切るのに特化した包丁です。刃渡りは16〜20cm、幅広い長方形の刃が特徴です。刃の素材は鋼やステンレスなどが使われています。菜切包丁には関東型と関西型があり、関東型は中華包丁のように四角く、関西型は峰側がカーブしており刃先が尖っています。
キャベツやほうれん草などの野菜はもちろん、南瓜や大根などの硬い野菜もスムーズに切ることができます。
出刃包丁
出刃包丁は、魚をさばくために使われる包丁です。刃渡りは15~20cm、刃先が鋭く刃の中央がやや膨らんでいるのが特徴です。刃の素材は鋼やステンレスなどが使われており、魚の頭や骨を切るときに刃が負けないように厚くずっしりとした重みがあります。魚を切り身にしたり、三枚おろしにしたりするのに適した包丁です。
出刃包丁は江戸時代の堺で、出っ歯の鍛冶屋が魚の骨や皮も切れるように刃を厚く幅広に作った包丁が始まりだといわれています。その包丁が「出っ歯の包丁」から「出刃包丁」と呼ばれるようになったようです。
刺身包丁
刺身包丁とは、魚を薄く切るために使われる包丁です。刃渡りは24~30cm、細長い形状が特徴です。刃の素材は鋼やステンレス、セラミックなどが使われています。刺身包丁は、「柳刃包丁」「蛸引き包丁」「フグ引き包丁」などがあります。
刃が細長いので魚の身の繊維を壊さずに切ることができ、刺身の断面が滑らかで舌触りのよい仕上がりです。
特殊包丁の特徴
特殊包丁とは、特定の食材や用途に特化した包丁のことです。個性的な形をしているものが多いのが特徴です。餅を切るための餅切り包丁、寿司を切るための寿司切り包丁、うなぎを捌くためのうなぎ裂きなどがあります。特殊包丁の中でも、有名なのは中華包丁ではないでしょうか。
中華包丁とは、中国で用いられる一般的な包丁で幅広い長方形の刃が特徴です。刃が重いので、力を入れなくても食材を切ることができます。骨付きの肉を切ったり、魚を丸ごと切ったりすることも可能です。
また、中華料理に欠かせないにんにくや生姜などを包丁の広い面で簡単に潰すことができます。幅広い食材に対応できる包丁です。
普段使っている包丁がどの包丁に当てはまるのかわかりますか?上でご紹介した包丁は、大まかな種類なのでさらに細かい種類に分けることができます。まずは上に挙げた包丁を理解しておけば基本は抑えられますよ。
料理初心者でも安心!包丁の選び方
料理が不慣れな初心者の方向けに、包丁を選ぶ際のポイントを解説します。
重さ・握りやすさで選ぶ
料理の経験が浅い方、料理初心者の方は重たい包丁や柄の部分が特殊な形のものを使うと疲れやすく、怪我にもつながる可能性があります。握りやすく、あまり重さを感じない包丁を選びましょう。
三徳包丁は肉、魚、野菜を切るのに万能な包丁なので包丁の扱いに慣れていない方にはおすすめです。
刃渡りで選ぶ
刃渡りの一般的な長さはまな板の短辺と同じぐらいだといわれています。長すぎたり短すぎたりするものは使わないようにしましょう。同じ包丁でもさまざまな長さがあるので、自分の手の大きさに合わせて刃渡りを選ぶことも大切です。
柄で選ぶ
包丁の柄は木製、ステンレス製、樹脂製などがあります。木製のものは手に馴染みやすいですが、汚れが溜まりやすく腐敗やカビが生まれやすいです。オールステンレス製は柄が抜ける心配もなく腐敗やカビは生えないので衛生的。樹脂製は耐久性に優れ、腐敗やカビは生えないので手入れは簡単です。
刃の材質で選ぶ
鋼の包丁は、硬度が高くて切れ味が長持ちするのが特徴です。しかし鋼の包丁は、錆びやすく、こまめな手入れが必要で研ぎ方も難しいです。ステンレスの包丁は、錆びにくくてお手入れがしやすいのが特徴です。しかし、ステンレスの包丁は切れ味が鋼の包丁に比べて劣りやすいというデメリットがあります。
セラミックの包丁は、硬度が高くて切れ味が長持ちするのが特徴です。軽量で錆びにくくお手入れがしやすく、金属ではないので金属臭がしません。刃こぼれしやすいのがデメリットです。鋼とステンレスを合わせた複合材で作られた包丁は切れ味がよくて研ぎやすく、折れにくいです。
包丁の特徴や選び方を知って自分に合う包丁を選ぼう
包丁にはさまざまな種類があり、洋包丁、和包丁、特殊包丁の3種類に分けられます。料理初心者の場合は、まずは三徳包丁を1本揃えるのがおすすめです。三徳包丁は、肉、魚、野菜と幅広い食材を切ることができるので、料理の基本を身につけるのに役立ちます。料理に慣れてきたら、他の包丁も揃えて料理の幅を広げていきましょう。