
芹菜(キンサイ)とは?特徴やおすすめの食べ方などをご紹介
作成日: 2022/07/06
料理に活用すると、一気に香り高い仕上がりにしてくれるのが香味野菜。そんな香味野菜の一つでもある「芹菜」という野菜をご存知ですか?強い香りと鮮やかな緑色が特徴的な芹菜は、実はいろいろな料理に活用できて香りや彩りを添えてくれる、魅力的な野菜です。
この記事では、芹菜の特徴やおすすめの食べ方などをご紹介します。
芹菜(キンサイ)とは
まずは、芹菜の基本的な情報や旬、特徴などについてみていきましょう。
基本情報
芹菜(キンツァイとも呼ばれる)は、セリ目セリ科オランダミツバ属の中国野菜で、セロリの原種に近いとされています。東アジア南部が原産で、中国で品種改良された後に日本に伝わったことから、別名「中国セロリ」「広東セロリ」「スープセロリ」とも呼ばれています。
漢字で「芹菜」と書いて、中国では「チンツァイ」と発音されます。
産地と旬
芹菜は日本各地で栽培されていますが、主な産地は静岡県や長野県です。産地を変えながらほぼ通年収穫されていますが、露地栽培では主に初夏から晩秋にかけて旬の時期になります。
「スープセロリ」や「キンサイ」などの名称で種が販売されていて、生育が早く家庭菜園でも気軽に栽培することができます。
特徴
芹菜は香りが強いのが特徴です。外見的には、茎が細長く、セロリよりも三つ葉やセリに似ています。
芹菜の栄養
芹菜(生)の可食部100gあたりの栄養価は、以下の通りです。
・カロリー:16kcal
・食物繊維:2.5g
・β-カロテン:1800μg
・カリウム:360mg
セロリの栄養価と比較してみましょう。
セロリ(生)の可食部100gあたりの栄養価は、以下の通りです。
・カロリー:12kcal
・食物繊維:1.5g
・β-カロテン:44μg
・カリウム:410mg
芹菜の栄養価は、セロリの栄養価と近いことが分かります。ただしβ-カロテンは芹菜の方がかなり多く含まれています。主な栄養素の特徴について見ていきましょう。
芹菜にはβ-カロテンが含まれています。β-カロテンは、強い抗酸化作用があることで知られています。
カロテンは脂溶性であることから、油類といっしょに摂取した方が吸収されやすいため、調理方法を工夫することをおすすめします。
芹菜にはカリウムも含まれています。カリウムとは人体に必要なミネラルの一種で、体内で浸透圧の調節に働きます。体内のナトリウムの排出を手助けする作用があるため、塩分のとりすぎを調節してくれます。
※β-カロテンの数値は、β-カロテン当量を記載しています。
芹菜の選び方
新鮮な芹菜は、葉が青々としているのが特徴です。三つ葉やセロリと同じように、葉の色が黄色くなってくると鮮度が落ちている証拠となります。
また、寝かせた状態で長く置かれていると、起き上がろうとして茎が曲がってきます。お店で選ぶときは、なるべく茎が曲がっておらずまっすぐなものを選ぶようにしましょう。
芹菜の保存方法
芹菜は、濡らしたキッチンペーパーなどでくるみ、ビニール袋に入れて野菜室で保存します。その際、芹菜は立てた状態にすると、より長持ちするだけでなく曲がらずにまっすぐ保存しておくことができます。
根付きのものでは、根の部分を水を張った容器に浸した状態で保存すると、さらに長持ちしやすくなります。
おすすめの食べ方
中国料理では、芹菜炒牛肉(細切り牛肉と芹菜炒め)という豆板醤などで炒めた料理や、芹菜炒透抽(イカと芹菜の中華炒め)という塩味の炒め物などがあります。芹菜は香りが強いため、肉料理の臭み消しとしての役割も持つ他、香りを活かしてハーブのような使い方もできます。
芹菜は茎も柔らかく、サラダなどに入れて生でも食べることができます。また、葉と茎の両方をスープのトッピングに使うこともでき、香りや風味豊かに仕上げてくれる他、鮮やかな緑が映えて彩りを良くしてくれます。
香りの強い芹菜で本格的な味わいに
芹菜は、セロリに似た中国野菜です。強い香りと鮮やかな緑色を生かして、炒め物やサラダ、ハーブとしてなど様々な料理に活用することができます。葉と茎の両方を食用として使えるので、無駄がなく使い勝手も良い魅力的な野菜です。
あまり馴染みがある野菜ではないかもしれませんが、活用するといつもと違う本格的な味わいに仕上がるので、ぜひ試してみてくださいね。
【出典】
日本食品標準成分表2020年版(八訂)
【参照】
・厚生労働省 e-ヘルスネット「カロテノイド」(2022/07/06)
・厚生労働省 e-ヘルスネット「緑黄色野菜」(2022/07/06)
・厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」(2022/07/06)