お別れのカクテル?ギムレットの由来やレシピを解説
作成日: 2021/06/29
更新日: 2024/09/04
ジンベースのショートカクテル「ギムレット」。
「ギムレットには早すぎる」というセリフでも有名で、オシャレで敷居の高そうなイメージがありますが、自宅でも手軽に作って楽しめるカクテルのひとつです。
今回は、ギムレットの材料や名前の由来、カクテル言葉、ご家庭で作れる簡単レシピをご紹介します。
※こちらの記事でご紹介する内容は、アルコールを含む飲料に触れています。
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
ギムレットについて
ギムレットとは
ギムレットは、蒸留酒のジンとライムジュースをシェイクしたショートカクテルです。
伝統的なレシピでは、ジンと加糖されたライムジュース「コーディアル・ライム」を使います。
ですが、現在ではジンとフレッシュライムジュースに、砂糖やシュガーシロップを加えて作るのが一般的です。
ギムレットの度数は、ライムジュースの割合によっても変わりますが、29〜35度ほどです。
ベースになっているジンの度数が40度と高いため、ギムレットの度数も高くなります。カクテルの中でも強めのお酒といえるでしょう。
味わいは辛口で、すっきりキレがあることが特徴です。
由来
ギムレットの名前の由来には複数の説があります。
有名なものは、イギリス海軍の軍医ギムレット卿が19世紀の終わりころに考案したというものです。
そのころ海軍将校にはジンが配給されていたのですが、そのまま飲むスタイルではアルコールの摂り過ぎになりやすいため、ギムレット卿はジンにライムジュースを混ぜて飲むことを推奨しました。
こうすればアルコール度数が下がり、海上の生活では不足しやすいビタミンCも摂れて一石二鳥だと考えられたのです。
ギムレットの名前は、将校の健康維持に努めた考案者の名前から取られているのですね。
ジンライムとの違い
ジンライムも、ジンとライムジュースを混ぜて作るカクテルで、材料はギムレットと同じです。
ただし、ジンライムはシェイカーで混ぜるのではなく、グラスに入れてからステアします。
また、氷を入れたグラスに注ぐオン・ザ・ロックスタイルであることも、ギムレットとの違いです。
ギムレットのカクテル言葉
花言葉と同じように、カクテルにもそれぞれの「カクテル言葉」があります。
ギムレットのカクテル言葉は「遠い人を想う」や「長いお別れ」。
ギムレットは別れのシーンや、今は会えない人を想いながら飲むイメージのカクテルなのです。
このカクテル言葉は、レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説「長いお別れ(The Long Goodbye)」の「ギムレットには早すぎる」というセリフが由来となっています。
有名なセリフなので聞いたことのある人も多いでしょう。
これは、主人公の私立探偵フィリップ・マーロウに、友人テリー・レノックスが言ったセリフです。
この小説の人気が高まるとともに、ギムレットは一躍脚光を浴びるカクテルとなりました。
このセリフやギムレットというカクテルが、物語のキーとなる重要なものであることも、よりギムレットの人気を高めたポイントとなっています。
気になる人はぜひ、ギムレットを味わいつつ小説を読んでみてくださいね。
ギムレットの作り方
カクテルシェイカーがあれば、自宅でも手軽にギムレットを楽しめますよ。
おいしく作れるレシピをご紹介します。
このレシピはアルコールを含んでいます。未成年者の飲酒は法律で禁止されています。
ギムレット
ジン、フレッシュライム、ガムシロップ、氷で作る、すっきりとした味わいのギムレットです。
フレッシュライムとガムシロップを加糖されたライムジュースに代えると、オールドスタイルのギムレットが楽しめます。
ギムレットをお供にリラックスタイムを楽しんで
ギムレットの基礎知識やレシピをご紹介しました。
バーでは、さっと飲むべきショートカクテルですが、自宅で作ればゆっくり飲めるのが嬉しいですね。氷が入っていないので、時間をかけて飲んでも味が薄まりません。
ゆったりできるひとりの夜に、ぜひハードボイルド小説を読みながらギムレットを傾けてみてはいかがでしょうか。