シフォンケーキの「シフォン」って何?由来やスポンジケーキとの違いをご紹介します
作成日: 2024/05/24
柔らかくてふわふわの食感が特徴のシフォンケーキ。スポンジケーキやパウンドケーキとも見分けがつきにくい存在ですが、実は独自の魅力を持つ焼き菓子なのです。
今回はシフォンケーキの由来や作り方、スポンジケーキやパウンドケーキとの違いなどをご紹介します。
シフォンケーキとは?
シフォンケーキは中央に円柱状の穴が開いた型を使って焼き上げるスポンジケーキの1種です。
ふんわり泡立てて作ったメレンゲを使って生地が作られているので、生地に空気が閉じ込められ、柔らかくふわふわの食感に仕上がるのが特徴です。また生地にはバターではなくサラダ油などの植物油を使用していることも、生地にきめ細かさとふんわり感を出しています。
シフォンケーキの歴史や「シフォン」の意味について
シフォンケーキの起源は諸説ありますが、有力な説として1927年にアメリカで考案されたと言われています。料理愛好家であるハリー・ベーカーによって卵白を利用したケーキを作ろうと試行錯誤を重ねて生まれました。
英語でシフォン(chiffon)は、「絹」や「軽くてふんわりした」という意味があり、当時できあがったシフォンケーキの見た目が絹のようにきめ細かく柔らかかったことから、そう名付けられました。
スポンジケーキとの違い
シフォンケーキとよく似ているものにスポンジケーキがあります。シフォンケーキはスポンジケーキの仲間ではありますが、大きな違いは材料と泡立て方です。シフォンケーキの生地作りにはサラダ油が使われるため口当たりが軽くふんわりとした生地になりますが、スポンジケーキはバターを使うため、シフォンケーキよりも食感にやや弾力があります。また、シフォンケーキは卵黄と卵白を別々に泡立てて作りますが、スポンジケーキは卵黄と卵白を別々に泡立てる方法もありますが(別立て)、卵黄と卵白を一緒に泡立てる方法(共立て)が一般的です。
シフォンケーキについてよくある疑問
シフォンケーキについてよくある質問をご紹介します。
バターではなくサラダ油を使うとなぜふわふわになる?
バターと違いサラダ油は常温でも液体状であるため、生地を膨らませるグルテンをなめらかにして伸びを良くする働きがあります。そのため、バターを使うよりもふんわりと膨らみやすく柔らかい仕上がりになります。
なぜシフォンケーキ型の真ん中に穴が空いている?
シフォンケーキの型の中心に穴が空いている理由は、焼き上げる際に熱を生地全体に均一に行き渡らせるためです。真ん中が詰まっている場合は、生地の中心部分まで熱が行き渡らず生焼けになってしまう場合があります。
そういった生焼けを防ぐために穴が空いています。
シフォンケーキの作り方
お家で作る美味しいシフォンケーキの作り方をご紹介します。
型をお持ちの方はぜひ一度挑戦してみてください!
材料 【直径17cmのシフォン型1台分】
卵・・・・・・・4個
砂糖・・・・・・70g
サラダ油・・・・大さじ2
牛乳・・・・・・50cc
薄力粉・・・・・70g
粉砂糖・・・・・適量
手順
①《下準備》オーブンを170℃に予熱しておく。卵は卵黄と卵白に分ける。卵白は使う直前まで冷蔵庫で冷やしておく。
②ボウルに卵黄と砂糖の1/3量を入れて、泡立て器で少し白っぽくなるまで混ぜる。サラダ油を加えて全体が白っぽくなるまで混ぜ、牛乳を加えて混ぜる
③薄力粉をふるって加えて混ぜる。
【ポイント】
中心から外側に向かって混ぜる。
④別のボウルに卵白を入れ、ハンドミキサーの低速でほぐれるまで混ぜる。残りの半量の砂糖を加えて高速で混ぜ、全体が白くふんわりしてきたら残りの砂糖を加えて柔らかいツノが立つまで泡立ててメレンゲを作る。
⑤卵黄のボウルにメレンゲを1/4量加えて泡立て器でしっかり混ぜる。残りのメレンゲを加えて底から生地をすくうようにして持ち上げてなじませ、切るように混ぜる。
⑥型に生地を流し入れて、竹串でぐるりと回し、平らにならして170℃に予熱したオーブンで30分焼く。
⑦型のまま、安定の良い皿などに逆さにしてのせ、冷ます。型から外し、お好みで粉砂糖をふる。
【ポイント】
冷ます際に逆さまにすることで縮まずふわふわに!
ケーキの大きさを変更する場合は、材料も変更する必要があります。
サイズ変更する場合は以下の記事を参考に調節してみてください。
シフォンケーキのポイントはメレンゲとサラダ油
シフォンケーキはスポンジケーキやとは異なり、卵白の力で生まれるふわふわの食感が魅力の焼き菓子です。洋菓子店で生まれた歴史や、卵白と卵黄を別々に扱う作り方にも注目です。素朴でありながらも上品な味わいのシフォンケーキを、ぜひ一度ご自宅で作ってみてはいかがでしょうか。