ベルモットとはどんなお酒?種類や味わい、美味しい飲み方まで徹底解説!
作成日: 2024/06/21
更新日: 2024/09/04
ベルモットという名前は聞いたことがあるけれども、どんなお酒かわからないという方も多いのではないでしょうか?ベルモットとはワインをベースにした混成酒で、フランスやイタリアなどを中心に主に食前酒やカクテルの材料として広く愛されています。ここでは、ベルモットの基本知識や種類、味わい、美味しい飲み方、ベルモットを使ったカクテルや、ベルモットに合うおつまみなど、詳しくお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。
※こちらの記事でご紹介する内容は、アルコールを含む飲料に触れています。20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
ベルモットの基本知識
ここでは、ベルモットの概要や歴史についてご紹介します。
ベルモットとは?
ベルモットは、白ワインをベースにニガヨモギや様々なハーブ、スパイスを加えて作られるフレーバードワインです。主にイタリアとフランスで製造され、食前酒やカクテルの材料として広く使われています。ベルモットの名前は、ドイツ語の「ニガヨモギ」を意味する「Wermut」に由来しています。
ベルモットの歴史
ベルモットの歴史は、紀元前460年のギリシャまで遡ります。当時「ヒポクラテス」という医者が、ワインに蜂蜜やシナモンなどを混ぜ合わせたものを患者に飲ませたのがベースとなっています。
その後1600年代のドイツで、ニガヨモギの葉の抽出物をワインに入れたものが飲まれるようになりました。
1800年代になると、フランスの植物学者が現在のドライベルモットの製造方法を確立します。このフランスで誕生したベルモットを「ドライ・ベルモット」と言います。
その後イタリアで「スイート・ベルモット」が誕生します。
現在では様々なブランドからベルモットが販売されていますが、大きくは「フランスのドライ・ベルモット」、「イタリアのスイート・ベルモット」が有名です。
ベルモットの種類・味わい
ベルモットには主に以下の種類があります。
スイート・ベルモット
イタリア発祥の甘口ベルモットです。ハーブの香りが強く感じられ、食前酒やデザートカクテルによく使用されます。
スイート・ベルモットはロッソ(赤)とビアンコ(白)に分けることができます。カクテルの「マンハッタン」や「ネグローニ」の材料としても使われるのですが、ここで使用されるベルモットはロッソ(赤)が多く、甘みと苦味がはっきりとしています。一方、ビアンコ(白)は甘みや苦味が穏やかです。
ドライ・ベルモット
フランス発祥の辛口ベルモットで、透明な色をしています。カクテル「マティーニ」や「ギブソン」に使用されます。
ドライ・ベルモットは、スッキリとした辛口の味わいが特徴です。ハーブやスパイスの香りが豊かで、ほのかな苦味がアクセントとなっています。カクテルベースとしての利用が多く、そのまま飲む場合にはレモンやオリーブを添えると美味しくいただけます。
カペリティフ
南アフリカ産のベルモットの総称で、現地の白ワインと薬草を使用して作られます。かつては幻の酒とされていましたが、近年復活しました。
カペリティフは、特に南アフリカの特徴的なフレーバーを持つベルモットです。地元の薬草とスパイスをふんだんに使用しており、独特の風味が楽しめます。このベルモットは、フルーティーな香りが特徴で、エキゾチックなカクテルに最適です。
ベルモットの美味しい飲み方
ベルモットはそのままでも楽しめますが、以下のような飲み方がおすすめです。
オン・ザ・ロック
ベルモットを氷とともにグラスに注ぎ、ダイレクトに楽しむ方法です。スイート・ベルモットなら甘さが際立ち、ドライ・ベルモットなら爽やかな味わいが楽しめます。
オン・ザ・ロックで飲む場合、氷が溶けるにつれて味わいが変化するため、一口ごとに異なる風味を楽しむことができます。また、ベルモットの香りが際立つので、香りを楽しみながらゆっくりと飲むのがポイントです。スイート・ベルモットにはオレンジスライスを、ドライ・ベルモットにはレモンを添えるとさらに風味が引き立ちます。
ソーダ割り
ベルモットをソーダで割ると、爽やかで飲みやすくなります。レモンやオレンジのスライスを添えるとさらに風味が増します。
