1升とはどんな単位?日本酒やお米にまつわる量も解説
作成日: 2021/11/23
日本酒やお米の量を表す際に、1升という単位が使われます。実際のところ、この1升とはどのくらいの量を指すのでしょうか。
この記事では、1升とはどんな単位なのか、また日本酒やお米をはかる場合において、それぞれの具体的な容積や重さなどについて解説します。
1升とは
1升(いっしょう)は「尺貫法(しゃっかんほう)」という日本古来の度量衡法のうちのひとつです。尺貫法には、長さの単位である「尺(しゃく)」、容積の単位である「升(しょう)」、質量の単位である「貫(かん)」の3つがあります。
そのうちの「升」は、日本酒の量を表したり、お米をはかるときに使われたりする単位です。「1升瓶」や「1升餅」、「1升炊き」という言葉がなじみ深いのではないでしょうか。
升は、もともと「両手ですくった量」というあいまいな単位で、現在の基準はメートル法採用後の1891年(明治24年)に定められました。
当時の1升は約200mlを示し、現在の1升の約10分の1の量として使われていました。時代とともに、升が表す容積は増えていったようです。
【日本酒】1升は何リットルか
日本酒の量を表すときの1升は、1.8L(約1,800ml)です。升のほかに「合(ごう)」という単位もよく使われますが、1合は約180mlなので、10合が1升に相当する量です。
さらに大きな量を表す単位に「斗(と)」があります。1斗は約18Lなので、1升の10倍に相当する量です。一般的なご家庭や個人ではほとんど使われませんが、酒造会社から居酒屋へ卸すときなどに使われています。
ちなみに「1升瓶」という言葉はよく知られていますが、1升瓶の規格はJIS(日本産業規格)で定められていて、液体が1升(1.8L)入るガラス製の容器(瓶)のことをいいます。
密閉性が高いこともあり、日本酒を含め酒類以外にも、しょうゆやみりん、食酢、ウスターソースなどのさまざまな調味料や飲料の容器としても用いられています。
【米】1升は何グラムか
お米1升は、炊飯前の米粒の重量で約1.5kgです。お米1合は約150gなので、10合が1升に相当する量です。
一般的な家庭用炊飯器には、3.5合炊き、5.5合炊き、10合(1升)炊きがあります。お米1合は炊飯すると約350gのごはんになり、普通サイズの茶碗およそ2杯分に相当します。10合(1升)炊きの炊飯器は、1度に茶碗20杯分ほどのごはんが炊けるということになります。
もち米の場合は、炊飯前の1升の米粒の重量が約1.5kgなのは同様ですが、炊飯時の水分量が異なるので、炊きあがりの重さは約2kgとなります。
ちなみに、お米1合分のカップは180mlです。料理で使われる計量カップは、1カップ200mlで大きさが違うため使用する際は注意しましょう。
お米1合のグラム数やはかり方については、以下の記事で解説しています。
1升の量や使い方を知っておこう!
日本古来の度量衡法のうちのひとつである尺貫法についてや、升という単位の歴史、日本酒とお米のそれぞれの容積や重さ、はかり方などについて解説しました。
1升瓶や1升餅、1升炊きなどのように、升にまつわる言葉は知っていても、具体的にどんな単位であるかは、なかなか知る機会が少ないかもしれません。
特に日本酒を好んでたしなむ方は、日本酒の容積としての1升や、付随するほかの単位についても知っておくと、より楽しめるでしょう。お米をはかるときの単位についても、覚えておくと役に立ちそうですね。