DELISH KITCHEN

イギリスカレーとは?食べ方やインドカレーとの違いについても解説!

作成日: 2020/08/15

カレーといえばインドを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、「イギリスカレー」というものをご存じですか。イギリスカレーとは、インドや日本のカレーとどう違うのでしょうか。
実は、イギリスカレーは日本のカレーのルーツともいわれているのです。
こちらの記事では、イギリス式カレーの特徴や歴史、インドカレーとの違い、イギリスカレーの食べ方などについて解説します。

目次

  1. イギリス式カレーとはどんなもの?
  2. インドカレーとの違いは?
  3. イギリスカレーの食べ方は?
  4. スパイスやカレー粉を使って家庭でもいろいろなカレーを楽しもう!

イギリス式カレーとはどんなもの?

日本で一般的に食べられているカレーはとろみがありご飯にかけて食べますが、これはイギリス式のカレーとされています。
歴史的に見ると、インドからイギリスへカレーが伝わってきたのは18世紀頃といわれており、当時インドを植民地化していたイギリスのインド総督が母国へ持ち帰ったとの説があります。
その後、19世紀になるとイギリスで初のカレー粉が作られました。
実はインドにはカレー粉が存在せず、さまざまなスパイスを調合してカレーを作るのですが、イギリスではその手間を省くためにこれさえあればカレーが作れるというミックススパイスが発明されたのです。

また、イギリス式カレーの特徴として、小麦粉でとろみをつける点が挙げられます。
イギリスでは小麦粉を油脂で炒めてルウにするという方法が普及しました。これは西洋煮込み料理に用いられる手法で、カレーを西洋料理風にアレンジしたものといえるでしょう。
明治時代に入り西洋の文化が日本へと取り入れられた際に、イギリス式カレーが日本へと伝わってきました。当時の料理本「西洋料理指南」には、カレーの作り方が紹介されていたといいます。
日本のカレーはじゃがいもや玉ねぎ、にんじんなどを加えたものが主流で、その後安価な国産のカレー粉も製造販売されるようになりました。
そして、大正時代には現在のような日本独自のカレーができあがったといわれています。

また、日本独自のカレーがさらに進化して、出汁や乳製品などを加えて作る欧風カレーというものも生まれました。
インドで生まれたカレーがイギリスへと渡りその後日本へとやってきたので、日本のカレーはインドカレーとはまったく異なるものなのですね。

インドカレーとの違いは?

イギリス式カレーとインドカレーの違いは、とろみがついているかいないかです。
インドカレーはスパイスを調合して作ったサラサラと汁気の多いもので、イギリスのように小麦粉でとろみをつけるという習慣はほとんどありません。
また、イギリス式カレーはあらかじめ調合されたカレー粉を使用するのに対して、インドカレーはその都度スパイスを組み合わせて作るのも大きな違いです。
ちなみに、厳密にいうとインドにはカレーという料理は存在しないとされ、煮込みや炒め物などそれぞれの料理には名前が付いています。
スパイスやハーブを使用した料理がとても多彩で、地域によってもその種類はさまざまです。

一般的に、北インドではギーやカシューナッツなどを使用したこってりとした料理が、南インドではココナッツミルクや野菜などを使用したさらっとした料理が作られています。
またインド北部ではナン、南部では米がよく食べられます。

イギリスカレーの食べ方は?

とろみのあるイギリス式カレーは、日本のように米と合わせて食べることが多いようです。
ただし、ワンプレートにカレーと米を一緒に盛ることはまれで、基本的には別々の容器に入れて出されます。米にカレーを少しずつかけながら食べ、一度に全部を混ぜるのはマナー的にNGだそうなので気をつけたいですね。

スパイスやカレー粉を使って家庭でもいろいろなカレーを楽しもう!

イギリス式カレーとインドカレーの違い、分かったでしょうか。日本で食べられているカレーがイギリスから伝わってきたものだったとは驚きでしたね。
日本の国民食ともいえるカレーは常に進化していて、いまや日本でもバラエティ豊かなカレーを食べることができます。
家庭でもカレー粉やスパイスを揃えて、いろいろなカレーを作ってみてはいかがでしょうか。

このページの情報をLINEでシェアできます。
このページの情報をTwitterでシェアできます。
このページの情報をFacebookでシェアできます。
このページの情報をPinterestでシェアできます。