鮭は白身魚!?赤身魚と白身魚の違いや種類を解説します
作成日: 2024/05/14
白身魚や赤身魚の違いはなんだと思いますか?多くの人は身の色が赤いか白いかの違いだと考えがちですよね。
では、ポピュラーな魚である鮭はどちらの分類になるでしょうか?実は鮭は身が赤いのに白身魚なんです。一体、白身魚と赤身魚にはどのような違いがあるのでしょうか?
この記事では、その違いや特徴、おすすめの調理法、代表的な魚の種類などを詳しく解説します。
白身魚と赤身魚の違い
白身魚と赤身魚の違いは、身の色ではなく、筋肉や血液に含まれる色素たんぱく質の量で判断されています。
色素たんぱく質とは、主にヘモグロビンやミオグロビンのことで、体内に酸素を運搬したり蓄えたりする役割を担っています。
白身魚は色素たんぱく質が100g中10mg未満しか含まれていないのに対し、赤身魚は10mg以上含まれているのが大きな違いとなります。
白身魚の特徴
白身魚の特徴をみてみましょう。
白身魚は近海魚が多く、普段あまり動くことがないため、酸素を多く必要としません。そのため、色素たんぱく質の量が少なく、身は白色のものが多いです。
しかし、速筋が発達しているため、外敵に襲われた時などの瞬発的な動きは速いです。一方で長く泳ぐことはできず、その分身を守るためにトゲや毒を持つものも多いのが特徴です。
赤身魚の特徴
対する赤身魚は回遊魚が多く、海中を高速で長距離を泳ぎ続けるため、大量の酸素を必要とします。そのため、色素たんぱく質の量が多く、身が赤色になるのです。また、運動量が多いため、エネルギーの蓄えとして脂肪が多く、中でも不飽和脂肪酸を多く含んでいます。
白身魚と赤身魚のおすすめ調理法と注意点
白身魚のおすすめ調理法
白身魚は淡白な味わいで歯応えがあり、生食でも加熱調理でもおいしく食べられます。生食では刺身やカルパッチョ、加熱ではムニエルやホイル焼き、煮込み料理、炊き込みご飯などがおすすめです。
赤身魚のおすすめ調理法
一方の赤身魚は脂が濃厚で食べ応えがあるため、刺身はもちろん、照り焼きや煮付け、フライなどがおいしく仕上がります。
注意点
ただし、赤身魚は鮮度が落ちやすく、加熱すると硬くなりがちなので注意が必要です。白身魚は煮崩れしやすいので、そちらも気をつける必要があります。
白身魚と赤身魚の種類
最後に、代表的な白身魚と赤身魚の種類を見ていきましょう。
代表的な白身魚
・タイ
・ヒラメ
・タラ
・サケ
・サーモン
・ホッケ
・キス
・スズキ
・ウナギ
・アナゴ
・ハリセンボン
・アンコウ
・フグ
など
代表的な赤身魚
・マグロ
・カツオ
・ブリ
・ハマチ
・カンパチ
・サワラ
・アジ
・サバ
・イワシ
・サンマ
など
よくある質問
鮭の身は赤いのになぜ白身魚?
鮭の身は赤い色をしていますが、実は白身魚に分類されます。鮭の身が赤い色をしている理由はヘモグロビンやミオグロビンによるものではなく、食べるエサによるものです。
鮭は稚魚のうちは身も白いのですが、成長するにつれ、海に出てオキアミやエビなどを多く食べます。これらのエサには「アスタキサンチン」という色素が含まれており、体内で蓄積されることで、どんどん身が赤くなっていくのです。
ちなみにエサにエビやオキアミを与えずに育てると身が白くなるそうです。
赤魚は白身魚?
赤魚は皮が赤い魚ではありますが、白身魚です。金目鯛や真鯛も見た目は赤いので赤身魚のように思われがちですが、外見ではなく、身に含まれる色素たんぱく質の量で判断されます。
青魚は白身魚?
そもそも青魚に明確な定義はなく、アジやイワシ、サバのように背中の部分が青黒く、お腹に向かって白色に見える魚のことを一般的にいいます。
なぜこのような色になっているかというと、上から見た時に深い黒い海の色に溶け込み、下から見た時に明るい空の光に溶け込むことで、外敵からもエサとなる魚などからも見つかりにくくなるからだそうです。ちなみに、太陽の光がどれだけ届く場所に住んでいるかによって魚の色は変わります。
赤魚同様、外見のイメージで青魚と呼ばれるものは白身魚だと思われがちですが、先ほどご紹介したアジやイワシ、サバなどは赤身魚に分類されますのでご注意ください。
まとめ〜白身魚と赤身魚の違いは身の色じゃない!〜
このように、白身魚と赤身魚は外見だけでは判断できません。筋肉や血液に含まれる色素たんぱく質の量で分類されることがわかりましたね。
鮭は身が赤いのに白身魚に分類され、逆に青魚は赤身魚が多いなど、魚についての新しい発見があったのではないでしょうか。魚の種類ごとに特徴があり、その特徴に合わせた調理法を心がけることで、より美味しく食べられます。
今後は白身魚と赤身魚の違いを意識して、さまざまな魚の美味しさを堪能してみてはいかがでしょうか。