新潟県名物の「へぎそば」とは?特徴や食べ方もご紹介
作成日: 2001/01/01
更新日: 2023/08/30
へぎそばとはどんな料理かご存じですか?新潟県名物のそばなのですが、使われるつなぎや盛り付け方、食べ方が一般的な蕎麦とは異なります。この記事では、へぎそばの特徴や一般的な蕎麦との違い、食べ方についてご紹介します。
「へぎそば」とはどんなそば?
へぎそばとは新潟県魚沼地方発祥の郷土料理で、布海苔(ふのり)という海藻が練り込まれた蕎麦のことです。文化庁の100年フードにも選ばれている名物で、江戸時代から食べられるようになったといわれています。
100年フードとは、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を文化庁が「100年フード」と名付けて認定しているものです。
へぎそばの特徴
一般的な蕎麦はそば粉のつなぎとして主に小麦粉や山芋、卵などが使われているのに対し、へぎそばはつなぎに布海苔を使用しているため、喉ごしがよくつるつるとしていて、歯応えのある食感が特徴の1つです。
布海苔はもともと織物ののり付けにも使われていて、特にへぎそばで有名な新潟県十日町市では織物産業が盛んな町だったこともあり、布海苔は身近なものでした。そこで手に入りやすい布海苔を蕎麦のつなぎとして使ったことからへぎそばが生まれました。
また、織物の絹糸を束ねたような盛り付けも特徴的で「手振り・手びれ」という独特の方法で、一口大に丸めて盛り付けられます。織物産業が盛んな町ならではの名残が食文化にも表れています。
へぎそばの「へぎ」って何?
へぎそばはへぎ(片木)という器に盛られています。へぎ(片木)とは、杉などで作った四角い器のことで、このへぎに蕎麦を一口サイズに束ねて盛り付けることからへぎそばと呼ばれるようになりました。
へぎそばの食べ方
へぎそばの薬味はネギやごま、からしで食べるのが代表的な食べ方です。十日町市ではわさびがとれなかったことから、からしを使うようになりました。からしは全部をそばつゆに溶かさず、そばの上に少量のせるようにして食べます。わさびが流通するようになり、今ではわさびも提供されるようになりました。わさびで食べても美味しくいただけます。
へぎそばはつなぎに布海苔を使った蕎麦
へぎそばは新潟県の郷土料理で、つなぎに布海苔を使っているのが特徴の蕎麦です。つるつるとした喉ごしでコシがあり、へぎという器に一口大に丸めて盛り付けられます。また薬味にはからしを使い、一般的な蕎麦とは違う点が多いです。新潟県へ行く機会があったら、ぜひへぎそばを味わってみてください。