ユズ(柚子)とはどんな果実?種類や栄養・レシピをご紹介
作成日: 2022/06/30
特有の香りを持つ「ユズ(柚子)」は、誰もが知る果実の一つ。しかし香り以外のことはあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ユズ(柚子)にはどんな特徴があるのか、種類や栄養などについてご紹介します。ユズを使ったレシピもぜひ参考にしてくださいね。
ユズについて
それではさっそく、ユズがどんな果実なのかについてご紹介します。
基本情報
ユズはミカン科ミカン属に分類される柑橘類の一種です。みかんやレモン、スダチ、カボスなどの仲間で、独特の爽やかな香りと酸味があります。
ユズの酸味は強く、皮が固いことなどもあり、みかんのようにそのまま食べることはあまりありません。
しかし果汁や皮、もちろん実そのものも、さまざまな料理に使うことができ、日本料理の他フランスなどでも注目されている食材です。
漢字では「柚子」と表記されるユズは、原産地は中国とされていますが、日本でも古くから栽培されています。
産地と旬
ユズの主な産地は高知県や徳島県、静岡県などです。柑橘類の中では比較的寒さに強い果実ですが、-5℃程度の気温が続くと状態が悪くなる場合もあるようです。ユズは初夏にかけて花が咲き、その後実をつけます。7~8月頃に出回るのが、未熟の状態で収穫された「青ユズ」。
一方、一般的に流通しているユズは、熟してから収穫された「黄ユズ」です。黄ユズは11月頃に多く出回ります。
またユズはハウス栽培もされていて、露地栽培よりも早めに旬を迎えます。青ユズであれば4~7月、黄ユズは9月頃が旬です。
ユズの種類
ユズにはいくつかの種類があります。ここではユズの種類と特徴などをご紹介します。
ユズ(本柚子)
代表的なユズです。ユズは栽培の歴史が古く、産地によっても多くの系統があります。早生種や種なし種、枝の「とげ」が少ないものなどがあり、強い香りと酸味が特徴です。
ハナユ(花柚)
果実は小さめで、皮も薄いのが特徴のユズで「花柚子(はなゆず)」とも呼ばれます。一般的なユズ(本柚子)よりも香りはやや控え。果実だけではなく花の香りもよいため、ともに料理の香り付けなどに使われます。
ユコウ(柚香・柚柑)
ユズと同属の柑橘類の自然交配によって生まれたといわれている品種です。ユズより皮の凹凸が少ないのが見ための特徴で、まろやかな酸味と甘みを持つことからぽん酢などに利用されています。
シシユズ(獅子柚子)・オニユズ(鬼柚子)
名前に「ユズ」とは付きますが、ユズではなくブンタンの仲間です。皮がごつごつとしていて、大きいものでは直径20cmほどになります。酸味が強い種類で、主にジャムやマーマレードなどに利用されています。
ユズの栄養
ユズにはビタミンCやビタミンB群のパントテン酸、カリウムなどが含まれています。
よく使われるユズの皮と果汁に含まれる栄養素は以下の通りです。
[ゆず 果皮 生(100gあたり)]
・エネルギー:50kcal
・カリウム:140mg
・ビタミンC:160mg
・パントテン酸:0.89mg
[ゆず 果汁 生(100gあたり)]
・エネルギー:30kcal
・カリウム:210mg
・ビタミン:C40mg
・パントテン酸 0.29mg
ビタミンCと、体内のさまざまな代謝に関わるビタミンBの一種であるパントテン酸は、水溶性ビタミンです。水溶性ビタミンは、血液などに溶け込むことで体内に存在しており、余分に摂取しても尿中に排泄されます。
また、人体に不可欠なミネラルの一つであるカリウムは、体内の浸透圧を調整したり摂り過ぎてしまった塩分(食塩:塩化ナトリウム)の排出を促したりする作用があります。
ユズの選び方
果皮はきれいに色付き、皮は固くハリのあるものを選びましょう。また、ヘタが枯れたように茶色くなっていないものが新鮮な証しです。手に持って重みを感じるものや香りのよさも、状態のよいユズを選ぶポイントとなります。
ユズの保存方法
冷蔵保存する場合は、丸ごとでもカットした場合でもラップで包み保存袋に入れます。また、常温で保存する場合はなるべく風通しのよい冷暗所(日の当たらない涼しい場所)で保管しましょう。どちらの場合も保存期間の目安は2週間です。
ユズの保存方法について、詳しくは以下をご覧ください。
ユズを使ったDELISH KITCHENのレシピ
ユズをそのまま食べることはあまりありませんが、ジャムや柚子胡椒などの調味料を作るのに重宝します。
ユズの使い方について、詳しくは以下をご参照ください。
ユズ(柚子)の香りや酸味を使いこなそう
ユズはみかんやレモンなどと同じ仲間の、特有の香りと酸味を持つ柑橘類です。ユズにはいくつかの種類がありますが、そのまま食べることはあまりなく、皮や果汁などがさまざまな料理に用いられます。
ユズの爽やかな酸味と香りを楽しめる料理を、ぜひ試してみてくださいね。
【出典】
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参照】
・厚生労働省 e-ヘルスネット「ビタミン」(2022/06/30)
・厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」(2022/06/30)