DELISH KITCHEN

パンのクープとは?役割や入れ方について解説

作成日: 2021/12/05

フランスパンなどのパンには、表面に切り込みが入っています。この切り込みをクープと呼びますが、名前を初めて聞くという方も多いのではないでしょうか。クープにはさまざまな役割があるため、パン作りには欠かせないものです。

この記事では、クープについてみていきましょう。クープの入れ方やフランスの代表的なパンのレシピもご紹介します。

目次

  1. クープとは
  2. クープの役割
    1. 生地をふくらませる
    2. 火の通りを助ける
    3. 見た目をよくする
  3. クープの入れ方
    1. バケット
    2. ・フランスパン(バケット)
    3. カンパーニュ
    4. ・カンパーニュ
  4. クープにはさまざまな役割がある

クープとは

クープは、フランス語で「切り込み」という意味です。その名の通り、バゲットやカンパーニュなどのパンに入れる切り込みを表します。

クープを入れるタイミングは、パンを焼く直前の2次発酵後です。その際は専用のクープナイフが使われます。

クープの役割

クープには、おもに3つの役割があります。

生地をふくらませる

クープを入れると、生地がふくらみやすくなります。
特に油分の少ないハード系のパンは、加熱してもふくらむのに時間かかり、表面が焼き固まってしまいます。このときクープがあると生地の内部が温まり、蒸気が出ていく際に生地が伸びてよくふくらみます。

火の通りを助ける

クープには、火の通りを助ける役割があります。パン生地にクープを入れてから焼くと、表面だけでなく生地の内側にある水分も蒸発しやすくなります。

また、クープは蒸気の通り道にもなるのが特徴です。そのため、生地の内側の蒸気が外に出やすくなり、熱が入りやすくなります。

見た目をよくする

生地の表面に入れたクープによって、見た目がよくなるのもポイントです。クープを入れておけば蒸気の通り道ができるので、表面だけが焼き固まってひび割れてしまうのを防げます。

また、クープを入れたところとそうでないところでは、焼き上がりの色合いが異なります。それを利用して、クープアートという切り込みによる装飾が施されることもあります。

クープの入れ方

クープは、オーブンで焼く直前である2次発酵後のパン生地に入れます。生地表面にクープナイフを使って切り込みを入れるのが一般的です。

ここでは、バケットやカンパーニュのクープの入れ方をご紹介します。それぞれのレシピもチェックしましょう。

バケット

バケットには、斜めの切り込みを何本か入れていきます。クープの本数に決まりはないので、パンの長さに応じて切り込みを入れましょう。

具体的な方法は、下記レシピ動画の《工程6》を参考にしてください。レシピでは包丁でクープを入れています。

本来はクープナイフで切り込みを入れますが、ない場合は小さめの包丁(果物ナイフ)や調理用ハサミなどで代用可能です。ただし、その際は力加減の調整が必要になるので注意しましょう。

・フランスパン(バケット)

手ごねで作るフランスパンのレシピです。こちらのレシピでは、表面に3本以上のクープを入れるのが目安です。同じ長さの切り込みを平行になるように入れると、美しく仕上がります。

カンパーニュ

カンパーニュの場合は、上から十字の切り込みを入れるのが一般的です。
大きくて丸いカンパーニュは、真っ直ぐクープを入れるのが難しいパンです。きれいに仕上がるように、途中で止めることなく一気に切り込みを入れるのがポイントです。

クープの入れ方の詳細は、下記のレシピ動画の《工程5》を参考にしてください。

・カンパーニュ

全粒粉やライ麦粉を使った本格的なカンパーニュのレシピです。パンの大きさに合わせてクープを入れると、生地がきれいにふくらみます。酸味のあるパンなので、サンドイッチなどにアレンジするのもおすすめです。

クープにはさまざまな役割がある

クープとはパン生地に入れる切り込みのことで、フランスパンによく見られます。クープには生地をふくらませたり、火の通りをよくしたりする役割があり、入れることで焼き上がりの見た目もきれいに仕上がります。

一般的にはクープナイフを使いますが、包丁などで代用することができますよ。ご家庭でパン作りをする際に参考にしてください。

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