タロイモとは?似ている野菜との違いや食べ方をご紹介
作成日: 2021/10/09
ハワイ料理などでよく見かける野菜に「タロイモ」があります。
タロイモと聞くとあまりなじみがないかもしれませんが、実は身近な野菜のひとつでもあります。主に熱帯アジアなどを中心に広く食べられているタロイモですが、どのようないもなのでしょうか。
この記事では、タロイモについて特徴や似ているいもとの違い、タロイモの食べ方などをご紹介します。
タロイモとは
タロイモはサトイモ科の植物で、熱帯アジアやオセアニアなどで栽培され食用とされている、いもの総称を表す言葉です。
ある特定の野菜のことを指すのではなく、その地域で広く食されているサトイモ科のいものことで、英語では「taro(タロ)」と呼ばれています。
日本でもなじみ深い里芋に加えて、ハスイモ、インドクワズイモなどがタロイモに当たります。
細かい毛が生えた茶色の皮に覆われており、里芋とよく似た見た目です。
味わいも里芋に近く、加熱するとほくほくとした食感でほんのりと甘味が感じられます。
主な生産国はナイジェリア、中国、カメルーン、ガーナ、パプアニューギニアなどの比較的温暖な地域で、主食として広く食べられています。
タロイモと似た野菜との違い
タロイモと似ている野菜との違いについてご紹介します。
里芋との違い
里芋はサトイモ科の植物で、タロイモのひとつにも数えられています。
主に食用としているのは肥大した地下茎で、ねっとりとした食感が特徴のいもです。
原産地はインド東部やインドシナ半島で、現地ではタロイモと呼ばれており、英語では「taro」と表記されています。
地域にもよりますが、里芋とタロイモは同じものを指すことが多くなっています。
キャッサバとの違い
キャッサバはトウダイグサ科の植物で、根茎部分を食用としています。
主に東南アジアなどの熱帯地域で栽培されており、ブラジルやアフリカなどでは主食のひとつとして食べられています。
キャッサバはサトイモ科ではないため、タロイモとしては扱われません。
キャッサバというとあまりなじみがないかもしれませんが、キャッサバから抽出したデンプンは、タピオカミルクティーなどで使われているタピオカの主な原材料として使われています。
ヤムイモとの違い
ヤムイモは、ヤマノイモ科の植物で食用とされるいもの総称です。
サトイモ科ではないため、タロイモとは別の種類のいもになります。
日本でよく見かけるものとしては、ヤマノイモ(山芋)やナガイモ(長芋)がヤムイモの一種です。
粘りが強いのが特徴で、主に熱帯地域で広く栽培されています。
タロイモの食べ方
タロイモの代表的な食べ方についてご紹介します。
団子
タロイモは芋団子として使われており、もちもちとした食感が特徴です。
台湾スイーツである「芋圓(ユーユェン)」もタロイモを使った団子のひとつです。
芋圓は蒸したタロイモを潰し、さつまいもやじゃがいもの粉を混ぜて丸く成形したものをゆでて、甘いシロップをかけて食べます。
ドリンク
タロイモで作った団子を小さな球状にした、タロイモボールを使ったドリンクがあります。
タロイモボールは、カラフルなタピオカのようなのような見た目ですが、タピオカと比べるといも独特のほのかな甘味があり、芯がなく全体的にモチモチとした食感が特徴です。
ポイ
ポイとは、伝統的なハワイ料理のひとつです。
タロイモを蒸して発酵させたペースト状の食品で、ハワイなどでは主食として食べられています。
そのままで食べることもあれば、ヨーグルトやアーモンドミルクを合わせて食べることもあります。
パイケーキ
台湾スイーツのひとつにタロイモを使った「芋頭酥(ユートウスー)」と呼ばれるタロイモパイケーキがあります。
タロイモと小麦粉などで作った生地を、交互に重ねたパイ状の皮でタロイモの餡を包んだ、皮も中身もタロイモを使ったお菓子です。
皮の部分のほろほろとした柔らかい食感と、タロイモの餡の優しい甘さが味わえるスイーツです。
タロイモとは暑い地域でよく食べられているいもの総称
タロイモは、熱帯アジアやオセアニアなどで栽培され、食用とされているサトイモ科のいもの総称です。
タロイモというとなじみがないかもしれませんが、日本でもよく食べられている里芋がタロイモのひとつというのは少し意外かもしれません。
もちもちとした団子や優しい甘味のタロイモ餡など、タロイモはスイーツやドリンクなどに使われています。見かけたら味わってみてはいかがでしょうか。