あるものを使って簡単にパスタがラーメンに変身!
作成日: 2020/08/24
乾燥パスタ麺を使ってラーメンを作ることができるのをご存じですか。
パスタとラーメンは原料、食感、色などが異なりますが、あるものを使うことで見た目も食感もとてもよく似たものに仕上がるのです。
こちらの記事では、パスタでラーメンを作る方法や、なぜパスタがラーメンのようになるのかについての理由などを解説します。
パスタでラーメンができる?
早速、パスタでラーメンを作る方法についてご紹介します。
ここで使うあるものとは「重曹」です。重曹には掃除などに使うものと食品の2つがあるので、必ず食品の重曹を用意してください。
まずは大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かします。アルミの鍋で重曹を使うと黒く変色してしまうため、ホーローもしくはステンレスの鍋を使用します。
お湯1リットル程度に対して大さじ1程度の重曹を加えたら、パスタを入れて弱めの火加減で袋の表示時間通りに茹でるだけです。
ただし、お湯に対して重曹の量が多すぎると苦味が出てしまうので注意しましょう。
重曹を加えたお湯は泡が立ちやすくふきこぼれやすいので、パスタを茹でる間は目を離さないようにするのがおすすめです。
吹きこぼれそうになったら水を少しずつ加えるか、さらに火加減を弱くしましょう。
パスタを茹でているとだんだん麺の色が黄色っぽく変色し、中華麺のような色合いになってきます。
茹で上がったらザルにあげてお湯を切り、重曹の成分を落とすためにざっとお湯で洗い流します。
あとは一般的な中華麺と同様に器に入れてスープを注げばラーメンの完成です。
パスタ麺の太さによっても食べた感じが異なり、ラーメンと似た食感にしたければ、1.4ミリ程度の少し細めの「スパゲッティーニ」がおすすめです。
一般的な1.6〜1.7ミリ程度のパスタだと、ラーメンとして食べるには若干麺が太すぎるかもしれません。
ほんのりとデュラムセモリナの小麦が香るストレート麺は、想像以上にラーメンに近い食感があります。
また、一般的にパスタを茹でる際には多めの塩を加えますが、ラーメンとして食べたい場合は塩を入れないほうがよりラーメンに近い食感に仕上がります。
塩を加えることでパスタ麺特有の歯ごたえが残ってしまうため、あとはお好みで決めると良いでしょう。
なぜパスタがラーメンのようになるの?
では、なぜ重曹を加えて茹でるだけでパスタがラーメンのようになるのでしょうか。まずは、パスタとラーメンの原料の違いについて見てみましょう。
パスタの主な原材料はデュラムセモリナ粉、塩、水で、中には卵を使用するものもあります。デュラムセモリナ粉はグルテンを含み、茹でるとコシが強く歯でぷちんとはじけるような食感があります。
一方のラーメンの原料は小麦粉、カンスイ、塩、水です。カンスイとは炭酸カリウムや炭酸ナトリウムなどのアルカリ性水を指し、カンスイを加えることでラーメンの麺に特有のツヤが出て色も黄色っぽく仕上がります。
また、もちもちとした食感が出るのも特徴です。中にはカンスイの代わりに重曹を使用するラーメンもあるようです。ラーメン特有の風味もカンスイを使用することによって生まれます。
アルカリ性の性質を持つ重曹(炭酸水素ナトリウム)をお湯に加えると炭酸ガスが発生し、化学反応が起こってカンスイになります。そのため、パスタを茹でる際に重曹を加えることで、パスタがラーメンのような色やコシ、独特の弾力を持つ麺に変化するのです。
パスタで作るラーメンはもちもち本格的な食感!
パスタがラーメンのようになるというのは驚きでしたね。
もちもちとした食感や独特の黄色い色など、まるで本物のストレートのラーメンみたいに仕上がります。ラーメンが食べたいけれど切らしてしまったというときには、ぜひ乾燥パスタを使ってみましょう。
お好みのスープやトッピングと合わせて、家庭でも自家製ラーメンをお楽しみ下さい。