ソーダ割りにすることで、ベルモットの強い風味が和らぎ、より軽やかに楽しむことができます。特に夏場には爽やかな一杯として人気があります。ミントの葉やベリーを加えても美味しく、見た目も華やかになるので、おもてなしのドリンクとしても最適です。
ベルモットを使ったカクテル
ベルモットをカクテルに用いることで、さまざまなバリエーションが楽しめます。
マティーニ
ジンとドライ・ベルモットをシェイクまたはステアして作るカクテル。オリーブを添えて提供されます。
マティーニは、シンプルながらもそのバランスが重要なカクテルです。ジンの爽やかさとドライ・ベルモットのハーブの風味が絶妙にマッチし、オリーブの塩味がアクセントとなります。
マンハッタン
ライウイスキーとスイート・ベルモットを混ぜたカクテル。チェリーを飾ります。
マンハッタンは、深い味わいが特徴のカクテルで、ライウイスキーの豊かな風味とスイート・ベルモットの甘さが絶妙に調和します。ビターズを数滴加えることで、さらに複雑な風味を楽しむことができます。チェリーを飾ることで見た目も華やかになり、特別なシーンでの一杯として最適です。
ベルモットに合うおつまみ
ベルモットはその独特の風味と香りから、特定のおつまみとの相性が非常に良いです。ここでは、ベルモットに合うおつまみを詳しく紹介します。
チーズ
特にブルーチーズやパルミジャーノ・レッジャーノなどの強い風味を持つチーズがベルモットと相性抜群です。スイート・ベルモットの甘さとチーズの塩味が絶妙なバランスを生み出し、味わいが一層引き立ちます。例えば、ブルーチーズの塩気とスイート・ベルモットの甘味はお互いの味を高め合い、非常に豊かな風味を楽しむことができます。
ナッツ
ローストしたアーモンドやヘーゼルナッツなどのナッツ類もベルモットに良く合います。ナッツの香ばしさとベルモットのハーブの香りが互いに引き立て合い、深い味わいが楽しめます。特に、ドライ・ベルモットとヘーゼルナッツの組み合わせは、ナッツの甘さとベルモットの辛口の風味がバランスよく調和します。
オリーブ
塩気のあるオリーブは、特にスイート・ベルモットと良く合います。オリーブの塩味がベルモットの甘さを引き立て、バランスの取れた味わいを楽しむことができます。ブラックオリーブやグリーンオリーブを選ぶことで、異なる風味の組み合わせを試すことができます。オリーブの風味がベルモットのハーブの香りと合わさり、非常に風味豊かな組み合わせとなります。
生ハム
塩味が効いた生ハムは、ベルモットの芳醇な風味を引き立てます。特に、プロシュートやサラミなどのイタリアンスタイルの生ハムは、スイート・ベルモットと合わせると絶妙な味わいを生み出します。生ハムの旨味とベルモットの甘さ、ほのかな苦味が一体となり、豊かな味わいを楽しむことができます。
フルーツ
ベルモットとフルーツの組み合わせもお勧めです。特に、イチジクやグレープ、オレンジなどのフルーツは、ベルモットのハーブの風味とよく合います。フルーツの自然な甘さとベルモットの複雑な風味が調和し、さっぱりとした後味が楽しめます。フルーツをスライスしてチーズやナッツと一緒に盛り付けると、見た目も華やかでパーティーの一品としても最適です。
マティーニの作り方
ここでは、ベルモットを使ったカクテルであるマティーニの作り方をご紹介します。
材料【100ccカクテルグラス1杯分】
・ジン・・・・・・・・・45cc
・ベルモット・・・・・・15cc
・グリーンオリーブ・・・1粒
・氷・・・・・・・・・・適量
手順
①ミキシンググラスに氷、ジン、ベルモットを入れ、冷えるまでマドラーで混ぜる。
【ポイント】氷はミキシンググラスの半分を目安に入れましょう。
②ミキシンググラスにストレーナーをのせ、氷が入らないようにカクテルグラスに注ぎ、ピックに刺したグリーンオリーブを添える。
詳しいレシピ動画はこちら
ベルモットは歴史あるフレーバードワイン!
ベルモットは、白ワインをベースにニガヨモギやハーブ、スパイスを加えて作られるフレーバードワインです。主にイタリアとフランスで製造され、スイート・ベルモットとドライ・ベルモットの2種類があります。オン・ザ・ロックやソーダ割りで楽しむほか、マティーニやマンハッタンなどのカクテルにも使われます。チーズやナッツ、オリーブなどが特に相性が良いですよ。お家でも簡単にカクテルが作れるため、ぜひベルモットを楽しんでみてください♪