ホルモンのギアラ(アカセンマイ)は牛のどの部位?
作成日: 2021/07/27
噛めば噛むほど味わい深いホルモンは、肉とはまた違ったおいしさが魅力です。
普通の肉よりも、ホルモンのほうが好きという人もいるかもしれません。
今回は、ホルモンのなかでもジューシーで旨味がたっぷりな「ギアラ」についてご紹介します。
牛のどの部分のことなのか、ほかのホルモンとは何が違うのかなどを解説するのでチェックしてみてください。
ギアラについて
まずはギアラについて、特徴などをご紹介します。
ギアラとは
ギアラは、牛の4つある胃袋のうち4番目の胃で、表面にツヤがあり、赤みがかっているのが特徴です。
ギアラという特徴的な名前の由来は「米軍基地で働いていた人が報酬(ギャランティ)としてもらっていたから」という説と「偽腹(ぎはら)という言葉がなまった」という説があります。
また、「アカセンマイ」や「あぼみ」と呼ばれることもあります。
ギアラの味・食感
ギアラには脂分が多く肉厚で、噛みごたえがあります。
噛めば噛むほど、旨味がにじみ出てくるのも特徴です。
ギアラのカロリー・糖質
ギアラは成分表のなかで、牛の副産物として登録されています。
ゆでた100gあたりのカロリーと糖質は以下の通りです。
・カロリー…308kcal
・糖質…0g
【出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)】
ギアラのおいしい食べ方
ギアラの下処理
ホルモンであるギアラには独特のにおいがあるものの、下処理をしっかりすればおいしくいただけます。
ギアラを食べやすい大きさに切ったら、たっぷりのお湯で臭みがなくなるまで、お好みの回数ゆでこぼしましょう。
ぬめりが残っていると臭みの原因となるため、ゆでこぼしたあとは洗ってぬめりを取っておくこともポイントです。
向いている食べ方
ギアラは焼肉をはじめ、もつ鍋や煮込み料理にして食べるのが向いています。
味噌やコチュジャンなどのピリ辛の味付けで、炒め物にしてもおいしいですよ。
焼肉でいただく場合はしっかり目に焼くと、ほどよく脂が落ちてより食べやすくなります。
ミノ・ハチノス・センマイとの違い
ギアラは4番目の胃ですが、ほかの胃は何と呼ばれているのでしょうか。
実は、牛の1番目の胃は「ミノ」、2番目の胃を「ハチノス」、3番目の胃は「センマイ」と呼びます。
それぞれの違いを確認してみましょう。
ミノ
ミノは、薄ピンク色で厚みがあり、弾力性のあるコリコリとした食感です。
焼肉屋でも定番のホルモンなので、好きな人も多いのではないでしょうか。
ギアラは脂分が多いのが特徴ですが、ミノはギアラほど脂分がなく淡泊な味わいを楽しめます。
焼肉のほかに、もつ鍋にも向いており、しっかりめの味付けの炒め物にもよく合います。
ハチノス
名前の通り、ハチノスのような見た目をしています。
1頭の牛からわずかな量しかとれないため、貴重な部位です。もともとハチノスには黒い皮がついており、その皮を取り除いてから調理します。
濃厚な味わいのギアラに対して、味があっさりしているので、しっかりした味付けでいただくのがおすすめです。
焼肉をはじめ、炒め物や煮物にも向いています。
ハチノスについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
センマイ
センマイは、胃壁が何層も重なり合っており、「千枚」という意味があります。
表面はグレーで細かい突起がたくさんついているのが特徴です。しっかりと下処理をして皮をはぐと、きれいな白色になります。
センマイは表面に突起がついているため、舌に乗せるとザラザラした感触があり、歯ごたえはコリコリしています。
脂分が少なくあっさりとした味わいが、濃厚なギアラとの違いです。
クセはないので焼肉や刺身で食べられることが多く、炒め物に使われることもあります。
そのほかのホルモンについて
ホルモンには、さまざまな種類があります。
こちらの記事では、今回ご紹介したギアラや牛の胃以外のホルモンについても多数解説してるので、チェックしてみてください。
ギアラは牛の4番目の胃だった!
ギアラは牛の4番目の胃ということが分かりました。
赤みを帯びた見た目をしており、濃厚でジューシーな味わいが魅力です。
牛のほかの胃とは少し違った食感や味わいを楽しめるギアラは、焼肉、もつ鍋、煮物、炒め物とあらゆる料理で使えるホルモンです。
店頭などで見つけたら、ぜひ手に取ってみましょう。