血合いとは?食べ方や取り除き方について解説します!
作成日: 2020/07/17
魚についている「血合い」という部分を知っていますか。赤黒い色をしていて、生臭さも感じるため敬遠してしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、血合いには様々な栄養素が含まれているので、できれば捨てずに食べたい部位でもあります。
こちらの記事では、血合いの特徴や食べ方、血合いの取り方などについてご紹介します。
血合いとは?
「血合い」とは、魚の背と腹の間に存在する赤色線維筋と呼ばれる部分を指します。文字を見て魚の血とイメージする人は多いでしょうが、実は血ではなく筋肉なのです。
血合いは「血合い肉」とも呼ばれ赤身と白身の魚どちらにもありますが、赤身のほうがその割合が多くなります。特に、マグロやサバ、カツオなどは血合いが多い魚です。
血合いは鮮度が良いうちは鮮やかな赤黒い色をしていて、鮮度が落ちるにつれて次第に黒ずんできます。そのため、魚の切り身や刺身などを購入する際には、血合いの色を見て魚の新鮮さを判断することもできるでしょう。
血合いは常に動いている筋肉の部位なので、他の部位よりも脂肪が少なく高タンパクという特徴があります。また、血合いはビタミンB群や鉄分などが含まれています。他にも、ビタミンA・D・EやEPA・DHA、グリコーゲン、ミネラルなども含まれているため、食べずに捨てるのはもったいない部位です。血合いはスーパーなどの鮮魚コーナーで単体で売られていることもあり、値段がとても安いのも魅力です。
ちなみに、血合いは魚だけでなく、まれに肉でも見られることがあります。これは、家畜の血液が筋肉の中で固まったものです。肉は販売される前にしっかりと検査されるため、血合いを含んだものを食べても問題ないと考えられています。
血合いの食べ方は?
魚の血合いは生臭さを感じる部位でもあるので、食べる際には下処理が必要になります。
まずは血合いを水洗いし、表面の汚れをさっと落としましょう。その後、塩水に15分ほど漬け、さらに水を替えながらトータルで1時間ほど漬ければ臭みが抜けます。料理に使う際にはしっかりと水気を拭き取りましょう。
また、よりしっかりと臭みを取りたいという場合は、茹でるのがおすすめです。
まずは血合いをさっと水洗いし、水気を一度拭き取ります。熱湯に酒を入れ、血合いも加えて5分ほど茹でましょう。茹で上がった血合いに塩と酒を少々まぶし数分置いておきます。キッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取ったら完成です。
下処理をしても若干クセが残る血合いは、油で揚げることでおいしく食べることができます。
血合いに醤油や酒、みりんなどで下味をつけ、片栗粉をまぶして唐揚げにするのがおすすめです。下味ににんにくやカレー粉、クミンなどのスパイスを加えることで、臭みを感じにくくすることもできます。また、生姜を効かせた煮付けにしてもおいしく食べられるでしょう。甘辛味でしっかりと煮た血合いは、白いご飯がすすむおかずに仕上がります。
血合いの取り方は?
血合いは食べられる部位ですが、食べずに取り除きたいという場合にはどうすれば良いのでしょうか。
血合いがある部分には「血合い骨」と呼ばれる大きめの骨が存在しています。魚を三枚におろしたら、血合い骨ごと取り除きましょう。
まずは、血合い骨の背側から数ミリほどの箇所に、尻尾から頭にかけて包丁で切り込みを入れます。その後、腹側にも同様に切り込みを入れましょう。背側と腹側からV字に切り込みが入ったら、血合い骨の部分をつまみ上げ、頭から尻尾に向かって指で引っ張り取り除きます。
指で取りにくい場合は、骨抜き用のピンセットなどを使うのもおすすめです。
工夫次第で血合いはおいしく食べられる!
つい捨ててしまいがちな血合いですが、きちんと下処理をして料理すればおいしく食べられる部分です。香味野菜と一緒に調理したり、濃いめの味付けにしたりすれば、血合い特有の生臭さを感じることもありません。ぜひ工夫して使ってみてくださいね。
血合いは値段が安いので、家計にもやさしいのが魅力です。さまざまな料理に活用してみてはいかがでしょうか。