DELISH KITCHEN

ショートニングとは?使い方や代用品をご紹介します

作成日: 2021/06/21

市販のパンや焼き菓子の原材料に記載されていることの多い「ショートニング」。
名前はよく見るけれど、具体的にどんなものなのかは分からないという人も多いのではないでしょうか。

この記事ではショートニングが何からできているのか、どんな使い方をするのか、代用できるのかなどをご紹介します。
また、ショートニングは体に悪い、という噂は本当なのかについても解説するのでチェックしてみてください。

目次

  1. ショートニングについて
    1. ショートニングとは
    2. バターとの違い
    3. ベーキングパウダーとの違い
  2. ショートニングの代用になるもの
    1. ラード
    2. バター
    3. マーガリン
    4. オリーブオイル
  3. ショートニングは体に悪いのか
  4. ショートニングを使ったDELISH KITCHENのレシピ
    1. ショートニングでビスケットスコーン
  5. ショートニングで食感アップ!

ショートニングについて

まずはショートニングがどのようなものなのか、確認しておきましょう。
また、ショートニング同様、パンやお菓子に使用されるバターとベーキングパウダーとの違いについてもご紹介します。

ショートニングとは

ショートニングは主にパンやお菓子などに使われる食用油脂です。
精製した油に水素ガスや窒素ガスを添加して製造されます。

無味無臭でほとんど水分を含まず、常温では白色のクリーム状です。
ショートニングを使用すると食感が軽くなるのが特徴で、パンはふんわり、クッキーなどの焼き菓子はさっくりと仕上がります。
ちょっと意外かもしれませんが、アイスクリームに使われていることもあります。

ショートニングというと、パンやお菓子に使用されているイメージが強いかもしれません。
しかし実は、冷凍食品のほか、ファストフード店のフライドポテトやフライドチキンにも使用されています。ショートニングを揚げ油として使用すると、ベタつかずサクッとした仕上がりになるからです。

とはいえ、ファストフード店で使用しているショートニングと家庭用のショートニングは若干成分が異なります。
そのため、家庭用ショートニングを揚げ油として使用することはできません。

バターとの違い

パンやお菓子に使用する油脂といえばバターもありますよね。
バターとショートニングはどちらも油脂ですが、原料や調理後の仕上がりが違います。

バターは主に牛乳を原料とする動物性の油脂で、ショートニングは主に大豆油や菜種油などを原料とする植物性の油脂です。

焼き菓子に使用した場合、バターはしっとりとした食感になるのに対し、ショートニングはさっくりとした食感になります。
また、バターを使用すると香り豊かな仕上がりになり、無味無臭のショートニングを使用すると素材の風味を活かせるという部分も違います。

ちなみに、ショートニングを使用するとさっくりとした食感に仕上がるのは、ショートニング性という働きによるものです。
ショートニング性とは、グルテンが結合するのを阻止する働きのことで、バターにもあります。
しかし、ショートニングにはより高いショートニング性があるため、さっくりとした仕上がりになるのです。

ベーキングパウダーとの違い

ショートニングと混同されやすいのがベーキングパウダーです。
どちらもパンに使用される材料なので、同じようなものと思っている人もいるかもしれませんが、ベーキングパウダーとショートニングはまったく違います。

パン作りにおいて、ベーキングパウダーは生地を膨らませるために、ショートニングはふわっと焼きあげるために使用します。
ショートニングで生地を膨張させることはできないので、パン作りの際はベーキングパウダーを使用しなければうまく膨らみません。

また、ベーキングパウダーは粉状なのに対し、ショートニングはクリーム状なので見た目も異なります。

ショートニングの代用になるもの

ショートニングがないときに代用できるものがいくつかあります。
ここからは、それぞれの特徴をご紹介します。

ラード

ラードは主に豚の油脂のことを指し、なかには豚の油脂に牛脂やパーム油を混ぜた調製ラードもあります。

もともとショートニングはラードの代わりに作られたものなので、見た目や仕上がりが似ているのが特徴です。
臭いもほとんどないため、ショートニングの代用品としてぴったりといえます。
特に、さっくりとした食感に仕上げたいクッキーなどによいでしょう。

