
三不粘(サンプーチャン)とはどんなスイーツ?由来や特徴を解説
作成日: 2022/02/13
三不粘という名称を聞いたことがあるでしょうか。これは「サンプーチャン」と読み、なかなか見かける機会のないとても珍しいスイーツなのです。名前だけではどのようなものなのか想像できないかもしれません。
この記事では、三不粘について特徴や見た目、調理方法などをご紹介します。

三不粘について
まずは三不粘についてご紹介します。
三不粘とは
三不粘は中華料理のスイーツで「サンプーチャン」と読みます。中国語で「3つのくっつかない」という意味で「皿にくっつかない」「箸にくっつかない」「歯にくっつかない」といわれています。卵と粉と油の芸術と称されることも少なくありません。
調理の難易度が非常に高く、本場中国でも作れる人が限られているため、幻のスイーツとされています。三不粘を提供している店はほとんどなく、なかなか見かけることがないので、扱っている店舗には遠方からその味を求めて多くの人が訪れます。日本でも食べられる店はありますが店舗は限られています。
三不粘の見た目・味
三不粘はオレンジ色の大きな卵黄のような形と、水あめのようなとろりとした見た目が特徴です。やわらかく溶けているようにも見えますが、箸で持ち上げられるほどの粘度があります。
食べるともちもちと粘りがあるのにさらっとしていて、名前の通り皿や箸や歯にくっつきません。口当たりがまろやかで、カスタードの味に似た素朴な甘さを感じられます。餅に近い食感なのにくっつかないというのは新感覚のスイーツといえるでしょう。
三不粘の調理方法
三不粘は卵、砂糖、ラード、でんぷんだけと手に入りやすい食材で作られています。材料も工程もシンプルですが調理の難易度が高いスイーツなので、作るのには熟練した技術が必要といわれています。
まずは卵黄を布でこして、でんぷんと砂糖が入った水の中に入れてかき混ぜます。かき混ぜたものを鍋に入れて、ラードをかけながら熱を通し水分を飛ばします。そのあと火にかけたまま焦がさないように数分間おたまで叩き続け、なめらかになったら完成です。
工程を見ると簡単そうに感じるかもしれませんが、焦げつかずになめらかな状態に仕上げるのはかなり難しいため、作れる人が少ないといわれています。最初からおたまを強く打ち続けると卵黄とラードが分離してしまうので、はじめは優しく打ち徐々に強くしていきます。
また、おたまで叩き続ける時間は調理する人によって異なるようですが、叩く強さや火加減によってすぐに黒くなってしまうので、かなり難しい作業のようです。
三不粘は中国の幻のスイーツ
三不粘は「皿、箸、歯にくっつかない」という意味の中華料理のスイーツです。大きな黄身のような見た目で、もちもちとして粘りがありカスタードのような優しい甘さが魅力です。材料は比較的に手に入りやすい食材であるものの、調理方法の難易度がかなり高く作れる人が少ないため、幻のスイーツといわれています。
中国や日本でも限られた店でしか提供していないので、なかなか食べる機会が少ないですが、見かけたらぜひ味わってみましょう。