麩まんじゅうとはどんな和菓子?主に生産されている有名な地域とは
作成日: 2023/06/28
麩まんじゅうというお菓子をご存知でしょうか?地域によっては、馴染みのない和菓子かもしれません。実は、麩まんじゅうは「お麩」からイメージする食感とは異なる舌触りや味を楽しめます。今回は、麩まんじゅうの特徴や、来歴などをご紹介します。
麩まんじゅうとは
「麩まんじゅう」とは、生麩の皮でこしあんを包んだもちもちとした食感のまんじゅうのことです。
麩まんじゅうの皮となる「生麩」は、小麦粉のグルテンを主原料とした加工食品です。グルテンにもち粉などを加えて、蒸す・茹でるなどして生麩がつくられます。グルテンには弾力や粘りがあるため、生麩を使った麩まんじゅうはもちもちとした食感を楽しめます。
葉に包まれているのも麩まんじゅうの特徴のひとつです。おもに、笹の葉や塩漬けにされた山帰来(さんきらい、別名:サルトリイバラ)の葉に包まれています。山帰来の葉の香りが麩まんじゅうのほどよいアクセントになりおいしさを引き立てています。
麩まんじゅうの来歴
麩まんじゅうは、全国各地で食べられていたわけではなく、もともと生麩を食べる習慣のある地域でのみ生産されていた和菓子です。
生麩は賞味期限が短い食べ物です。水分を多く含むため日持ちがせず、生麩を使ってつくる麩まんじゅうも賞味期限が短い和菓子となります。そのため、販売できる地域が限られていました。
主に麩まんじゅうを製造、販売している地域は京都市や金沢市などです。京都や金沢には麩まんじゅうが看板メニューである有名なお店があり、昔から親しまれています。
麩まんじゅうに使われている「生麩」は主に精進料理に用いられる食材です。
そのため、麩まんじゅうをつくる菓子店が京都に多く存在しています。京都市では主に菓子店で麩まんじゅうを製造していますが、個人店だけでなく製麩業者が麩まんじゅうを製造していることもあり、京都の人々に親しまれていることがうかがえます。
麩まんじゅうとは生麩を使ったもちもち食感の和菓子のこと
麩まんじゅうは、生麩の皮であんこを包んだ和菓子のことです。生麩のもちもち食感とともに、麩まんじゅうを包んだ笹や山帰来の葉の塩気や香りを楽しめます。
京都や金沢以外でも購入できる機会があるので、お店などで見かけたときにはぜひ麩まんじゅうのおいしさを感じてみてはいかがでしょうか。お店によって違いのある、生麩の皮のもちもち加減を楽しんでみるのもいいですね。