
ミモレットはどんなチーズ?ダニとの関係やおすすめの食べ方もご紹介
作成日: 2022/04/25
グラタンやピザだけでなくお菓子作りにも欠かせないチーズ。チーズには、カマンベールやカッテージ、マスカルポーネなど色々な種類がありますが、ミモレットというチーズを知っていますか?
ここでは、ミモレットとはどんなチーズかという解説だけでなく、選び方や保存方法、おすすめの食べ方についてもご紹介します。
ミモレットとは
ミモレットはフランス原産のチーズです。ミモレットという名前は「半分柔らかい」という意味のフランス語である「ミ・モレ」に由来すると言われています。植物由来のアナトー色素で着色しているため、チーズの断面は明るいオレンジ色をしていることが特徴です。
ミモレットは、温めた牛乳と乳酸菌、色素、レンネットという凝乳酵素を混ぜて固めたカゼイン(乳たんぱく質)から作られるチーズです。水分を取り除いたカゼインを熟成させて作られるミモレットは、その硬さが特徴です。
熟成が進んでいないミモレットは、名前の由来にある通り柔らかいですが、熟成が進むことで水分が減り外側の皮にナイフが入らないほど硬くなります。
熟成されたミモレットは濃厚な味わいで、その味はボラの卵巣から作る珍味である「からすみ」に似ていると言われます。ワインはもちろん日本酒にも合うチーズとして人気があります。
ミモレットとダニの関係
ミモレットを熟成させる過程では、シロというダニの一種が重要な働きをしていると考えられています。ダニと言っても、シロはヒトを刺すダニとは別の種類です。
シロはチーズの表面に生えるカビを餌にしており、チーズの脂肪分を分解するカビをシロが食べて除去することで、チーズの脂肪分を守りミモレットを美味しくしてくれます。
ミモレットの特徴であるゴツゴツとした外皮は繁殖したシロによるものですが、スーパーなどで販売されているミモレットは外皮を取られている状態がほとんどです。外皮がついている状態で売られているミモレットも、食べるときにはシロが付いている外皮を取りますが、万が一取り残した外皮を食べてしまっても問題ありません。
ミモレットの熟成期間による違い
ミモレットは熟成するにしたがって複雑で濃厚な味わいになります。一般的に熟成が進むとその分価格が上がります。
熟成2〜6ヶ月は「ジュンヌ」と呼ばれ、マイルドでクセのない味わいが楽しめます。熟成6〜12ヶ月は「ドゥミ・ヴァイエ」、熟成12〜18ヶ月は「ヴィエイユ」と呼ばれ、ミモレット特有の濃厚な味わいが特徴です。18〜24ヶ月とさらに熟成が進んだ「エクストラ・ヴィエイユ」は、まるでからすみのような風味が味わえます。
ミモレットの選び方
料理に使ったり、おつまみにしたりとさまざまな楽しみ方があるミモレット。使いたい料理や、好みのお酒に合わせて、熟成度合いを選ぶといいでしょう。熟成が進んだミモレットの外皮はかぼちゃの皮のように硬く、包丁で切るのも大変です。外皮を取り除いてあるものなら、包丁で切りやすいので調理しやすくおすすめです。
ミモレットの保存方法
使いきれなかったミモレットを保存する際には、購入したときに付いていたチーズセロファンに包んで密閉容器に入れてから冷蔵庫で保管するといいでしょう。チーズセロファン以外でもアルミホイル、またはラップでも代用できます。
ミモレットの食べ方
濃厚な味わいが楽しめるミモレットは、そのまま食べても加熱しても美味しく食べられます。ゴツゴツとした外皮をとってカットしたものを、そのままおつまみとして味わうだけでなく、サンドイッチやサラダに加えるのもおすすめです。
水分量が少ないミモレットは、すりおろすとパラパラっとした粉状になります。野菜や肉のソテー、オーブン焼きにトッピングしたり、パスタに絡めて食べるとミモレットの濃厚な旨みを味わえるでしょう。
熟成が進んでいないものは、軽い口当たりの赤ワインや白ワイン、ビールと合わせるのがおすすめです。熟成が進んだものは、重い口当たりのフルボディのワインに合うだけでなく、日本酒、焼酎、ウイスキーなど様々なお酒との組み合わせが楽しめます。
人気のミモレットを料理やおつまみで味わおう!
フランス原産のミモレットは、熟成させることで味わいが変わるチーズです。ミモレットの熟成には、シロというダニの一種が関わっています。熟成が進んだミモレットは、まるでからすみのような濃厚な旨みが味わえます。
ここでご紹介したミモレットのおすすめの食べ方を参考にして、料理やお酒のおつまみとしてミモレットを味わってみてくださいね。