バター

小麦粉との相性がよいバターも代用可能で、ショートニングの代わりにパンやお菓子に使用するとコク深く贅沢な風味に仕上がります。

ただし、バターで代用する場合、しっとりとした食感とバター特有の風味を楽しめるのは魅力ですが、素材の風味を消してしまうことがあります。
そのため、小麦粉や卵などの風味を楽しみたいものを作るときは、バターの風味が邪魔になってしまうかもしれません。

マーガリン

マーガリンはショートニングと似ており、パンに使用するとふんわり柔らかく、お菓子に使用するとさっくりとした食感になります。

特に、パンに使用するとショートニングを使用するときよりも柔らかく仕上がるため、ふんわり軽いパンを作りたいときの代用品としておすすめです。スポンジケーキなどもふんわり仕上げてくれますよ。

また、マーガリンは風味が強すぎるということもないので、味や香りを楽しみたい総菜パンなどにも向いています。

オリーブオイル

液体状のオリーブオイルもショートニングの代用品となります。

ただし、オリーブオイルでパンやお菓子を作ると、ショートニングのように軽い感じにはなりません。
例えば、パンに使用するとしっとりモチモチっとした食感になります。

また、オリーブの香りが残るため、一緒に使用する材料によっては、香りが気になってしまうかもしれません。
お菓子やケーキに使用すると独特な香りが残るので、パンやピザ生地を作る際の代用品として使用するのがおすすめです。

ショートニングは体に悪いのか

パンやお菓子の食感をアップさせてくれるショートニングですが、体に悪いという噂を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

ショートニングが体によくないとされる理由は「トランス脂肪酸」が含まれているからと考えられます。

トランス脂肪酸とは脂質に含まれている脂肪酸のひとつで、ショートニングを加工する過程でできることがある不飽和脂肪酸です。
バターや生クリームに含まれていることがあるほか、植物や魚の油を精製する際にできることもあります。
ちなみに、トランス脂肪酸は食品を加工する際にできるだけでなく、わずかながら牛肉や牛乳に含まれていることもある脂肪酸です。

とはいえ、一般的な食生活を行っているのであれば、それほど心配することはありません。
なぜなら、日本の一般的な食生活を行っている場合、トランス脂肪酸の摂取量はそもそも少ないからです。
また、家庭用ショートニングのなかにはトランス脂肪酸が含まれていないものもあります。
スーパーでも店頭に並んでいることがあるので、気になる人はトランス脂肪酸フリーという表示があるものを探してみてください。

なお、WHOではトランス脂肪酸の摂取量を総摂取エネルギーの1%よりも少なくすることを目標にする、という基準が設けられています。
普段の食生活に心当たりがある人は意識してみてください。

トランス脂肪酸が含まれているのはショートニングだけではありません。
ショートニングだから体に悪いというわけではないので、たまにはショートニングを使って食感を楽しめるパンやお菓子を作るのもよいのではないでしょうか。

【出典:すぐにわかるトランス脂肪酸(農林水産省) https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/】(2021/6/21)

ショートニングを使ったDELISH KITCHENのレシピ

ショートニングでビスケットスコーン

ショートニングは、お菓子をさっくりと軽い食感に仕上げてくれるところが魅力です。ショートニングを使用しておうちでも本格的なパンやお菓子を作ってみましょう。

最後に、ショートニングで作るビスケットスコーンをご紹介します。
さっくりと軽い食感で一度食べたら手が止まらなくなること間違いなしです。お好みでジャムやシロップをかけてお召しあがりください。

詳しいレシピはこちらでご紹介しています。

ショートニングで食感アップ!

ショートニングはパンやお菓子に使用されることの多い、無味無臭の食用油脂です。
パンに使用すればふんわりと、焼き菓子に使用すればさっくりとした食感を楽しめます。
ショートニングは体に悪いというイメージを持ってしまいがちですが、一般的な食事をしている場合はそこまで気にする必要はありません。

今回ご紹介したビスケットスコーンをはじめ、ショートニングの特徴を活かしたレシピに挑戦してみましょう。

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