
クリスマスにはパネトーネ!食べ方とレシピをご紹介
作成日: 2021/01/26
更新日: 2025/05/19
街のパン屋さんでもときどき見かけることがあるパネトーネですが、「ドライフルーツが入ったリッチな味わいの高級パン」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。どうやらパネトーネの発祥の地であるイタリアでは、伝統的なお菓子として食べられているようです。
では実際に、イタリアの正式なパネトーネはどのように作られ、どのように食べられているのでしょうか。

パネトーネについて
まず初めに、パネトーネとはどのようなパンなのか、本場イタリアではどのようにして食べられているのかをご紹介します。
パネトーネとは
本場イタリアの正式なパネトーネは、卵をたっぷりと入れたリッチな生地に、パネトーネ種と呼ばれる天然酵母を使って発酵させます。発酵工程を何回も繰り返して生地を作り上げるため、大変手間のかかるお菓子です。
生地の中には数種類のドライフルーツが入っていて、日を追うごとにドライフルーツが熟成してくるため、味の変化を楽しむことができます。
パネトーネの歴史
パネトーネはイタリア・ミラノ発祥であり、起源は中世までさかのぼります。
数ある逸話の中でも有名なのが、料理人のミスを救った「トニ」という少年の話。
この話は伝説的とされていますが、残った材料で急きょ作ったパンが予想外に美味しく、やがて「パーネ・ディ・トニ(トニのパン)」として広まったとされています。
現在ではクリスマスの定番菓子として親しまれ、イタリアをはじめ世界各国で愛されています。ふんわりとした生地にドライフルーツが練り込まれた華やかな味わいは、祝いの席にぴったりの伝統を感じさせる逸品です。
パネトーネの食べ方
イタリアでは、クリスマスの4週間前になると各家庭でパネトーネが作られ、友人や親せきなどに配るという習慣があります。現在、パネトーネを家庭で焼くことは少なくなってきましたが、それでもこの時期になるとパネトーネを贈るという形は残っています。
イタリアでは、パネトーネをクリスマスが終わるまでに毎日少しずつカットしながら食べていきます。
パネトーネは乾燥するとパサついてしまいますので、残りはラップなどに包んでできるだけ早めに食べてしまうほうがおいしく食べることができます。
パネトーネに合う飲み物は?
パネトーネに合う飲み物は、そのふんわりとした食感とフルーティな風味を引き立てるような、上品な味わいのものがおすすめ。
特にアールグレイやダージリンなどの紅茶、カフェラテやカプチーノがぴったりです。
ワインとの相性もよく、甘口のスパークリングはパネトーネの華やかさを引き立ててくれます。
また、お子様にはホットミルクやリンゴジュースなど、優しい味わいのドリンクと合わせてみてください。
クリスマスに食べる理由
パネトーネがクリスマスに食べられる理由は、歴史的背景と象徴的な意味にあります。中世のイタリアでは、小麦粉やバター、砂糖といった贅沢な材料は貴重で、特別な祝祭でのみ使用されていました。
そのため、豊かな材料をふんだんに使ったパネトーネは、クリスマスのごちそうとして定着しました。
また、パネトーネに含まれるドライフルーツや砂糖漬けの柑橘類には、それぞれ「金運」や「健康」、「愛」などの願いが込められており、贈り物としても人気があります。
さらに、天然酵母による長期保存が可能なため、クリスマス前から年明けまで家族や友人と共に楽しむことができるのも魅力の一つです。
パネトーネ種について
パネトーネに使われる「パネトーネ種」は、イタリアの北部で100年以上も前から作られている天然酵母です。パネトーネ種には1gにつき1億個以上もの乳酸菌が存在しているため、このおかげでパネトーネに独特の風味や香りが生まれます。
また、パネトーネ種を使って発酵させると、水分含有量が少ないパンを作ることができるという特徴もあります。
デリッシュキッチンのパネトーネのレシピ
ドライフルーツをたっぷりと入れたデリッシュキッチンのパネトーネのレシピをご紹介します。
卵とバターが入ったリッチな味わいのパネトーネです。本場イタリアではパネトーネ種を使いますが、このレシピではどなたでも手に入れやすいドライイーストを使っています。
クリスマスにぜひ作ってみてはいかがでしょう。
クリスマスにはリッチでフルーティーな味わいのパネトーネを
本場イタリアのパネトーネは、パネトーネ種という特別な酵母が使われているため、独特の風味があります。イタリアの伝統では、クリスマスの4週間前に作って毎日少しずつカットして食べます。
今回は手に入りやすいイースト菌を使い、たっぷりのドライフルーツと卵とバターでリッチに仕上げたレシピをご紹介しました。
本場のパネトーネに負けないおいしさがありますのでぜひ作ってみてはいかがでしょう。