もろみとは?種類・特徴・使い方を解説!
作成日: 2021/10/22
みなさんは「もろみ」についてご存知でしょうか?実は、もろみは日本酒、味噌、醤油など、日本古来から存在するお酒や調味料と非常に関係が深い食品です。
何となくは分かっていても、きちんと説明できる人は意外と少ないかもしれません。そこでこの記事では、もろみとはどのようなものなのか解説していきます。種類や特徴、使い方についても学んでいきましょう。
もろみとは
もろみとは、日本酒や醤油、味噌などを作る工程において、原料が発酵している状態を指します。例えば日本酒の場合だと、原料である酒母、米麹、蒸米、水が発酵し、どろどろに白濁したものがもろみ(清酒もろみ)です。
これらを濾して絞ったものがいわゆる清酒と呼ばれるもので、残った固形分は酒粕となります。もろみと名のつくものには日本酒のもろみのほか、もろみ酢やもろみ味噌、醤油もろみなどがあります。
色々なもろみ
ここでは「もろみ酢」、「もろみ味噌」、「醤油もろみ」について、特徴や使い方をみていきましょう。
もろみ酢
もろみ酢とは、焼酎や泡盛を作る工程でできる副産物です。発酵したもろみを絞り、アルコールと酒粕に分かれたのち、その酒粕を圧搾・ろ過することで出来上がります。
もろみ酢は「酢」と名が付いているものの、分類上は食用酢ではなく清涼飲料水です。酢酸発酵していないため、ツンとした酸味もほとんど感じられません。
希釈せずストレートで飲めるだけでなく、紅茶など飲み物に加えたり、ドレッシングに加えたりするのもおすすめです。
もろみ味噌
もろみ味噌とは、大麦や大豆、米などで作った麹を塩水で発酵・熟成させたものです。いわゆる味噌の作り方とは少し異なり、醤油と同じような製造工程を経て作られます。
もろみの食感を楽しむため、通常の味噌のように材料を潰さず、粒々とした大麦がそのまま残っているのが特徴です。きゅうりにつけて食べる「もろきゅう」は、このもろみ味噌を使った料理です。
このようにそのまま野菜などにつけて食べるほか、炒め物の調味料にしたり、焼きおにぎりにしたりしてもおいしく食べられます。
以下のレシピも参考にしてみましょう。
ちりめんじゃこといりごまを混ぜて握ったおにぎりに、もろみ味噌を塗ってこんがり焼きます。香ばしい味噌の風味が食欲そそる一品です。
醤油もろみ
醤油もろみとは、大豆や小麦で作った麹を塩水で発酵・熟成したものです。醤油になる前段階の状態で粒々がまだ残っており、全体的にとろっとしているのが特徴で、「醤油の実」または「醤油の素」などともいわれています。
使い方は、もろみ味噌と同じようにそのまま野菜などにつけて食べるほか、炒め物や和え物など、さまざまな調理の味付けに使うことができます。
もろみにはさまざまな種類がある!
もろみとは、大きな意味で日本酒や焼酎、味噌、醤油などを作る工程で、原料が発酵・熟成している状態を指す言葉です。さらにこの記事では、もろみ酢、もろみ味噌、醤油もろみといった、混同しやすいもろみの種類についても解説してきました。
一口にもろみといっても、種類が異なれば使い方も異なります。それぞれの特徴を理解し、もろみを毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。