寿司屋で使われる「寿司用語」について解説
作成日: 2024/03/04
お寿司屋さんで食事をする際、耳にすることがある専門用語。これらの「寿司用語」は、寿司の世界をより深く理解する鍵となります。本記事では、寿司用語の意味や背景を解説し、寿司屋での食事をより楽しめるようになる情報を詳しく深掘りしていきます!
寿司用語はなぜ生まれた?
寿司用語は、寿司職人たちが効率よくコミュニケーションを取るため、または特定の食材や技法を簡潔に表現するために生まれました。寿司用語を知ることは、寿司の豊かな文化と歴史を知ることにも繋がります。
寿司用語の解説
寿司用語には、食材や調理法、寿司屋でのサービスに関するものなど、様々な言葉があります。ここでは、寿司屋でよく耳にする用語をピックアップし、それぞれの意味や由来を詳しく解説していきます。
ネタ
ネタとは、シャリの上にのせる寿司の具材のことを指します。もともとは寿司種(すしだね)が語源ですが、そこから種(たね)となり、ネタとして逆さによぶようになりました。
シャリ
シャリは、寿司の酢飯の部分を指します。この言葉は、お釈迦様の遺骨(仏舎利)のように白く細かいことが由来とされています。ちなみに、酢飯ではない普通のご飯のことを「ドンシャリ」といいます。
軍艦
軍艦は、海苔で巻いたシャリの上にイクラやウニなどを乗せた寿司のことを指します。その形状が軍艦に似ていることからこの名前がつきました。
下駄
下駄は、寿司を盛り付ける際に使用する木製の台のことです。横から見ると足元に敷く下駄(履物)に似ていることから、この名前がつけられました。
ヤマ
ヤマは、寿司ネタが切れた状態のことをいいます。仕込んでいたネタがなくなった時に職人さんは「○○がやまでーす」といった声がけをします。また、ヤマは笹(笹の葉)のことも指します。
ナミダ
ナミダは、わさびのことを指す寿司用語です。涙が出るほどの辛さからこの名前がついたとされています。「ナミダ抜きで」と注文すると、わさびなしで寿司を提供してもらえます。
サビぬき
サビぬきは、「さび(わさび)を抜く」という意味で、わさびを使わない寿司のことを指します。わさびが苦手な方やアレルギーがある方がよく使う注文方法です。「サビ」は先ほどご紹介したナミダの類語です。
ムラサキ
ムラサキは、醤油のことを指す寿司用語です。醤油が持つ深い紫色が名前の由来となっています。
アガリ
アガリは、食事の最後に飲むお茶のことを指します。元々は芸者の方々の間で使われていた言葉とされていて、お客さんがついて座敷に上がることができた芸者さんは「おあがりさん」と呼ばれ、その際にお客さんに出すお茶のことを「上がり花」と呼んでいたことから、お茶を「あがり」とするようになったといわれています。
お寿司屋さんで、食事の最後に「アガリをお願いします」と言うと、お茶を提供してもらえます。
ちなみに、最初に出すお茶のことを「お出花(おでばな)」「出ばな(でばな)」と呼びます。
お愛想
お愛想は、お会計のことを指す言葉です。食事が終わった後に「お愛想を」と言うと、会計をしてもらえます。
アニキ
アニキは、先に使う食材や先に仕込んだ料理を指す隠語です。
オトウト
オトウトは、アニキの対となる言葉で、後から使う食材のことを指します。
ガリ
ガリは、寿司に添えられる甘酢漬けの生姜のことです。食べた時の「ガリガリ」という食感から来ていると言われています。
カッパ
カッパは、きゅうりを使った巻き寿司のことを指します。水を好む妖怪「河童」がきゅうりを好むという伝説から、この名前がつけらたといわれています。
ギョク
ギョクは、玉子焼きを使った寿司のことを指します。「玉」という字の音読みが「ぎょく」ということから由来しています。
鉄火
鉄火は、マグロの赤身を使った巻き寿司のことを指します。昔は賭博場を「鉄火場」と呼んでいて、 博打を打ちながら食べやすいようにと考え出されたのが始まりです。
ゲソ
ゲソは、イカの足の部分を指す寿司用語です。履き物を「下足(げそく)」と呼んだことが由来とされています。
光り物(ひかりもの)
光ものは、アジやサバ、サンマ、イワシ、コハダなどの青魚を指します。これらの魚の皮が光って見えることから、この名前がつけられました。
寿司用語を知ってプチ自慢しよう!
寿司用語を覚えることは、寿司屋での食事をより一層豊かな体験に変えることができます。また、日常生活で寿司用語を使うことで、食文化への理解を深め、寿司をより身近なものとして楽しむことができるでしょう。
今回ご紹介した寿司用語をぜひ覚えて、次回の寿司屋さんでの食事に活用してみてください。