沖縄のバンシルーはグァバのこと?わかりやすく解説
作成日: 2022/06/29
更新日: 2022/06/30
甘く華やかな香りが特徴で、トロピカルフルーツとしても知られているグァバ。沖縄ではバンシルーとも呼ばれているメジャーな果物ですが、どんな果物かわからないという方は多いのではないでしょうか?
今回はそんなグァバの基本情報や栄養、食べ方について解説します。
バンシルーとはグァバのこと
ここではバンシルーについて詳しくご紹介します。
基本情報
バンシルーとは沖縄の言葉でグァバのことを指します。別名ばんじろうとも呼ばれており、パイナップルやマンゴーと並ぶトロピカルフルーツとして沖縄の方に愛されています。
バンシルーはフトモモ科の熱帯果樹です。原産地は熱帯アメリカと言われており、色や形、大きさなどが多様で多くの品種が存在します。沖縄では庭木として栽培している民家を見かけることもありますよ。
また、グァバの葉はクミクスチン、ウコンとともに沖縄の三大薬草のひとつと言われています。葉を乾燥させたグァバ茶は健康に気を遣う人に注目されており、沖縄では昔から飲まれています。
グァバの産地と旬
国内のグァバは主に沖縄県や鹿児島などで栽培されており、8月~10月頃に旬を迎えます。日本では生のグァバに出会う機会が少ないので、この時期に沖縄へ出かける際はぜひ探してみてくださいね。
味の特徴
グァバは品種によって特徴が異なり、丸や楕円形・洋梨型などの形や、ピンク・白色の果肉が存在します。
果肉の色は大きく白肉系と赤肉系に分けられ、白肉系のグァバは酸味がありサクサクとした食感、赤肉系のグァバは香り高くねっとりした食感が特徴です。
桃やリンゴなどのさわやかな甘さに少しの酸味がプラスされたような味わいで、夏の暑い時期に口の中をさっぱりとさせてくれます。
グァバの栄養
ここからは、グァバの代表的な栄養をご紹介します。
基本的な栄養
可食部100gあたりの数値は以下の通りです。
グァバ 生
・カロリー 33kcal
・食物繊維 5.1g
・炭水化物 9.9g
・糖質 4.8g
ビタミンC
可食部100gあたりに含まれるビタミンCは以下の通りです。
グァバ 生
・ビタミンC 220㎎
レモン 生
・ビタミンC 100㎎
レモンと比較すると、グァバにはビタミンCが2倍以上も含まれていることがわかりますね。
β-カロテン
可食部100gあたりに含まれるβ-カロテンは以下の通りです。
グァバ 生
・β-カロテン 600㎍
β-カロテンは赤肉種のみに含まれており、白肉種には含まれていません。β-カロテンは強い抗酸化作用があることで知られています。
グァバの保存方法
熟す前
グァバは青くて硬い状態ではおいしくないので、常温で追熟させる必要があります。日の当たらない涼しい場所で保管しましょう。
熟した後
甘い香りがして弾力が出てきたら熟した証です。食べごろのものは新聞紙やキッチンペーパーなどに包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れて保存します。南国の果物は寒いところは苦手なので、なるべく早く食べきりましょう。
グァバの食べ方
グァバは香りが高いので、生で食べるほかに加工してもおいしくいただけます。ここからは、グァバのおいしい食べ方をご紹介します。
生で食べる
熟したグァバは皮ごと食べられます。切るときは上から縦に包丁を入れ、食べやすい厚さのくし形に切りましょう。果実の中の種も一緒に食べられますが、硬さが気になる場合は、くし形にする前にスプーンなどでくりぬくのがおすすめです。
ジャムやソースにする
果肉を切って裏ごしやミキサーにかけてなめらかにして、砂糖とレモン汁などを加えて煮詰めるとジャムが完成します。種が気になる場合はザルでこして取り除いてくださいね。
ジュースにする
果肉を切って水やシロップを加えてジューサーなどで細かくピューレ状にした後、水や炭酸水などを加えて飲みましょう。そのままスムージーやシャーベットにしてもおいしくいただけますよ。
バンシルーとグァバは同じもの!見かけたら味わってみよう
沖縄ではバンシルーとも呼ばれているトロピカルフルーツのグァバは、甘く華やかな香りがありながらさっぱりした味わいが特徴です。
生で食べるのはもちろん、ジャムやソースに加工したりジュースとしても楽しめます。スーパーや旅行先で見かけたときはぜひ手に取ってみてくださいね。
【出典】
・日本食品標準成分表 2020年版(八訂)
【参照】
・厚生労働省e-ヘルスネット「カロテノイド」(2022/06/29)
・厚生労働省e-ヘルスネット「緑黄色野菜」(2022/06/29)
※β-カロテンの数値はβ-カロテン当量を記載しています。