畑のキャビアと呼ばれるとんぶりとは?栄養やレシピをご紹介
作成日: 2021/12/12
「畑のキャビア」と呼ばれている食材があるのをご存じでしょうか。とんぶりというもので、サメの卵であるキャビアのような見た目やプチプチとした食感も似ています。
この記事では、とんぶりについて特徴や含まれている栄養、とんぶりを使ったレシピなどをご紹介します。
畑のキャビア・とんぶりについて
畑のキャビアと呼ばれるとんぶりとは、どのような食材なのでしょうか。
とんぶりとは
とんぶりは、アカザ科ホウキギ属に分類されるホウキギの成熟した果実を加工したものです。収穫した実を乾燥させてからゆでたあと、何度も水にさらして外皮を取り除きます。外皮を取り除いたとんぶりは、ツヤのある深い緑をしているのが特徴です。
ちなみに、とんぶりが実るホウキギは「コキア」と呼ばれることもあります。
とんぶりの名前の由来
とんぶりという名前の由来は諸説ありますが、「とうぶりこ」がもととなっている説が有力です。とうぶりこの「とう」は、とんぶりが日本に伝わったときの中国の呼び名である「唐」で、「ぶりこ」は「ハタハタの卵」のことです。
この、とうぶりこという呼び方がなまり、とんぶりとなったといわれています。
とんぶりの旬・産地
とんぶりの旬は10〜11月です。秋田県で盛んに栽培されており、とんぶりが特産品となっています。収穫後のとんぶりはすぐに加工され、瓶づめや真空パックに入れられた状態で出回ります。
とんぶりの味・食感
とんぶり自体には、ほとんど味がありません。そのため、さまざまな食材と合わせることができます。プチプチとした食感が特徴的なので、料理に加えるとよいアクセントになります。
なぜ畑のキャビアと呼ばれるのか
とんぶりの見た目や食感が、サメの魚卵であるキャビアに似ていることから「畑のキャビア」と呼ばれるようになりました。
とんぶりは直径1~2mm程度の粒で、深い緑色をしています。キャビアとは色合いが少し異なりますが、どちらもツヤがあり小さな粒状であるため、見た目が非常に似ています。また、とんぶりもキャビアもプチプチとした食感が共通しています。
とんぶりのカロリー・栄養
とんぶりのカロリーや栄養をご紹介します。ゆでたとんぶり、100gあたりの数値は下記の通りです。
・カロリー…89kcal
・炭水化物…12.9g
・たんぱく質…6.1g
・食物繊維…7.1g
・脂質…3.5g
・βカロテン…800μg
とんぶりには、3大栄養素であるたんぱく質や脂質、炭水化物が含まれています。ほかにも食物繊維や、ビタミンの一種であるβカロテンも含まれていることが分かります。
食物繊維は食べ物の中に含まれているものの、人の消化酵素では消化できない栄養です。整腸作用など身体の中で有用な働きをすることから「第6の栄養素」として注目されています。また、βカロテンは抗酸化作用が強いことで知られています。
※βカロテンの数値は、βカロテン当量を記載しています
とんぶりを使ったDELISH KITCHENのレシピ
とんぶりを使ったレシピをご紹介します。とんぶりはくせのない味わいのため、さまざまな料理に加えることができます。
とんぶり入りポテトサラダ
玉ねぎやきゅうり、とんぶりの食感が印象的なポテトサラダです。加熱したじゃがいもは熱いうちにつぶしましょう。とんぶりは加工された状態で出回っているので、そのまま料理に混ぜるだけで食べられます。
とんぶりと鶏の袋煮
肉だねに加えたとんぶりの食感がくせになる袋煮です。ひとくち食べると油揚げから優しい味わいのだしがあふれ出します。味が染み込みやすいように、油揚げの油をふき取るのがポイントです。
とんぶりのペペロンチーノ
とんぶりをたっぷり使ったペペロンチーノです。とんぶりはたんぱくな味わいなので、にんにくやオリーブオイルの風味を損ねることがありません。普段のぺぺロンチーノにはない、プチプチとした食感を楽しめます。
プチプチ食感のとんぶりを料理に取り入れてみよう
とんぶりとは、アカザ科ホウキギ属であるホウキギの成熟した果実を加工したものです。見た目や食感がキャビアに似ていることから、畑のキャビアと呼ばれています。
とんぶりはくせのない味わいで、プチプチとした食感を楽しめますよ。さまざまな食材と合わせやすいので、ぜひ料理に取り入れてはいかがでしょうか。
【出典】
・日本食品標準成分表 2020年版(八訂)
【参考】
・厚生労働省 e-ヘルスネット 食物繊維
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html)
・厚生労働省 e-ヘルスネット カロテノイド
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-007.html)(2021/12/12)