味噌汁を沸騰させない方がいい?理由と最適温度をご紹介!
作成日: 2024/05/24
日本人の食卓に必ず登場する味噌汁。
栄養価が高く体に優しい上に、思わず唸りたくなる味わいの深さが人々を虜にしてきました。
しかし、味噌汁を作る際に注意すべき重要なポイントがあるのをご存知でしょうか。それは、味噌汁を沸騰させてはいけないということです。
本記事では、味噌汁を沸騰させない理由と、より一層美味しく仕上げるためのコツをご紹介します。日本の味を大切にしながら、家庭で本格的な味噌汁を楽しめるようになることでしょう。
味噌汁を沸騰させない方がいい理由とは?
味噌汁を沸騰させない方がいい理由は味が落ちてしまうからだといわれています。ではなぜ、沸騰すると味噌汁は味が落ちてしまうのでしょうか?
それは味噌の香りや風味が蒸気となって飛んでしまうからです。そもそも味噌の香りは、味噌の製造過程で発酵・熟成するときに発生するアルコール由来のものです。
このアルコール由来の香り成分は、沸騰温度の90℃以上になると揮発してしまいます。そのため沸騰すると味噌汁の醍醐味である風味がなくなってしまう分、美味しさが半減してしまうのです。
ただし、沸騰させない方がいいというのは味噌を入れてからの話です。具材を煮込んでいる間などは沸騰させても問題ありません。
味噌汁は何度で作るのが美味しい?
味噌汁の香りが一番たち、おいしく飲めるのは75℃とされています。75℃近辺になると煮立ち始めた香りや風味が一番よい状態になります。このにおいや香りのことを煮え花(にえばな)、もしくは煮え端といいます。
沸騰直前で火を止め、約10分ほど待つとだいたい75℃ぐらいになります。
沸騰させない以外に味噌汁を美味しく作るコツ
味噌汁を美味しく作る大事なコツを2つお伝えします!
具材を煮る順番を意識する
味噌汁を作るときには、根菜類など火の通りにくいものから入れるのがコツです。根菜からは旨みやだしも出るので、みそ汁がグッとおいしくなりますよ。すぐに火の通る葉物や崩れやすい豆腐などは煮立ってから加え、煮すぎて煮崩れが起きないように気をつけてください。
味噌を溶くタイミングに気を付ける
具材に火が通ったらいったん火を止め、沸騰がおさまってから味噌を溶き入れるのがポイントです。
1人分の味噌汁に必要な味噌の量は、だし汁150〜200ccに対し、大さじ1〜1半杯が目安となります。
2人分なら、だし汁300〜400ccに対し、大さじ2〜3杯です。
4人分なら、だし汁600〜800ccに対し、大さじ4〜6杯程度といった具合です。
具材やだし、味噌の種類によって多少異なるので、味見しながら調整するといいでしょう。
味噌汁は煮え花が美味しく食べるタイミング!
味噌汁を沸騰させないことが大切な理由は、風味や香りが飛んでしまい、味が落ちてしまうからです。沸騰直前の75℃が最も香りが良く立つ適温とされています。
また、具材を煮る順番や味噌を溶くタイミングにも気を付けることで、より一層おいしい味噌汁が作れます。根菜類から先に入れて、火が通ったら一旦火を止め、沸騰がおさまってから味噌を溶き入れるのがコツです。
このように、沸騰させずに適切な温度管理と手順を守ることで、本来の美味しい味噌汁を作ることができます。