旨味成分とは?うま味たっぷりのレシピもご紹介!
作成日: 2020/06/11
更新日: 2020/06/12
日常生活でよく耳にする「うま味(旨味)」ですが、説明するとなると難しい言葉ですね。日本で生まれたとされるうま味は、いまや海外にも「UMAMI」として広まり世界共通語になっています。和食には欠かせないうま味とは一体どんなものなのでしょうか。
こちらの記事では、うま味の特徴や旨味成分が含まれている食材、うま味を堪能できるおすすめのレシピなどをご紹介します。
うま味とは?
ここでは、うま味の特徴について見ていきましょう。
うま味とはどんな味?
味覚には、「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」の5つの基本味があるとされています。よく混同されるのですが、実は単純に「うま味=おいしさ」ではありません。
おいしさとは食感や見た目、匂いなどのさまざまな要素が組み合わさって生まれる感覚のようななもので、味そのものだけから導かれるものではないのです。
一方のうま味とは、おいしさの素となる要素といえるでしょう。たとえば、昆布だしのまろやかさや味わい、コクなどはうま味を代表するものの一つです。うま味とは味そのものではないので、どんな味かを表現するのは難しいのです。
旨味成分の相乗効果とは?
旨味成分にはアミノ酸の一種で昆布に含まれるグルタミン酸や、鰹節に含まれるイノシン酸などがあり、これらの旨味成分を組み合わせることで相乗効果が生まれるといわれています。
たとえば、ラーメン店で肉や魚介、昆布などのだしを組み合わせてスープを作るなど、相乗効果により複雑でうま味の強い味を出すことができるのです。
旨味成分が含まれている食材には何がある?
ここでは、旨味成分が含まれている主な食材をご紹介します。
昆布
昆布の主な旨味成分とされるのは、グルタミン酸とアスパラギン酸です。実は、グルタミン酸を発見したのは東京帝国大学の教授であった池田菊苗氏で、「うま味」という言葉を作ったのも彼だといわれています。
鰹節
鰹節には旨味成分のイノシン酸が多く含まれています。鰹節の主な成分はたんぱく質で、イノシン酸以外にも20種類以上ものアミノ酸が含まれており、それらの相乗効果によって鰹節のうま味は生み出されているのです。鰹節のうま味の主成分がイノシン酸であることは、1913年に小玉新太郎博士によって発見されました。
煮干し
味噌汁のだしにも使われる煮干しには、鰹節と同様にイノシン酸が含まれています。煮干しでだしをとる際には頭とはらわたを取り、身を2つに裂くことでうま味がより出やすくなりおすすめです。
卵
卵に含まれる旨味成分はグルタミン酸とされ、特に卵黄に多く含まれています。卵からはアミノ酸バランスの良い良質のタンパク質を摂取できるので、積極的に食べたい食材です。
ホタテ
ホタテにはグルタミン酸やコハク酸などの旨味成分が含まれています。コハク酸は貝類に多く見られる成分で、しじみやあさり、牡蠣などに含まれる成分としても知られています。
うま味たっぷりのDELISH KITCHENのレシピをご紹介
ここでは、うま味を感じるおすすめのレシピを2つご紹介します。
合わせだし
味噌汁や煮物にもぴったりの合わせだし。鰹節と昆布を両方使うことで、うま味の相乗効果が生まれます。昆布はぐつぐつと煮るとぬめりが出るなどうま味以外の成分が出てしまうため、沸騰直前に取り出すことがポイントです。
ツナの蒲焼き風だし巻き卵
イノシン酸を含むツナと、グルタミン酸を含む卵を使ったうま味たっぷりの出し巻き卵です。食材の持つうま味を利用すれば、わざわざだしを取らなくても手軽においしい一品が完成します。
うま味を生かしてワンランクアップの料理を
うま味の役割を理解すれば、いつもの料理もよりおいしく作ることができます。手に入れやすい鰹節や昆布、煮干し、干ししいたけなどでだしを取り、毎日の生活に生かしてみませんか。
また、だしのうま味を生かすことで、料理の塩分量を減らすことができるというメリットもあります。体がおいしいと感じる料理を作れば、食卓を囲むみんなが喜ぶことまちがいありません。