根曲がり竹とはどんなもの?特徴やレシピをご紹介
作成日: 2021/11/24
山陰地方や信越地方などで収穫される、根曲がり竹をご存じでしょうか。根曲がり竹は一年の中でも限られた時期だけ味わえる、たけのこの一種です。
この記事では、根曲がり竹について特徴や産地、下ごしらえから保存方法、根曲がり竹を使ったレシピをご紹介します。
根曲がり竹について
根曲がり竹とは、どのような食材なのでしょうか。
根曲がり竹とは
根曲がり竹は、イネ科タケ亜科ササ属である「チシマザサ」の若竹です。産地のひとつである信越地方や東北地方は雪が多く、チシマザサの芽が伸びてくる頃に雪の重さで根元が曲がってしまうことから「根曲がり竹(ねまがりたけ)」といわれるようになりました。
地域によって呼び方が異なり、信越地方や東北地方では「根曲がり竹」、山陰地方では「姫竹」や「姫筍」と呼ばれています。
また、東北の中でも山形県では月山周辺で収穫されることから「月山竹」や「月山筍」という呼び方でも親しまれています。
一般的なたけのこよりも細いことから「細竹」と呼ばれることもあります。
根曲がり竹の旬・産地
根曲がり竹の旬は5~6月で、山陰地方や信越地方、東北地方、北海道などがおもな産地となっています。長野県では、根曲がり竹とさば缶を使ったみそ汁が郷土料理になっています。
収穫時期が短いうえに産地も限られているため、手に入れるのが難しい食材です。根曲がり竹を味わってみたい方は、旬の時期に通販などを利用するとよいでしょう。
ただ、水煮にされたものは1年中出回っているので、旬の時期でなくても店頭で見つけられるかもしれません。
根曲がり竹の特徴
根曲がり竹は一般的なたけのこよりも細くて小さいのが特徴で、皮は緑色をしています。シャキシャキと歯切れのよい食感を楽しめて、ほのかな甘味を感じられます。えぐみが少ないので食べやすいですよ。
根曲がり竹の下ごしらえ
生の根曲がり竹が手に入ったときの下ごしらえの方法をご紹介します。
まずはきれいに洗い、茎の硬い部分と穂先の先端を斜めに切り落とします。皮に切り込みを入れ、沸騰したお湯で8〜10分ほどゆでて水にさらしましょう。冷めたら皮をむきます。
根曲がり竹は収穫から時間が経つほど味が落ちてしまうので、できるだけ早く下ごしらえするのがおすすめです。
根曲がり竹の保存方法
根曲がり竹は、冷蔵または冷凍で保存可能です。どちらの方法も下ごしらえをしてから保存しましょう。冷蔵と冷凍で、それぞれ保存期間が異なります。
冷蔵保存
下ゆでした根曲がり竹を水と一緒に容器に入れ、冷蔵庫で保存します。下ゆでしたあとは水にさらし、冷ましてから容器に入れましょう。根曲がり竹と一緒に入れる水は、毎日取り替えます。
冷蔵の場合、保存期間の目安は3日程度です。
冷凍保存
根曲がり竹を冷凍するときは、下ゆでしてから冷ましたものを冷凍用保存袋に入れて保存します。保存期間の目安は2週間ほどです。
冷凍保存すると長く保存できますが、鮮度も食感も落ちてしまうため冷蔵保存がおすすめです。
【水煮】根曲がり竹を使ったDELISH KITCHENのレシピ
根曲がり竹を使ったレシピをご紹介します。どちらも根曲がり竹の水煮を使っているので、下ごしらえなしで手軽に作れますよ。
細竹と豚肉のさっと煮
根曲がり竹のシャキシャキとした食感を楽しめる煮物のレシピです。豚バラ肉を加えることで、コクがアップしますよ。和風の味付けでご飯にはもちろん、日本酒と一緒にいただくのもおすすめです。
根曲がり竹とねぎのみそ汁
根曲がり竹と長ねぎを使った優しい味わいのみそ汁です。和風顆粒だしを使って手軽に旨味をプラスしましょう。調理の最後にみそを溶かし入れ、沸騰しない程度にさっと煮ると風味よく仕上がります。
たけのこの一種である根曲がり竹を味わってみよう
根曲がり竹はチシマザサの若竹で、地域によってさまざまな呼び名があります。一般的なたけのこよりも細くて小さく、えぐみが少ないのが特徴でシャキシャキとした食感を楽しめます。
収穫時期が短く産地も限られているため、生の根曲がり竹はあまり見かけることがありませんが、水煮に加工されたものは年中販売されています。下ごしらえの必要もなく手軽に使えるので、ぜひ味わってはいかがでしょうか。