
韓国で人気のインジョルミとは?特徴や味・きな粉餅との違いを解説
作成日: 2025/10/06
韓国の伝統菓子、インジョルミをご存知でしょうか?
日本のきな粉餅に見た目が似ているため、混同されがちですが、インジョルミには韓国の長い歴史と深い食文化が凝縮されています。
この記事では、インジョルミの特徴や歴史・きな粉餅との違いを比較しながら詳しく解説します。
インジョルミとは
インジョルミの特徴
インジョルミは、蒸したもち米をついた餅に、きな粉(大豆粉)などをまぶした韓国の伝統的な餅です。香ばしい粉が味の決め手で、粉の種類・加え方で風味が変わります。基本的に100%もち米粉を用いており、もっちりとした食感が特徴です。
また、伝統的には塩味の餅に粉をまぶして、手でつまみやすい大きさに切って食べます。
インジョルミの由来
インジョルミは漢字で「引切味」「引切米」などと当てられ、「引っ張って切る餅」の意味合いが込められているとも言われます。
インジョルミの文化や風習
インジョルミは、単なるおやつにとどまらず、韓国の文化や行事、祝いの場に深く根付いた餅です。伝統結婚式の儀式用膳(婚礼膳)に並ぶこともあれば、祭りや誕生日、記念日などの祝い事で振る舞われることもあります。
古くから韓国の人々に愛され続けてきた一方、近年は若い世代を中心にデザートとしても人気が高まり、カフェやスイーツ店ではインジョルミを使ったメニューが次々と登場しています。こうした文化的背景によって、インジョルミはただの食べ物を超えた特別な存在として親しまれています。
きな粉餅との違いは?
生地の違い
インジョルミは日本のきな粉餅と見た目がよく似ていますが、味わいと製法に違いが見られます。日本のきな粉餅は、主にもち米を蒸して搗いた「餅」にきな粉をまぶしますが、インジョルミも同様にもち米を使います。
一方でインジョルミは餅を搗いてから薄く伸ばし、ひと口大の長方体に切り分ける製法が特徴的です。
味付けの違い
日本のきな粉餅は、砂糖をきな粉に混ぜたり黒蜜などをかけて強い甘味をつけることが一般的です。対してインジョルミは餅自体に塩味をつけ、きな粉の香ばしさを引き立てる傾向があります。
最近は甘くしたデザートタイプも増えましたが、根底には素朴な塩味が残り、インジョルミの方が、日本のきな粉餅よりも全体的に甘さが控えめに感じられます。
インジョルミが人気の理由
近年、インジョルミは伝統餅店だけでなく、デザートカフェのスイーツやかき氷(ピンス)のトッピングとしても人気が高まりつつあります。
特に近年では、インジョルミピンス(きな粉餅かき氷)が一躍ブームになり、韓国かき氷のお店では人気のメニューとして定着しています。
また、インジョルミ風味のスナック菓子やアイスなども登場しており、韓国では「インジョルミ味」の商品展開が広がっているのです。
インジョルミの魅力を知って美味しく味わおう
この記事を通して、インジョルミの特徴や歴史について学びました。
インジョルミは、日本のきな粉餅と違った魅力がつまったスイーツです。
韓国では祭りや特別な日に登場する伝統文化の象徴でもあるので、この機会にぜひ一度この奥深い伝統菓子を味わってみてはいかがでしょうか。