寿司で定番のえんがわとは?特徴や食べ方をご紹介
作成日: 2021/09/09
寿司のネタで定番の「えんがわ」は、コリコリとした食感と甘味のある脂で人気がありますね。
そんなえんがわですが、食べたことはあっても実際にはどのようなものなのか、よく分からない人も多いかもしれません。
そこでこの記事では、意外と知らないえんがわの正体や、寿司以外の食べ方をご紹介します。詳しく見てみると、えんがわの楽しみ方がぐっと広がるでしょう。
えんがわとは
えんがわは魚の名前ではなく、特定の魚の部位の総称です。
具体的には、背ビレや尾ビレの付け根を指し、ヒラメやカレイのヒレを動かす筋肉の部分です。
ヒラメやカレイは泳ぐときだけでなく、砂に潜るときにもヒレを動かします。
そのためヒレの筋肉が発達し、コリコリとした食感が生まれるのです。
えんがわという名前は、日本家屋の「縁側」からきています。
えんがわの筋肉のスジが、家の外側に向かって張り出す縁側の板に似ていることから名付けられたようです。
えんがわは寿司ネタの定番
刺身や寿司のネタのひとつとして人気のえんがわですが、実はヒラメのえんがわは高級品です。
ヒラメのえんがわは、一匹から、わずか寿司4貫分しか取れないためとても貴重です。
安価なカレイとは区別するために「ヒラメのえんがわ」と表記する寿司屋もあるほどです。
それに対して、カレイはヒラメよりも漁獲量が多く大型の魚であるため、えんがわがたくさん取れるという理由から、ヒラメよりも安価に取引されています。
そのため、安さが売りの回転寿司などで取り扱っているえんがわは、ほとんどがカレイのえんがわです。
それに加えて最近では、カレイに代わる魚として「オヒョウ」と呼ばれる魚も使われています。
オヒョウは、北海道より北の大西洋やオホーツク海、ベーリング海など、冷たい海に生息するヒラメと同じカレイ目の魚の一種です。
サイズがカレイよりも大型なので、えんがわが多く安価に手に入り、形も味もヒラメと似ているいうことで注目されています。
えんがわの食べ方
寿司でおなじみのえんがわですが、それ以外の楽しみ方もたくさんあります。
鮮魚売り場で新鮮なものを購入することができれば、刺身で味わってみましょう。
甘い脂が舌にとろけるように広がり、とてもおいしく食べられます。
刺身だと脂が気になるという場合は、軽く炙って脂を少し落として食べるのもおすすめです。
また、えんがわをキムチときゅうりで和えれば、お酒がすすむ一品に仕上がります。
韓国では魚介を使った「キムチの王様」と呼ばれるポッサムキムチがあり、キムチとえんがわの相性も抜群です。
ヒラメとカレイでは何が違うのか
ヒラメは、主にイワシなどの小魚を食べるため、捕まえるときに瞬発力を必要とします。
そのため、身が引き締まってコリコリとした食感が楽しむことができ、刺身や寿司といった生食で食べることが多くなっています。
その一方、カレイは、ゴカイや小さな甲殻類など砂の中にいるものを食べるため、あまり動く必要がありません。
よって、その身はふっくらとして脂がのっており、煮付けやフライでおいしく食べることができます。
ヒラメとカレイの違いについては、こちらで詳しくまとめているので、合わせてご覧ください。
えんがわは魚の部位の名前!さまざまな食べ方で楽しめる
えんがわは魚のヒレ部分の筋肉を指し、ヒラメ、カレイ、オヒョウなどの魚が使われています。
味や食感の違いはありますが、どの魚もおいしく食べることができ、寿司でも人気のネタのひとつです。
寿司の定番ネタではありますが、今回ご紹介した刺身や炙り、和え物など、食べ方のバリエーションがたくさんあるのも魅力です。
新鮮なえんがわが手に入ったら、ぜひ試してみてください。