クネルとは?フランス版はんぺんと呼ばれる理由・リヨンの名物料理もご紹介♪
作成日: 2024/08/23
フランス料理店で目にすることもある「クネル」ですが、どんな料理かご存知でしょうか?
魚をすりつぶして作られる料理なのですが、その作り方や食感から「フランス版はんぺん」と言われています。この記事では、そんな「クネル」に関して詳しくご紹介します。ぜひ最後までご覧ください♪
クネルとは?
クネル(quenelle)とは、主にカワカマスなどの魚をすりつぶしてペースト状にしたものに、小麦粉や卵などで作られる「パナード」を加えて形成し、ゆでたり蒸したりして作る料理です。クネルは、フランス料理の一つで、そのスフレのような柔らかい食感と、素材の旨味を引き出すシンプルな味わいで親しまれています。
クネルは日本のはんぺんに似ており、「フランス版はんぺん」と言われることもあります。しかし、日本のはんぺんはヤマノイモをつなぎとして使う一方、クネルは小麦粉や卵、バターなどで作る「パナード」をつなぎにしているため、日本のはんぺんに比べ脂分が多いという違いがあります。
リヨンでは、クネルのオーブン焼きが有名ですが、スープの浮身などでも登場する、活用の幅が広い食材でもあります。
リヨン名物「クネルのオーブン焼き」
リヨンで特に有名なのが、クネルのオーブン焼きです。ゆでたクネルをお皿に乗せ、さらにその上から、えびやザリガニを用いたナンチュア・ソースをかけて、オーブンで焼き上げます。
焼くことでクネルの表面がカリッとし、中はふんわりとした食感が楽しめる一品となります。見た目にはボリューミーな料理ですが、食べると軽く、ペロリと食べてしまう方も多いのだとか。リヨンの住人だけでなく、観光客にも人気で、現地のレストランでは定番メニューとして提供されています。
クネルの発祥
クネルを生み出したのは「メール・リヨネーズ(リヨンの母たち)」と呼ばれた女性料理人だと言われています。元々上流階級の料理人として雇われていた多くの女性料理人達は、19世紀末から20世紀前半に行われた上流階級特権の廃止により、職を失うこととなりました。退職後の女性達は、自らの店を構え、培った料理の腕を生かして生活するようになります。クネルの原型はそんな女性達から生まれたと言われております。
フランス料理の魅力に触れて
クネルは、フランス料理のひとつで、魚のすり身で作るはんぺんのような料理です。スフレのような軽い食感と魚の旨みが特徴で、特に発祥地であるリヨンで長年愛されています。フランスを訪れた際は、ぜひリヨンで本場のクネルを味わってみてくださいね♪