海老芋とは?特徴や美味しい食べ方もご紹介!
作成日: 2023/08/30
湾曲したかたちが特徴的な「海老芋(エビイモ)」を見かけたことはありますか?里芋に似ていますが、めずらしい形をしているので気になるところですよね。今回は、海老芋の特徴やおすすめの食べ方についてご紹介します。
海老芋とは?
海老芋(エビイモ)は京都特産の野菜である「京野菜」の一種で、里芋の仲間です。「京芋(きょういも)」と呼ばれることもあります。
表面にしま模様があることや、エビのような形をしていることが「海老芋」と呼ばれる由来です。親子兼用品種の唐芋(とうのいも)を何回も「土寄せ」をする特殊栽培により、エビのような湾曲が形成されます。
土寄せとは、植物を育てる過程で株元に土を寄せ、盛る手法のことです。土寄せは根の乾燥や肥料の流出を防ぐためだけでなく、土のスペースが増えて海老芋の成長を促せるメリットがあります。
海老芋の旬は11月から2月頃で、冬を代表する京野菜として食べられています。
海老芋は里芋と同じく、ねっとりとして粘りが強く、肉質のキメが細かいのが特徴です。
里芋と海老芋の違い
海老芋は里芋の仲間ですが、いくつか違う点があります。まず、里芋は一般的に親芋よりも、子芋や孫芋を食べる傾向があるのに対し、海老芋は子芋だけでなく親芋も食べることが多いです。
また、肉質は里芋に比べて海老芋の方がやわらかく、煮崩れしにくい点が特徴です。そのため、里芋よりも海老芋の方が煮物に向いています。
海老芋を調理する際の注意点
海老芋のずいき(茎)の部分はアクが強いので注意が必要です。ずいきを食べるときは、水にさらしてアク抜きをしてから調理しましょう。
海老芋を調理するときは、竹串を刺してしっかり中まで火が通っているか確認するようにしましょう。竹串がすっと通るくらいの固さが加熱の目安です。
海老芋を美味しく食べる料理
海老芋におすすめの調理法をご紹介します。煮崩れしにくい特徴を活かした、煮込み料理がおすすめです。
いもぼう(海老芋と棒だらの炊いたん)
棒だら(タラの乾物)と一緒に煮た料理「いもぼう」は、京名物の海老芋を使った料理です。だし汁や米のとぎ汁などでやわらかく戻した棒だらと、海老芋を一緒にゆっくりと煮込み、ゆずをのせて仕上げます。甘味と旨みがたっぷりと染み込んだ海老芋を味わえます。
おでんや煮物
海老芋は煮込んでも煮崩れしにくいので、おでんなどの煮込み料理に向いています。じっくりと煮込むことでだしの味が染み込み、たまらないおいしさです。
いもぼうやおでんなどの煮物だけでなく、海老芋はコロッケや炒め物にもおすすめです。さまざまな料理に里芋を使うように、海老芋も煮物、揚げ物、炒め物などに活用してみましょう。
海老芋は里芋の仲間で、煮物に最適!
海老芋とは京野菜の一種であり、里芋の仲間です。海老のような湾曲したかたちが特徴的で、煮崩れしにくいため煮物に適しています。じっくりと煮込み、味が染み込んだ海老芋は格別のおいしさです。
海老芋を見かけた際は、煮込み料理をはじめ、揚げ物、炒め物などに活用してみてはいかがでしょうか。