フランス伝統のブリーチーズとは?レシピもご紹介
作成日: 2021/11/05
真っ白な見た目がカマンベールチーズそっくりなブリーチーズ。日本ではあまり馴染みがありませんが、実はカマンベールチーズよりもずっと古い歴史がある、フランスの伝統的なチーズです。
クリーミーな食感と深いコクを併せ持つブリーチーズは、舌の肥えている王侯貴族からも愛されました。この記事ではブリーチーズの特徴やカマンベールチーズとの違い、ブリーチーズを使ったレシピなどをご紹介します。
ブリーチーズとは
王侯貴族に愛されたブリーチーズとはどのようなチーズでしょうか。
ブリーチーズとは
ブリーチーズはチーズの表面に白かびを噴霧して作る白かびチーズの一種です。この白かびがチーズのたんぱく質と脂肪を分解することで独特の風味が生まれます。
その味わいはとても気品があると同時にクリーミーで、フランスの宮廷では12世紀頃から王侯貴族の間で盛んにもてはやされました。
由来・発祥
ブリーチーズはパリの東部に位置するブリー地方が発祥とされています。いつ誰が作り始めたのかは定かではありませんが、少なくとも1000年以上の歴史があるといわれています。
古い歴史を持つブリーチーズは作られた地域や作り手によってさまざまな種類がありますが、なかでも「ブリ・ド・モー」は、1814年、ウィーン会議の余興として行われたチーズコンテストで見事1位を獲得し「チーズの王様」と呼ばれました。
ブリ・ド・モーは、1980年にA.O.C(フランスの原産地保護呼称)に認定され、厳しい規定のもとで作られています。ブリーチーズにはそのほか、独特の芳香がある「ブリ・ド・ムラン」や優しい味わいの「クロミエ」などがあります。
「ブリーチーズ」と「カマンベールチーズ」の違い
ブリーチーズと同じ白かびチーズのひとつ、カマンベールチーズ。外見も味もブリーチーズそっくりですが、このふたつの違いは生産地とチーズの大きさです。
そもそもカマンベールチーズは、18世紀、フランス革命で修道院を追われた司祭がフランス北西部のカマンベール村に逃げ、現地のマリー・アレルという農婦にブリーチーズの製法を教えたのが始まりとされています(諸説あり)。
ブリーチーズ自体は直径37cmもある大型のチーズですが、カマンベール村に伝わった際、直径12cm程度の小さな型で作られました。ブリーチーズより小さいカマンベールチーズは輸送しやすく、その後、フランス国内外で大評判になりました。
ブリーチーズの食べ方・レシピ
ブリーチーズはカマンベールチーズと同様、さまざま食べ方ができますが、まずはお好みのワインと合わせてそのまま食べてみましょう。芳醇な香りが鼻に抜ける、ワインとチーズのマリアージュが楽しめます。
また、ブリーチーズにはちみつやジャムを添えてバゲットと一緒に食べるのもおすすめです。
ベーコンとブリーチーズのパスタ
焼き色をつけたベーコンにブリーチーズを混ぜて作る、贅沢なパスタです。濃厚なチーズソースがパスタに絡んで得も言われぬ味です。
カマンベールチーズとは?アレンジレシピもご紹介
ブリーチーズと味がそっくりなカマンベールチーズのアレンジレシピが以下の記事に掲載されています。
フランスを代表するチーズ・ブリーチーズをもっと楽しもう!
フランスで最も古い歴史があるといわれるブリーチーズは、クセがなく食べやすいものから濃厚でクリーミーなものまで、実にさまざまな種類があります。
また、チーズ専門店のなかには大きなブリーチーズのホールをカットして量り売りしてくれるところもあるので、本場のブリーチーズを味わってみたい人にはこちらがおすすめです。たまにはブリーチーズとワインで、贅沢なひとときを過ごしてみませんか。