DELISH KITCHEN

あけびの食べ方は生?皮・種・実は食べられる?

作成日: 2022/04/05

更新日: 2022/04/18

あけびの食べ方を知っていますか?流通量が少なく、スーパーでもあまり見かけることの少ないあけびは、食べたことがない人も多いのではないでしょうか。

本記事では、あけびの食べ方や保存方法について解説します。あけびを使ったレシピについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. あけびとは
  2. あけびの食べ方
    1. 果肉(実)
    2. わた
    3. つる(新芽)
  3. あけびに似たムベの食べ方
  4. あけびの選び方
  5. あけびの保存方法
  6. あけびの栄養
    1. 果肉
    2. 果皮
  7. 各栄養素の働き
    1. カリウム
    2. リン
    3. 葉酸
    4. ビタミンC
    5. 食物繊維
  8. あけびを使ったDELISH KITCHENのレシピ
    1. あけびの肉詰め照り焼きソースがけ
  9. あけびの食べ方を知って余すことなく楽しもう!

あけびとは

あけびとは、アケビ科アケビ属の植物のことで、日本、中国、朝鮮半島などの東アジアが原産です。あけびは「ミツバアケビ」「アケビ」「ゴヨウアケビ」の3種類に分かれ、日本各地の野山に自生していますが、栽培が盛んなのは山形県です。漢字で書くと「木通(もくつう)」とも呼ばれます。

旬は9〜10月の秋ごろで、熟して皮が紫に色づきはじめ、ぱっくりと口が割れてきます。卵のような形の実で、熟す前は緑色なのが特徴です。

あけびの食べ方

あけびは実だけでなく、皮やわたの部分などすべて楽しめるのが特徴です。ここからはあけびの部位ごとの味やおすすめの食べ方についてご紹介します。

あけびは皮も食べられます。ただし、生のままだと苦味と渋みが強く、食べられません。そのため、水に数時間浸けてしっかりアクを抜いてから調理しましょう。

皮の部分は、油を使った料理にぴったりです。天ぷらや炒め物、きんぴらなどにして食べると、あけびの独特の苦みを活かして楽しめます。

果肉(実)

果肉は種を包み込むような形で、白いゼリー状になっているのが特徴です。熟れた柿に似た味をしており、酸味は少なくほんのり甘味があります。生のまま食べたり、種を除いてムースやアイスクリームに使ったりすることも可能です。
種が多いので食べにくい点には注意が必要です。そのため、調理にも手間がかかってしまいます。

わた

あけびのわたには種がぎっしりと詰まっていますが、種は食べないようにしましょう。食べる際は果肉を手やスプーンですくって口に含み、種だけ吐き出すようにして食べるのがおすすめです。

つる(新芽)

あけびの新芽は「木の芽」と呼ばれており、春を感じられる食材として食べられています。お浸しや炒め物にすると、独特の風味や苦味を感じられるのが特徴です。アクが強いので、お湯に塩を入れて茹でた後、水にさらす時間は長めにとりましょう。

ただし、木の芽として食べられるのは「三つ葉あけび」のみなので注意が必要です。

あけびは3月から5月にかけて、白い花を咲かせます。花は食べられませんが、可愛らしい花を楽しむため、庭の植栽としても用いられています。

あけびに似たムベの食べ方

ムベとは、アケビ科ムベ属の常緑つる性木本植物で、別名「トキワアケビ」とも呼ばれる植物です。同じアケビ科に属しており、見た目もあけびとよく似ているムベですが、種が多いため食べられる部分が少ないのが特徴です。

そのため、一般的には生のまま食べるより、ムベ酒やお菓子に加工して食べられます。種とともに果肉と果汁を取り出し、少し水分を加えて加熱したものを裏ごししてピューレにして使用するのがおすすめです。

できたピューレはジャムやアイスクリーム、ソースなどに使用します。

あけびの選び方

美味しいあけびを選ぶために、着目するのは表面の皮の状態です。皮が綺麗な紫色をしていて、傷や変色がないものを選びましょう。ハリがあり、ふっくらしているものが美味しいです。

ぱっくりと口が開いているものは食べごろのサインですが、中のゼリーが乾いていないか確かめておくことも重要です。

あけびの保存方法

あけびを冷蔵保存する場合は、乾燥しないようにポリ袋や紙で包みましょう。乾燥するとみずみずしさが失われてしまいます。

果皮がかたいものは、直射日光の当たらない涼しい場所で保存し、追熟させます。実が割れた3〜5日後に食べるのがおすすめです。食べる直前に冷やすと美味しく食べられますよ。

あけびの栄養

ここからはあけびの栄養について、果肉と果皮に分けてご紹介します。どちらも可食部(生)100gあたりに含まれている栄養素をご紹介するので、参考にしてください。

果肉

果肉100gあたりに含まれている栄養素は、以下の通りです。

・カロリー89kcal
・たんぱく質0.5g
・糖質20.9g
・カリウム95mg
・リン22mg
・葉酸30μg
・ビタミンC65mg
・食物繊維1.1g

果皮

果皮100gあたりに含まれている栄養素は、以下の通りです。

・カロリー32kcal
・たんぱく質0.3g
・糖質5.5g
・カリウム240mg
・リン13mg
・葉酸16μg
・ビタミンC9mg
・食物繊維3.1g

各栄養素の働き

ここからは、あけびに含まれている各栄養素の働きについて、詳しく解説します。

カリウム

カリウムは人体の機能維持に欠かせないミネラルの一種です。主に、体内で浸透圧の調整に働きかけます。体内のナトリウムの排出を促す作用があるため、塩分のとりすぎを調節してくれるのが特徴です。

リン

リンは骨や歯を形成したり、細胞膜や核酸の成分になったりする重要なミネラルの一種です。他にも、pHの調整や浸透圧を保つ働きもあります。

葉酸

葉酸は、細胞増殖に必要なDNAの合成に関与している重要な栄養素です。赤血球の生産を助ける栄養素でもあります。

ビタミンC

ビタミンCは水溶性ビタミンの一つです。体内でコラーゲンの生成に関与する以外にも、抗酸化作用をもつビタミンとしても知られています。

食物繊維

食物繊維とは食べ物の中に含まれ、人の消化酵素で消化することのできない難消化性成分の総称です。整腸作用など体内で有用な働きをすることが注目され、「第6の栄養素」と言われています。

あけびを使ったDELISH KITCHENのレシピ

ここからはあけびを使ったDELISH KITCHENのレシピをご紹介します。

あけびの肉詰め照り焼きソースがけ

あけびに肉だねを詰めて、照り焼きソースで味付けしたレシピです。あけびのほどよい苦みは照り焼きソースとの相性が良く、ご飯が進みます。

あけびの食べ方を知って余すことなく楽しもう!

ほのかな甘みとねっとりとした食感を楽しめるあけびは、果肉だけでなく、皮やわたまで食べられる植物です。そのまま食べるのはもちろんですが、炒め物や天ぷら、お菓子にも幅広く楽しめます。ご紹介したレシピも参考に、あけびをさまざまな食べ方で楽しんでみてはいかがでしょうか。

【出典】
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」(2022/04/05)
・厚生労働省 e-ヘルスネット「リン」(2022/04/05)
・厚生労働省e-ヘルスネット「葉酸とサプリメント」(2022/04/05)
・厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』「ビタミンC」(2022/04/05)
・厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」(2022/04/05)

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