DELISH KITCHEN

ガレット・デ・ロワとは?その歴史についてもご紹介!

作成日: 2020/06/11

フランスで新年を祝う「ガレット・デ・ロワ」をご存じですか。フランスでは、新しい年を迎えるときに欠かせないお菓子といわれています。パイ生地の中に濃厚なアーモンドクリームが入ったガレット・デ・ロワは、年齢を問わずみんなから愛されるお菓子でしょう。
こちらの記事では、ガレット・デ・ロワとはどんなお菓子か、その歴史や由来についてご紹介します。

目次

  1. ガレット・デ・ロワとはどんなお菓子?
  2. ガレット・デ・ロワの歴史や由来とは?
  3. ガレットデロワのDELISH KITCHENレシピ
  4. 大切な人たちと新年を祝うお菓子ガレット・デ・ロワ

ガレット・デ・ロワとはどんなお菓子?

「ガレット・デ・ロワ」とは、新年に食べられる伝統的なフランス菓子です。フランスでは、年が明けると多くのお菓子屋さんやパン屋さんでガレット・デ・ロワが販売され、家族や友人たちとの団欒に欠かせないお菓子となっています。
ガレット・デ・ロワの作り方や味、形などは地方によっても異なりますが、一般的にはアーモンドクリーム(クレームダマンド)をパイ生地で包んだお菓子が主流です。中には、ブリオッシュ生地にドライフルーツなどをトッピングしたものなどもあります。とてもシンプルなので職人の腕が試されるお菓子となっていて、「M.O.F.(フランス最優秀技術者)検定試験」の課題にも指定されているようです。

ガレット・デ・ロワの楽しみの一つが、お菓子の中に隠されている「フェーブ(Fève)」です。フェーブとはフランス語で「そら豆」を意味しますが、お菓子の中にはフェーブと呼ばれる陶器の小さな人形が入っています。切り分けたお菓子の中身にフェーブが入っていた人は、その日王様もしくは王女様となり、王冠をかぶってみんなから祝福されるという伝統があります。フランスの家庭では、テーブルの下に隠れた最年少の子どもがどの一切れを誰に配るかを決めるという習慣もあるようです。
また、かつてはその場の出席者よりも一切れ多めに切り分けて、当日その場に来られない人のために捧げる、もしくは貧しい人に与えるなどの風習もありました。

ガレット・デ・ロワの歴史や由来とは?

ガレット・デ・ロワは、キリスト教の旧典礼歴1月6日にあたる「公現祭(エピファニー)」を祝うために食べられるお菓子です。しかし、現在では当日のみならず、1月中楽しめるお菓子として親しまれています。キリストの誕生は12月25日とされていますが、公現祭によってその誕生が公にされたと言われています。東方からキリストの誕生を祝って訪れた「メルキオール」、「バルタザール」、「ガスパール」の3博士が、黄金、乳香、没薬の贈り物を携えてキリストに謁見した日が1月6日だったのです。その後、新典礼歴においては、1月2日から8日の間にある日曜日が公現祭として定められました。

もともと、中に入っていたのは陶器の人形ではなく本物のそら豆でした。そら豆は胎児の形をしていることから、古代より生命のシンボルとして人々から大切にされてきたのです。歴史を遡った古代ローマや中世のフランスにおいて、祭りの際にくじ引きを行ったのがフェーブの始まりだと考えられています。11世紀にはフランス・ブザンソンの教会において次期責任者を決定する際、パンの中にコインを隠してくじ引きをしたとされ、そのような方法が次第に庶民の間に広まっていったのではないかと言われています。

当初はそら豆やコインが使われていましたが、19世紀に入り工業化が進むにつれて陶器製のフェーブへと変化していきました。また、当初陶器のフェーブには宗教的なモチーフが用いられていましたが、現在では機関車やかわいらしい動物などのフェーブも見られます。

ガレットデロワのDELISH KITCHENレシピ

大切な人たちと新年を祝うお菓子ガレット・デ・ロワ

フランスでは誰もが知る伝統菓子ガレット・デ・ロワ。その歴史や由来を知ると、よりおいしくお菓子を楽しむことができるでしょう。切り分けたお菓子にフェーブが入っていた人はその日の主役となれます。お菓子屋さんで購入するのはもちろん、家庭でも手作りすることができます。
ぜひ、大切な人たちと新年をお祝いしてみてはいかがでしょうか。

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