浮き粉とは?手に入らないときの代用品もご紹介!
作成日: 2020/07/17
中華点心や和菓子などによく使われる「浮き粉」をご存じですか。料理をツルッとした食感やふわふわとした食感などに仕上げることができる浮き粉について、詳しく知らないという人は多いかもしれません。
こちらの記事では、浮き粉の特徴や他の粉類との違い、浮き粉を使う主な料理、浮き粉の代用品などについてご紹介します。
浮き粉とは?
浮き粉の特徴
「浮き粉」とは小麦のデンプンを指し、別名「じん粉」や「貫雪粉」などとも呼ばれています。小麦粉に含まれるたんぱく質「グルテン」を取り除き、残ったデンプンを精製して作られます。そのため、精製したものは片栗粉のような質感が出て、加熱することで半透明になりぷるぷるとした食感を出すことができるのです。
浮き粉は、中華料理の点心や水まんじゅうなどの和菓子などによく使われています。また、浮き粉には増量剤としての働きもあるため、料理に加えることでふんわりと仕上がるのも特徴です。
浮き粉と他の粉類との違い
【片栗粉】
片栗粉とは本来、カタクリの根茎から作られたデンプンのことを指します。しかし、現在スーパーなどに出回っている片栗粉は、じゃがいも(馬鈴しょ)のデンプンで作られているものがほとんどです。
浮き粉は小麦粉のデンプンから作られるためそもそも原料が異なり、質感や食感、風味などにも若干違いが見られます。片栗粉は料理のとろみ付けに適した粉です。
【小麦粉】
浮き粉は小麦粉から精製されるものですが、グルテンが含まれていないという違いがあります。
そのため、浮き粉を料理に加えると小麦のずっしりとした重さがなく、ふわっとしたやわらかさを出すことができます。
【コーンスターチ】
コーンスターチとは、その名の通りとうもろこしから精製されるデンプンです。浮き粉とは原料が異なるので、食感や風味に違いが見られます。
浮き粉を使う料理には何がある?
餃子
中華料理の点心などで見かける皮が半透明の蒸し餃子などは浮き粉を使用して作られます。浮き粉を使うことで、もちもち、ツルッとした食感を出すことができます。
たこ焼き
たこ焼きや明石焼きなどに浮き粉を使うことで、ふわっとした食感に仕上がります。浮き粉は熱を加えても固くなりにくいので、やわらかく仕上げたい料理に適しています。
卵焼き
たこ焼きと同様に、ふわふわに仕上がる卵焼き。特に、出し巻き卵との相性はバッチリです。
和菓子
浮き粉は、まんじゅうの皮や水羊羹、水まんじゅうなどの和菓子にもよく使われます。
クッキーなどの洋菓子
和菓子や中華菓子などに多く使われる浮き粉ですが、洋菓子に使われることもあります。クッキーに入れるとサクサクに、ケーキ類に使うとふわふわ食感を出すことができるでしょう。
浮き粉の代用品は?
片栗粉
じゃがいものデンプンからできている片栗粉は、浮き粉とほぼ同様の使い方ができます。ただし、蒸し餃子の皮に使う場合は時間が経って冷めると固くなりやすいので、出来立てを食べるようにしましょう。
コーンスターチ
洋菓子を作る際の代用としておすすめなのがコーンスターチです。浮き粉と風味や香りは異なりますが、食感は似たように仕上がります。
米粉
米粉は米を精製して作られる粉です。小麦粉と異なりグルテンを含まない米粉は、浮き粉とほぼ同じように使うことができます。
タピオカ粉
タピオカ粉とは熱帯地方原産のキャッサバイモから精製されるデンプンです。味や匂いがなく浮き粉と食感が似ているため、代用品として問題なく使うことができます。加熱すると半透明になり、もちもち感が出る点も浮き粉と似ています。
浮き粉がない場合は代用品で調理可能!
家庭ではなかなか浮き粉を常備しているところは少ないかもしれませんが、手に入りやすい粉類で代用が可能です。浮き粉とは異なる風味や香りを持つものもあるので、様子を見ながら少量ずつ使ってみると良いでしょう。
また、浮き粉で作った蒸し餃子などはツルッとした食感が続きますが、他の粉を使用したものは固くなりやすいので、なるべく出来立てを熱いうちに食べることをおすすめします。