
沖縄の定番食材「スクガラス」とは?食べ方などをご紹介
作成日: 2022/06/16
更新日: 2022/06/17
沖縄居酒屋などで「スクガラス豆腐」という名の料理を見かけたことがあるでしょうか。スクガラス豆腐とは豆腐に小魚がのった沖縄の定番おつまみで、この料理に使われる小魚が「スクガラス」です。
この記事ではスクガラスとはどんな食材なのか、スクガラスの食べ方などについてご紹介します。
スクガラスについて
「スク」と「カラス」という二つの言葉が組み合わさったのが「スクガラス」です。それぞれの言葉について見ていきましょう。
スクとはアイゴの稚魚のこと
まずは「スク」という言葉について見ていきましょう。「スク」とは、沖縄でアイゴの稚魚を指す言葉。スクは、体長4cmほどと小さく、光沢のあるきれいな銀色です。
カラスとは塩漬けのこと
沖縄では「塩漬け」のことを「カラス」といいます。つまり、スクガラスはスクの塩漬けのことなのです。
作り方は、瓶などの密封できる容器にスクと塩を入れて軽く混ぜ、熟成発酵させるだけととても簡単です。市販では8ヶ月以上漬け込まれたものが多く販売されていますが、手づくりの場合は浅漬けでも美味しく食べられます。
スクは年に数日しか獲れない
スクは沖縄で古くから食べられている魚です。有名な漁場は、沖縄県南城市の奥武島(おうじま)。孵化してすぐのスクは外洋でランクトンを食べていますが、やがて浅瀬に近づき藻を食べるようになります。
しかし、藻を食べるようになると臭みが出て価値が下がってしまうため、漁場ではスクの群れが発見されたと同時に一気に漁に取り掛かります。そのため、スクが水揚げされるのは年に数日であるという貴重な魚です。
スクガラスの食べ方
スクガラスは尾の方から食べると骨が喉に刺さりやすいため、頭から食べるのがおすすめです。熟成発酵させて作られるスクガラスは濃厚な風味と塩気が特徴で、お酒のつまみに最適。特に沖縄の泡盛とは好相性です。
沖縄での定番の食べ方は、島豆腐にスクガラスを乗せる「スクガラス豆腐」。また、アンチョビの代わりにパスタやピザ、バーニャカウダソースなど、さまざまな料理に活用できますよ。
塩気が美味しさの特徴でもあるスクガラスですが、塩辛などと比べてもかなり塩気が効いています。そのため、料理に使う際には量に注意しましょう。
スクガラスはアイゴの稚魚の塩漬け
沖縄の定番食材「スクガラス」は、アイゴの稚魚を塩漬けにしたもの。沖縄でアイゴの稚魚は「スク」と呼ばれています。沖縄で漁獲されるスクは、数日間しか獲れない貴重な魚です。アンチョビのようにさまざまな料理に活用できるスクガラスが手に入ったら、ぜひお酒に合うおつまみを作ってみてくださいね。