ゆべしってどんなお菓子?特徴や家庭でつくれるレシピをご紹介
作成日: 2024/01/29
お土産物屋などで見かけることのある和菓子の「ゆべし」。同じ「ゆべし」という名前でも形や味が違うものを見たことがあるのではないでしょうか?味噌風味のもの、甘いもの、形が四角に丸…。
「ゆべし」とは一体どのようなお菓子なのか、今回はゆべしについて詳しくご紹介します。
ゆべしとはどんなお菓子?
「ゆべし」とはどのようなお菓子なのでしょうか。早速みていきましょう。
ゆべしの基本の知識
ゆべしとは、柚子を使った餅菓子の一種です。また、柚子を入手するのが難しい地域では柚子の代わりにくるみを使用したものもあります。
柚子の風味が香る、柔らかくて甘い餅菓子としての「ゆべし」や「くるみゆべし」と呼ばれているくるみ入りの醤油風味のゆべしが有名です。
ゆべしはもともと保存食や携帯食として食べられていましたが、現代ではお酒のおつまみやお菓子として食べられています。地域によってさまざまなゆべしがあるため、ゆべしの特徴により楽しみ方にも違いがあります。
「ゆべし」は「柚餅子」と漢字で表現されています。もともとは製造の際に指を押し付けてもちに飾りをつけていたこと(指で押す)から「ゆべし」と呼ばれるようになったといわれています。
ゆべしはお土産物屋やデパート、スーパーマーケットなどで手に入るほか、インターネット通販でも販売され、気軽に購入できる銘菓です。
ゆべしは何でできたお菓子?
ゆべしはもともと、柚子の中身をくり抜いてつくられた保存食ですが、現在は地域によって異なった材料・方法でつくられています。
例えば熊本の人吉・球磨地域では、柚子に味噌を加えてつくるゆべしが主流で、つくり方は味噌やピーナツ、ごま、しょうが、唐辛子、小麦粉と調味料を、中身をくり抜いた柚子に詰めて蒸すといった方法です。
一方で福島、仙台、山形、長野などではゆずを使用しない「くるみゆべし」が主流です。「ゆべし」が広まる前から製造されていた餅にくるみを練り込んでつくられています。
ゆべしはどこの郷土料理?
柚子を使ったゆべしは熊本県の郷土料理として知られています。くるみを使うくるみゆべしは福島、仙台、山形、長野などで名産品として食べられています。
「柚餅子(ゆべし)」という名前の通り、本来は柚子を使ってつくられていましたが、柚子が手に入りにくい地域では柚子を入れないつくり方が広まったとされています。
地域ごとで違うゆべしの特徴
ゆべしは地域により、見た目だけでなく味も異なります。それぞれの地域の特徴をみていきましょう。
・福島のゆべし
福島のゆべしはスクリュー型のような三角形が特徴的です。生地の中にあんが入っており、ほのかに醤油の香りがします。
・仙台のゆべし
仙台のゆべしは四角い形のくるみゆべしが主流です。もっちりとした生地とカリッとしたくるみがマッチします。
・山形のゆべし
山形のゆべしは四角のほか、丸く平たい形をしたものもあります。丸い形をしたゆべしは生笹で包んでつくられており、笹の香りも楽しめるのが特徴です。
・長野のゆべし
長野では柚子をくり抜いて中に材料を詰めてつくられています。そのため、柚子そのもののころんとした丸い形が特徴的です。味噌と柚子の香りが広がります。
・石川のゆべし
石川の輪島市では柚子そのものに材料を詰めてつくる丸い形のゆべしが特徴です。甘さが控えめなものが多く、そのまま薄く切って食べるほか、おひたしなどの料理にも使われています。
・岡山のゆべし
岡山は柚子の産地なので柚子をたっぷり使ったゆべしが食べられています。表面に砂糖がまぶされた薄い板のようなかたちで、柚子の香りとともに甘い風味を味わえます。
・熊本のゆべし
熊本では2種類のゆべしが有名です。人吉・球磨地区では柚子の中身をくり抜いてつくられており、菊池市ではうるち米ともち米をベースに竹の皮に包んで蒸してつくられています。
お家でくるみゆべしを作ってみよう!
お土産として買うイメージのあるゆべしですが、実は自宅でも簡単につくれるお菓子なのです。今回は人気のくるみゆべしを電子レンジでつくるアレンジレシピをご紹介します。
くるみときな粉の香ばしさを楽しめるレシピですので、ぜひつくってみてくださいね。
ご紹介するレシピは以下のページから動画でもご覧いただけます。つくり方をよりわかりやすく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
材料 【4人分】
- くるみ 50g
- 白玉粉 100g
- 黒糖 50g
- ぬるま湯 150cc
- しょうゆ 小さじ1
- きな粉 適量
手順
①くるみは粗みじん切りにする。
②フライパンにくるみを入れて、中火で熱し香りが立つまで5分程から炒りにする。
③ボウルに白玉粉を入れて、ゴムベラで粒を細かくつぶす。黒糖を加えて、ぬるま湯を少しずつ加えてその都度よく混ぜる。しょうゆを加えて混ぜる。
④ラップをせずに600Wのレンジで5分加熱して、よく混ぜる。くるみを加えてさらに混ぜる。
この際、ゴムベラは水で濡らすと生地がくっつきにくくなります。
⑤バットにきな粉を入れて広げ、生地をのせて表面にきな粉をまぶして、厚さ1cm程の長方形にのばす。お好みの大きさに切り分ける。
ゆべしは地域によって特徴が異なる和菓子
ゆべしは漢字で「柚餅子」と表記しますが、地域によっては柚子を使わないゆべしも親しまれています。使われている材料、味付けなどが異なるので、さまざまな地域のゆべしを食べ比べてみるのも楽しいですね。
また、ゆべしは自宅でもつくれるお菓子です。電子レンジを使ったアレンジレシピなら初めてでも挑戦しやすいですね。てづくりゆべしを食べてみませんか。