さよりの食べ方は?おすすめレシピもご紹介!
作成日: 2021/11/09
「春を告げる美しい魚」と言われるさよりは、寿司屋や割烹料理店でも扱われている高級魚のひとつです。江戸時代には贈答品とされることもあった魚で、昔から高級魚として扱われてきたことが分かります。
一般的なスーパーよりはデパートなどで見かけるほうが多いものの、見かけたらそのおいしさを実際に味わってみてほしい魚です。今回は、さよりの特徴やおすすめの食べ方、レシピなどをご紹介します。
さよりについて
さよりとはどのような魚なのでしょうか。まずは特徴や旬などをご紹介します。
さよりとは
さよりはサヨリ科サヨリ属の魚で、大きく分けるとサンマの仲間です。体は細長く、下あごが突き出ている特徴的な姿をしています。背中側が黒っぽく側面は銀色をしており、お腹を切ると中が真っ黒なことも特徴です。
漢字では「鱵」「細魚」「針魚」と表記します。名前の由来は多く集まるという意味がある「沢寄り」から転じた説や、細長いという意味がある「さ」と、昔の呼び名である「よりと」が組み合わさったという説があります。
別名は「イスカ」「エエクラ」「カンノウオ」「クチナガ」など、さまざまです。また、さよりのサイズを表す言い方として「カンヌキ」や「エンピツ」という呼び方もあります。
大きくて太いものを門を閉める際に使用する閂をイメージして「カンヌキ」、細くて小さいものを「エンピツ」と表現します。カンヌキやエンピツと表現すると、サイズ感が分かりやすいですよね。
さよりの主な産地
さよりは本州中部より南側で獲れる魚です。主な産地は太平洋側なら千葉県や神奈川県、日本海側は北陸から山陰地方にかけてとなっています。広島県や香川県も産地の一部です。
さよりの旬
さよりは場所によって漁獲できる時期が異なり、通年出回っています。ただ、春の終わり頃から産卵期となり、産卵後は痩せてしまいます。そのため、夏に生まれて成長したさよりが獲れ始める冬から産卵前の春先にかけてが旬の時期です。
さよりの味
くせのない上品なうまみと、皮に独特な風味があります。春になると適度に脂がのった濃厚な味わいを楽しめます。刺身で食べると歯切れがよく、加熱しても身が硬く締まりません。
さよりの栄養
ここで、さよりに含まれる栄養を確認してみましょう。生のさより、可食部100gあたりに含まれる主な栄養は、以下の通りです。
・カロリー…88kcal
・炭水化物…0g
・たんぱく質…19.6g
・脂質…1.3g
さよりにはたんぱく質が含まれている一方、炭水化物はまったく含まれていないことが分かります。
【出典:日本食品標準成分表 2020年版(八訂)】
さよりの食べ方とDELISH KITCHENのレシピ
最後に、さよりのおいしい食べ方やおすすめレシピをご紹介します。
焼き物
シンプルな塩焼きや、一夜干しなどの干物にしてもおいしいですよ。
塩焼きならさよりのうまみをそのまま堪能できますし、干物にすれば凝縮したうまみを満喫できます。
生
さよりのうまみや食感を楽しめる食べ方は、生で食べることです。新鮮なさよりが手に入った場合は、生でそのまま食べるとおいしいですよ。また、混布締めにして、お寿司にするのもおすすめです。
さよりを昆布で挟みしばらく置いたら、大葉やわさびと一緒に寿司飯に乗せて握ります。上品な混布締めと、爽やかな大葉の組み合わせが贅沢な味わいです。
揚げ物
くせのないさよりは、揚げ物にもぴったりです。衣でうまみをギュッと閉じ込めましょう。
パン粉を使ったサクサクの衣と、さよりのうまみがマッチするフライです。骨が硬くないため、細い骨も一緒に揚げて骨せんべいにして食べられます。レモンやからしを添えてお召し上がりください。
上品な味わいのさよりを楽しもう!
さよりはサヨリ科の魚で、サンマの仲間ということが分かりました。細長い体と突き出た下あごが大きな特徴で、サイズによってカンヌキやエンピツと表現されることもあります。独特で一見怖そうな見た目とは裏腹に、うまみのある上品な味わいを楽しめます。
新鮮なさよりが手に入った場合は、生でそのまま食べるのがおすすめです。シンプルに焼いたり揚げたりしてもおいしく食べられるので、見かけたら手に取ってみましょう。