栃木の郷土料理しもつかれとは?作り方もご紹介
作成日: 2021/08/22
「しもつかれ」という料理をご存じでしょうか。
栃木県の郷土料理で、現代でも縁起物として受け継がれています。そんなしもつかれは、どのような料理なのでしょうか。
この記事では、しもつかれについて歴史や味、食べ方のほか、ご家庭で手軽に作れるレシピもご紹介します。
しもつかれについて
しもつかれとはどのような料理なのでしょうか。
名前の由来や歴史、味、食べ方についてご紹介します。
しもつかれとは
しもつかれは、栃木県の郷土料理です。
2月の最初の午の日である初午(はつうま)の行事食で、わらを束ねて作る「わらづと」に入れ、赤飯とともに稲荷神社にお供えします。
しもつかれの材料は、正月料理で使った食材の残りや、節分の大豆の余りなどです。
鮭の頭や炒った大豆、大根、にんじんなどを、酒粕で煮込んで作ります。
大根やにんじんを使う際には「鬼おろし」という竹製のおろし器でするのが特徴です。
栃木県では、学校の給食でしもつかれが提供されています。
しもつかれの名前の由来
しもつかれという名前の由来は諸説あります。
ひとつは、栃木県の下野(しもつけ)が由来という説です。
下野で盛んに作られていたことが関わっています。
また、「すむつかり」という炒った大豆に酢をかけた料理が由来になっているという説もあります。
しもつかれは、地域によっては「すみつかれ」と呼ばれることがあるようです。
しもつかれの歴史
しもつかれの起源はわかっていませんが、鎌倉時代には存在していました。
かつては初午(はつうま)以外の日に作ると、災いが起こると伝えられていたようです。
しもつかれには、縁起のよい食材が使われています。
鮭の頭は悪をはらい、炒った大豆は豆であることから「魔滅」という漢字が当てられ、魔を滅するという意味があります。
それぞれの家庭によって味わいが異なり、七軒の家のしもつかれを食べると病気にならないという言い伝えから、近所の人と分け合って食べられていました。
しもつかれの味
しもつかれは酒粕の香りが強く、酸味があります。
鮭の頭を使うので、下処理の方法によっても風味が異なってきます。
しもつかれの食べ方
しもつかれは、そのまま食べるほか、ご飯にかけることもあります。
また、お茶うけやおつまみとしても親しまれているようです。
ご飯だけでなく、トーストにのせてもおいしく味わうことができます。
DELISH KITCHENのしもつかれのレシピ
本来のしもつかれは、鮭の頭や鬼おろしで粗くおろした野菜を使いますが、今回は作りやすくアレンジしたレシピをご紹介します。
しもつかれ
塩鮭の切り身を使い、大根とにんじんはみじん切りにすることで、鬼おろしがなくても作れます。
酒粕がしっかり香るので、お酒のお供におすすめです。
(このレシピはアルコールを含んでいます)
栃木県の郷土料理しもつかれを味わってみよう
この記事では、しもつかれについてご紹介しました。
しもつかれとは、縁起のよい食材を使った栃木県の郷土料理です。正月料理で使った材料の余りや、節分の大豆の余りなどが材料となっています。
本来は鮭の頭を使いますが、鮭の切り身で代用すれば手軽に作ることができます。
ぜひ、ご家庭でしもつかれを味わってみてはいかがでしょうか。