サッパ(ままかり)とはどんな魚?おろし方や食べ方もご紹介
作成日: 2022/09/20
皆さんは、サッパという魚をご存じでしょうか?鮮魚で販売されることが少ないため、初めて聞いたという方も多いかもしれません。
この記事では、サッパの特徴や旬についてみていきましょう。また、おろし方やおいしい食べ方などもご紹介します。
サッパとは
まずは、サッパの由来や味の特徴についてみていきましょう。
由来
サッパは別名「ままかり(飯借り)」と呼ばれています。ままかりは、飯が足らなくなるほどおいしいという意味です。サッパという名前の由来は、見た目が似ている魚「コノシロ(コハダの成魚)」と比べて味がさっぱりしていること、笹の葉のような形をしていることなど諸説あります。
コノシロとサッパは非常に類似しており、どちらもニシン目ニシン科に属するため混同されがちです。サッパにはウロコに斑点がない点や背びれが伸びていない点が、コノシロとの大きな違いです。
味
サッパは、さっぱりとした淡泊な味わいが特徴です。サッパの酢漬けは、岡山県を代表する郷土料理として親しまれています。酢に漬けると骨までやわらかくなり、食べやすくなります。
サッパの旬と産地
続いては、サッパの旬と産地をご紹介します。
サッパの旬
サッパの旬は、産卵前の春から初夏にかけてと、冬に向けて脂を蓄える晩秋の年2回あります。旬ではない時期もおいしく食べられます。
サッパの産地
サッパは瀬戸内海や、北海道から九州南岸までの沿岸域で漁獲されます。淡水と海水が混ざり合う河口付近「汽水域」にも生息するため、晩夏から秋にかけて防波堤でのサビキ釣りでよく獲れます。
サッパのおろし方
淡白でさっぱりした味わいのサッパですが、うろこが硬く小骨が多いのでおろし方が重要なポイントになります。
1. うろこを取る
まずは、表・裏のうろこを取り除きます。包丁を立てて尻尾側から腹の方向へこそげ落とし、丁寧に洗い流します。
2. 頭を取る
頭を左、腹を手前側にして、頭を切り落とします。
3. 内臓と腹骨を取る
中骨の下から肛門にかけて切り落とし、内臓を取り除きます。包丁の先で血合いの膜に切り込みを入れて血合いをこそげながら流水でよく洗い流します。キッチンペーパーでしっかり水気をふきとりましょう。
4. 裏身を取る
頭の方を右、腹を手前にしておき、腹から包丁を入れて中骨に沿って尾まで切り込みを入れます。裏返して、背びれから中骨に沿って手前に引くように切り、最後に尾を切り離します。
5. 表身を取る
裏返して頭の方を左下、腹を手前にしておきます。尾から中骨に沿って切り込みを入れ、裏身と同様に切りましょう。
サッパのおいしい食べ方
サッパは酢漬けにして食べるのがおすすめです。そのほか、寿司や塩焼き、唐揚げ、刺身などでもおいしく食べられます。
サッパの酢漬けレシピ
最後に岡山県の郷土料理、サッパの酢漬けのレシピをご紹介します。
1. 下ろしたサッパに塩を振りかけ、冷蔵庫で2時間ほど置きます。
2. キッチンペーパーで丁寧に水気をふき取り、残った塩を酢で洗い流します。
3. 身が浸る程度のお酢を全体にまわしかけ、そのまま冷蔵庫で一晩寝かせます。
4. 3のお酢を捨てて、砂糖・昆布・唐辛子などを入れた甘酢に漬け、さらに一日寝かせます。
味が染みたら器に盛り付けて完成です。酢漬けにしたサッパは骨までやわらかく、おつまみにもぴったりです。
サッパはさっぱりとした味わいが特徴の魚
サッパはさっぱりとした味わいが特徴で、別名「ままかり」と呼ばれるほどおいしい魚です。岡山県の郷土料理であるサッパの酢漬けはで、骨までやわらかくお酒のおつまみにぴったり。春から初夏にかけてと晩秋と1年に2回旬があるので、手に入った際はぜひ食べてみてくださいね。