乳化とは?乳化が起こる原理や乳化の方法などを解説!
作成日: 2020/04/23
ドレッシングなどで、油と水分が分離している状態を見たことがありますか。しっかりかき混ぜたり振ったりするとしばらくは混ざり合っていますが、時間が経つと再び分離してしまいます。この現象には「乳化」が大きく関係しています。こちらの記事では、乳化とはどのような働きか、また乳化が起こる仕組みや乳化させる方法などについて解説します。
乳化とは?
「乳化(エマルション:Emulsion)」とは、油や水分のように本来混ざり合わないものが均一に混ざり合う状態のことを指します。油と酢は混ざり合わない物質ですが、激しく降ることで一時的に混ざり合う状態にすることができ、この状態を乳化と呼びます。しかし、しばらくすると両者は再び分離して、2層に分かれてしまうでしょう。乳化させた状態を保つためには、乳化剤と呼ばれる物質を加える必要があります。たとえば、マヨネーズは油や酢、卵などからできていますが、卵を加えることで油と酢が分離しない状態に保たれるのです。この場合、卵が乳化剤となります。
乳化を起こすメリットとは?
乳化が起こらないと油や水分は分離したままで、油っぽさや水っぽさを感じてしまいます。乳化を起こすことでとろみをつけることができ、乳化したソースなどは食材に絡みやすいというメリットがあります。乳化作用によって食品の舌触りが良くなり、マヨネーズやお菓子のガナッシュなどのようななめらかな食感に仕上げることができるのです。また、品質が均質化しやすいのも乳化の特徴で、料理の味がのりやすく食べものをよりおいしくする働きがあります。
食材を乳化させる方法とは?
食材同士を乳化させる代表的な方法としては、物質を振ったりかき回したりすることが挙げられます。たとえば、油と水分を良くかき混ぜることによって、両者を隔てている境界が壊れ乳化が起こります。油と酢が分離しているドレッシングを振るのも乳化させるためです。バターやチーズを作るときには、牛乳を良く攪拌させることで成分が均一化し乳化が起こります。ここでは、マヨネーズの作り方を例に乳化の方法を見ていきましょう。基本の材料となるのは卵黄と酢、塩、油です。材料はすべて常温に戻しておくことで、分離するのを防ぐことができます。
油以外の材料を泡立て器ですべて混ぜ合わせたら、油を少しづつ注いでしっかりとかき混ぜます。このとき、一度に入れる油の量が多いと分離しやすいので注意しましょう。混ぜては状態を確認し、しっかりと混ざり合ってから次の分量を注ぎます。だんだんもったりとした重みのある質感になってきたら乳化が成功した証です。混ぜ方が足りないといつまでもサラサラした状態なので、力とスピードが必要になります。初めて作る場合は、混ぜる人と油を注ぎ入れる人のふたりで行うと作業がスムーズに進むでしょう。
また、失敗なく作るためにはハンドミキサーを使うのもおすすめです。泡立て器で作ったマヨネーズはハンドミキサーを使ったものに比べ、若干食感が重く感じるかもしれません。これは、混ぜるスピードが遅いため、油の粒子が大きいまま残っていることが原因と考えられています。そのため、ハンドミキサーを使うことで、よりなめらかな食感に仕上げることができます。マヨネーズにはお好みでレモン汁やマスタードなどを加えるのもおすすめです。特に、マスタードは酸味・辛味を加えるだけでなく、乳化剤としての役割も果たしてくれます。
食感と味を良くする乳化をマスターしよう!
乳化には物質をしっかりと混ぜ合わせるだけでなく、食感をなめらかにしたり、成分を均一化したりする役割があります。マヨネーズやパスタソースなど乳化の原理を応用した料理はたくさんあり、乳化の仕組みを知ることで料理を格段においしくすることができます。ガナッシュなどお菓子作りにも応用できるので、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
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