ヒラマサ・ブリ・カンパチの違いとは?出世魚かどうかについても解説
作成日: 2022/04/08
更新日: 2022/05/27
ブリやカンパチと見た目がそっくりなヒラマサという魚をご存じですか。ヒラマサは流通量が少ないので、あまり馴染みのない魚かもしれません。ブリといえば出世魚として有名ですが、ブリにそっくりなヒラマサも出世魚なのでしょうか。
この記事では、ヒラマサとブリ、カンパチとの違いについてまとめました。それぞれの魚が出世魚なのかについても解説します。
ヒラマサ・ブリの違い
まずは、ヒラマサとブリの違いについてみていきましょう。
所属・旬
ヒラマサはスズキ目スズキ亜目アジ科ブリ属の魚で、旬は春〜夏です。ブリはヒラマサと同じく、スズキ目スズキ亜目アジ科ブリ属の魚です。旬は地域によって異なり、北海道は秋、本州は初冬〜初春に旬を迎えます。
出世魚かどうか
ヒラマサは成長過程で呼び名が変わらないので、出世魚ではありません。ブリは出世魚として有名で、地方によって呼び名は異なります。関東では、ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ、関西では、ツバス→ハマチ→メジロ→ブリと大きくなるにつれて呼び名が変化します。ブリという呼び名は共通です。
値段
ヒラマサはブリに比べて水揚げ量が少なく、希少価値が高いことから高値で取引されています。
見分け方
ヒラマサの口角はブリよりも丸みがあり、胸ビレはお腹あたりの黄色の線に重なっています。腹ビレは胸ビレよりも大きくて黄色く、尾が細長いのが特徴です。ブリよりも平べったい形をしています。
ブリの口角は少し角張っていて、胸ビレはお腹あたりの黄色の線よりも下にあります。腹ビレは小さくて白く、尾はボテっとしているのが特徴です。丸みのある形をしています。
味
ブリよりも脂が少なくさっぱりしています。肉質はしっかりしており、適度な歯ごたえがあります。
ヒラマサ・ブリ・カンパチとの違い
ヒラマサ、ブリ、カンパチは同じブリ属で、ブリ御三家と呼ばれています。
カンパチは養殖ものが多く、天然ものは高級魚として流通しています。旬は秋〜冬です。上から見ると頭の部分に八の字のラインが入っており、体が黄色っぽいのが特徴です。カンパチの目はヒラマサやブリとは異なり、上顎の先端と尾びれの中央を結ぶ線の上にあります。
カンパチは成長過程で呼び名が変わりますが、出世魚ではありません。出世魚は成魚になったときには、必ず魚偏の付いた漢字がつくといわれています。カンパチは漢字で「間八」や「勘八」と書き、魚偏がつかないことから出世魚には当てはまらないということになります。
ブリとハマチの違いについては、下記の記事で詳しく解説しています。
ヒラマサは出世魚ではない
ブリは出世魚ですが、ヒラマサやカンパチは出世魚ではありません。ヒラマサ、ブリ、カンパチは同じブリ属で見た目がよく似ていますが、それぞれの特徴がわかれば見分けることができるようになります。
ヒラマサは脂が少なくさっぱりしていて、ブリとは違った味を楽しめます。見かける機会は少ないですが、見かけたときはぜひ食してみてはいかがでしょうか。