DELISH KITCHEN

ぼたんこしょうとは?おすすめの食べ方やレシピをご紹介

作成日: 2022/06/30

まるでピーマンのような形をした信州の伝統野菜、ぼたんこしょう。信州では古くから親しまれている野菜ですが、初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ぼたんこしょうはどんな野菜なのか見ていきましょう。ぼたんこしょうの食べ方やレシピもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

  1. ぼたんこしょうとは
  2. ぼたんこしょうの産地と旬
    1. 産地
  3. ぼたんこしょうの食べ方
  4. 辛さと甘さを兼ね備えた伝統野菜!ぼたんこしょうを食べてみよう

ぼたんこしょうとは

ぼたんこしょうは、ナス科トウガラシ属のピーマンのような形をした唐辛子のことです。果肉もピーマンによく似ており肉厚ですが、唯一の違いは果実の先端周辺に深い溝があること。その形状が牡丹の花のように見えることから「ぼたんこしょう(ぼたこしょう)」と呼ばれるようになりました。

一般的な唐辛子は比較的温暖な気候を好むのに対し、ぼたんこしょうは冷涼な気候を好むので標高の低いところではうまく栽培できず、大きな形や辛さにはならないとされています。

果実の芯の部分や種がついている部分に辛み成分が偏在しますが、果実の甘みも強いため食べる位置によって味わいが変わるのも特徴です。口の中に入れたとたん辛くてたまらないという辛さではなく、じわじわと後から追いかけてくるような辛みでくせになる方も多いと言われています。

さらに、ぼたんこしょうには辛み成分のカプサイシンをはじめ、ビタミンA、Cの他、豊富なミネラルやポリフェノール、ギャバが含まれています。

ぼたんこしょうの産地と旬

ぼたんこしょうの産地や旬をご紹介します。

産地

ぼたんこしょうは、昭和初期頃から北信州の斑尾山のふもとにある長野県中野市永江地区を中心に自家用として栽培されてきました。

その後、平成20年に長野県の「信州の伝統野菜」に選定され、伝承地栽培認定を受けました。これまでは限られた地域で栽培されており生産量も不安定でしたが、栽培方法の研究を行うことで現在では年間10tほどの安定した収穫が可能となっています。

ぼたんこしょうの旬の時期は、7月下旬~10月上旬の夏から秋にかけた時期です。その果実はほとんどが緑色ですが、ごくたまに鮮やかな赤色の実を見つけることができます。

実の色は収穫が遅れるごとに緑色から茶色、赤色と少しずつ変化し、赤色の実は完熟した証拠です。見た目が赤いと辛そうなイメージですが、完熟しているのでそこまで辛みは強く感じられません。辛いものが欲しいという方は潰れていびつな形をした緑色の実を選んでくださいね。

ぼたんこしょうの食べ方

ぼたんこしょうは辛みがありますが、甘みも兼ね備えているため味噌漬けや醤油漬け、佃煮などに適しています。思ったより辛みが少ないなと感じた時は、種やその周りの芯の部分を加えると辛みが増します。

また、ミョウガ、ナスなどの野菜や大根の漬物を細かく刻んで混ぜ合わせた長野県の郷土料理である「やたら」として食べるのもおすすめです。野菜を刻んだだけのシンプルなふりかけのような料理ですが、ピリ辛のぼたんこしょうを入れることでアクセントになりご飯はもちろんお酒のおつまみにもぴったりです。夏野菜のさわやかな香りとピリ辛な味わいは夏の暑い時期にもうれしいですね。

ただし、調理するうえで忘れてはいけないのが手袋をつけること。ぼたんごしょうは辛みのある野菜のため素手で触ってそのまま顔や粘膜に触れるとヒリヒリとしてしまいます。特に皮膚の弱い方は注意してくださいね。

辛さと甘さを兼ね備えた伝統野菜!ぼたんこしょうを食べてみよう

信州の伝統野菜であるぼたんこしょうをご紹介しました。見た目はピーマンに似ていますが食べてみると唐辛子のようにじわじわとした辛みが感じられる野菜です。

普段スーパーなどで見かけることは少ないかもしれませんが、長野県の郷土料理である「やたら」はご飯のおともにもぴったりなので気になる方はぜひ食べてみてくださいね。

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