DELISH KITCHEN

凍頂烏龍茶とは?特徴や飲み方をご紹介

作成日: 2022/06/14

烏龍茶の一種である凍頂烏龍茶をご存じでしょうか。烏龍茶と名前がついていますが、私たちがよく知っている烏龍茶とは少し違う特徴があります。最近はペットボトルやティーバックの市販品もあり気軽に手に入れやすいですが、茶葉を使って淹れると一味違う魅力に気づくことができますよ。

そこで今回は凍頂烏龍茶とはどんなお茶なのか、特徴や飲み方をご紹介します。

目次

  1. 凍頂烏龍茶について
    1. 歴史と産地
    2. 特徴
    3. 凍頂烏龍茶と烏龍茶の違い
  2. 凍頂烏龍茶の入れ方・飲み方
    1. 気軽な飲み方
    2. 本格的な飲み方
  3. 烏龍茶のカフェイン
  4. 新たな魅力を発見!台湾の香り高いお茶を飲んでみよう

凍頂烏龍茶について

まず、凍頂烏龍茶とはどんなものなのか解説していきます。

歴史と産地

凍頂烏龍茶とは「トウチョウウーロンチャ」と読み、台湾の代表的な烏龍茶です。現在は台湾の広範囲で栽培されていますが、もともとは南投県の鹿谷郷東部という一年中春のように温暖で降雨量が多く、常に霧が発生する肥沃な場所で育てられていました。

凍頂烏龍茶の歴史は意外と浅く、19世紀ごろに栽培が始まったと言われています。

特徴

凍頂烏龍茶は烏龍茶といってもどちらかというと緑茶に近い味わいです。烏龍茶は淹れると見た目が濃い茶色~黒っぽい色になりますが、凍頂烏龍茶は明るい琥珀色のような薄い緑色~黄色になり見た目からしても緑茶と似ています。

白桃や黄桃のようなフルーティーな香りでアカシアなどのお花のニュアンスも感じられるなどバランスがよくさわやかな後味が魅力です。茶葉はよく見かける細長い形ではなく、深緑色で丸く固まった半球状の形をしています。

凍頂烏龍茶と烏龍茶の違い

凍頂烏龍茶と烏龍茶の違いは発酵度の違いにあります。一般的に緑茶は発酵させないで作るお茶、紅茶は完全発酵させて作るお茶ですが、烏龍茶はその中間の半発酵茶に当てはまります。

凍頂烏龍茶は烏龍茶より発酵度が低いため、フルーツのように華やかで深い香りとさわやかな甘味が楽しめるのに対し、烏龍茶はじっくりと火を通して深入りしているものが多く香ばしくすっきりした飲み口が特徴です。

凍頂烏龍茶の入れ方・飲み方

中国茶というと淹れ方が複雑で難しいイメージがあるかと思いますが、気軽に飲む方法もあります。ここでは気軽な方法と本格的な方法をご紹介します。

気軽な飲み方

1、茶葉の量の目安は、お湯100mlに対して約5gが適量です。茶葉によっても違うのでパッケージを見ながら調整してください。
2、お好みの茶器に茶葉を入れて熱いお湯を注ぎ、約1分間浸出させすべて注ぎ切ります。二煎目からは浸出時間を少しずつ増やしていくと3~5杯は楽しむことができますよ。

ティーバックタイプのものであれば直接カップに入れてお湯を注いでも楽しむことができます。凍頂烏龍茶は冷たい状態でも芳醇な香りが楽しめるので、ポットに茶葉を入れたお茶パックと水を一緒に入れて冷蔵庫に入れておくだけの水出しもおすすめです。

本格的な飲み方

香りのいい凍頂烏龍茶は、中国の茶器を使うと香りを楽しみながらより本格的な飲み方ができます。ここでは本格的な中国茶の淹れ方をご紹介していきます。

まずは中国茶を入れる時に使用する専用の道具を見ていきましょう。
・茶壷(ちゅふう):急須のような形の茶葉を蒸らす道具
・聞香杯(もうこはい):湯飲みより細長い形をしており茶の香りを楽しむために使う道具
・茶杯(ちゃはい):湯のみのこと
・茶海(ちゃかい):茶壷に入れたお茶を注ぎきるために使う茶器
・茶盤(ちゃばん):主に茶器を温めたり蒸らしたりする際の受け皿となるお盆

1、まずは使用する茶器を温めるため茶壷、茶海、聞香杯に湯を注ぎ捨てます。
2、茶葉を茶壷に入れ熱湯を注ぎます。
3、茶壷に蓋をして上からお湯をかけ、1~2分ほど茶葉を蒸らします。
4、茶海にお茶を注いで出し切ってから茶海から聞香杯にお茶を注ぎます。
5、聞香杯から茶杯にお茶を移して聞香杯に残った香りを楽しみ、茶杯でお茶を飲みます。
※聞香杯を使用せず、茶杯のみ使用する場合もあります。

最初は難しいかもしれませんが本格的な淹れ方だと何煎もとれるので、凍頂烏龍茶を楽しみたいなら本格的な飲み方で楽しむのもいいですね。

烏龍茶のカフェイン

コーヒーや紅茶と同じように烏龍茶にはカフェインが含まれており、それぞれのカフェイン量は以下のようになっています。

烏龍茶15gを90℃のお湯650mlで30秒抽出した場合:カフェイン0.02g/100ml
コーヒー粉末10gを熱湯150mlで抽出した場合:カフェイン0.06g/100ml
紅茶葉5gを熱湯360mlで1.5~4分抽出した場合:カフェイン0.03g/100ml

烏龍茶は紅茶やコーヒーに比べてカフェイン量は少ないですが、過剰に摂取することでリスクが生じる可能性もあるので適量を楽しみましょう。

新たな魅力を発見!台湾の香り高いお茶を飲んでみよう

台湾を代表するお茶、凍頂烏龍茶についてご紹介しました。日本茶とも一般的な烏龍茶とも違った風味や味わいが魅力の凍頂烏龍茶。

できれば最初は本格的な飲み方でお茶を淹れ、香りを楽しみながら飲んでみましょう。中国茶の新しい魅力に気づくことができるかもしれませんよ。

【出典】
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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