明石焼きはたこ焼きと何が違う?特徴や作り方をご紹介
作成日: 2024/10/11
明石焼きとたこ焼き、どちらもタコを使った人気の料理ですが、実は大きな違いがあります。本記事では、明石焼きの特徴やたこ焼きとの違い、そして家庭でも楽しめる明石焼きの作り方をご紹介します。関西の食文化を代表するこれらの料理の魅力を、詳しく解説していきましょう。
明石焼きとは?
明石焼きは、兵庫県明石市発祥の「たこ焼き」に見た目が似た郷土料理として知られています。地元では「玉子焼き」とも呼ばれ、その名の通り卵をベースとした生地が特徴です。
明石焼きの歴史
明石焼きの起源は諸説ありますが、一般的には明治時代にさかのぼるとされています。明治時代、明石では「明石玉」という珊瑚を模した工芸品が作られていました。この製造過程で卵白を使用するため、余った卵黄を活用する目的で「玉子焼き」が作られるようになったという説があります。
名称の由来
「明石焼き」という名称は、明石玉を作る鍋を流用して調理していたことから付いたと言われています。また、明石で多く獲れるタコを具材として使用するようになったことも、この名前の由来の一つとされています。
たこ焼きとの関係
興味深いことに、大阪の名物であるたこ焼きは、実は明石焼きがルーツであるといわれています。大阪には元々「ラジオ焼き」や「チョボ焼き」と呼ばれるたこ焼きのタコを抜いたような料理があり、そこに明石からのお客が明石焼きを紹介したことがきっかけで、タコを入れる「たこ焼き」が誕生したとされています。
明石焼きの特徴とたこやきとの違い
明石焼きの特徴とたこ焼きの違いについて説明します。
生地の特徴
明石焼きの生地は、卵を多く使用し、小麦粉とじん粉(浮粉)を混ぜて作られます。この配合により、非常に柔らかい食感が生まれます。一方たこ焼きの生地は、小麦粉が主体で、明石焼きに比べて水分が少なく、硬めに仕上がるのが一般的です。
※じん粉とは小麦粉からたんぱく質「グルテン」を取り除き、残ったデンプンを精製して作られる粉です。
形状と食感
生地が柔らかいため、明石焼きは完全な球形ではなく、やや平たい形状になります。しかし、その柔らかさにもかかわらず、崩れにくい特徴があります。一方、たこ焼きは明石焼きと比べると生地が固いということもあり、きれいな球形に仕上がります。
具材
明石焼きの具材は、基本的にタコのみです。一方たこ焼きは、タコの他にねぎや紅しょうが、天かすなど様々な具材が入るほか、今日では様々なアレンジたこ焼きが存在しています。
調理方法
明石焼きは、浅いくぼみのある銅板で焼かれます。金属製の串などは使わず、菜箸で丁寧に返しながら焼き上げます。一方、たこ焼きは鉄板製のたこ焼き専用鍋で焼かれます。
食べ方
明石焼きの最大の特徴は、だし汁につけて食べる点です。かつおや昆布でとった出汁に浸して食べることで、生地の柔らかさと出汁の旨味が絶妙に調和します。一方、たこ焼きはソース、魚粉、青のり、マヨネーズなどをかけて食べるのが一般的です。
また、たこ焼きはできたて熱々の状態で食べるのが一般的ですが、明石焼きは冷たい出汁につけて食べることもあります。
自宅で簡単!明石焼きの作り方
家庭でも楽しめる明石焼きの作り方をご紹介します。たこ焼きとは全然違う食感!さらに生地がお出汁によくしみて止まらぬ美味しさです♪ぜひチャレンジしてみてください。
材料【4人分】
ゆでだこ100g
サラダ油・・・・・・適量
糸みつば(あれば)・・・適量
薄力粉・・・・・・・80g
☆生地
卵・・・・・・・・・2個
しょうゆ・・・・・・小さじ2
和風顆粒だし・・・・小さじ1/2
湯・・・・・・・・・400cc
★だし汁
和風顆粒だし・・・・小さじ1/4
水・・・・・・・・・200cc
塩・・・・・・・・・小さじ1/4
作り方
①ゆでたこを1cm角に切る。
②糸みつばは2〜3cm幅に切る。
③ボウルに☆を入れて混ぜ合わせる。
④薄力粉をふるって加えて混ぜ合わせる(生地)。
⑤たこ焼き器にサラダ油を薄くなじませ熱し、中火にして生地をたっぷり流し入れ、たこを加える。
⑥まわりがこんがりと色づいて中が半熟状になったら、はみ出た生地を串で押し込み、クルリとまわして裏返し、裏もこんがりと焼く。同様にして残りを焼く(明石焼き)。
⑦鍋に★を入れて温める。
⑧器に入れて糸みつばを加える。明石焼きを器に盛り付け、だし汁を添える。
今回ご紹介したレシピはこちらの動画でもご視聴いただけます。
明石焼きの魅力を再発見
明石焼きは、シンプルながら奥深い味わいを持つ日本の伝統的な料理です。たこ焼きとは異なる特徴を持ち、その独特の食感と出汁との相性は多くの人々を魅了し続けています。
本記事を参考に、ぜひ一度明石焼きを作ってみてください。また、機会があれば本場明石で本格的な明石焼きを味わうのもおすすめです。明石焼きの魅力を知り、日本の食の奥深さを再発見してみてはいかがでしょうか。